打ち明けにくい…産後の尿漏れ


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出産後、周囲はお祝いムードでいっぱい、ママもかわいい赤ちゃんのお世話にかかりきりの毎日。そんな中で母体の不調は後回しにしがち。しかし、ちょっとした刺激、例えば笑ったり、立ち上がったり、咳をした瞬間に「あっ」と尿漏れを感じている方は以外と多いものです。

このような症状は他人に相談しにくいもの。ついついそのままにしてしまい、治らないまま過ごしてしまう方も多いですね。また産後すぐに症状がでなくても出産が原因で中年以降に尿漏れの症状が出てくることもあります。

 

 

「尿漏れ」のメカニズム


まず、これらの「尿漏れ」はどのようなメカニズムで起こっているのでしょうか?

骨盤の底には骨盤底筋という筋肉がハンモック状に渡され、骨盤内の臓器を支えています。産後の尿漏れで一番多い原因がこの骨盤底筋が緩んでしまい、骨盤の中にある膀胱を支えきれず下垂してしまうことです。膀胱が下がると圧迫され、外部のちょっとした刺激で腹圧が上がると尿が出てしまいます。また、骨盤内の下垂は膀胱のみに留まらず、ひどい場合には子宮などの性器脱が起こることもあります。

中医学的には尿漏れは一般的には「腎気不固」と言われ、泌尿器系を司る「腎」が尿をとどめることができないと考えられていますが、産後の尿漏れはこの「腎」が出産で消耗している他に、骨盤底筋の緩みから内臓が下垂していることから「中気下陥」も関わっています。中気とは、胃腸を司る「脾」の気が不足していて臓器をあるべき位置に支えられずに臓器下垂を起こしている状態です。妊娠出産では「気・血」の消耗が激しく、筋肉を養う脾の力が衰えているために筋力の低下、臓器の下垂が起きやすい状態になっています。

 

 

改善するには?


では、この状態を改善するにはどうすればよいでしょう?

まずは緩んでしまった骨盤底筋を鍛えて元の状態に戻す体操が有効です。主に「尿道-膣-肛門」に意識を集中して締め上げていく訓練を行います。詳しい体勢や方法は各種本などを参考にしてください。毎日根気よく続けることが大切です。



 

また、サポートする漢方薬としては、中気を補い臓器を引き上げる「補中丸」、失った気血を養う「婦宝当帰膠」、「心脾顆粒」、消耗した腎を補う「六味地黄丸」類などがあげられます。

さらに現代医学の研究からは「葛根湯」に含まれる”エフェドリン”という成分が尿道括約筋を収縮させ尿漏れを防止する働きがあることも分かってきています。

産後といっても体質は一人ひとり違います。イスクラ薬局でぜひご相談ください。


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