シベリア人参の花、葉、実

シベリア人参(エレウテロコック)の花、葉、実

春は、植物が芽吹き始めるエネルギーに満ちあふれたシーズンです。同時に進学・就職等で新しい生活をスタートさせる方も多いと思います。新しい環境になかなかなじめず、ストレスがたまり寝つきが悪いことありませんか?

今回は南の島のカバカバ、ロシアのシベリア人参を紹介します。

【カバ・カバ】


南太平洋の島々に自生しているコショウ科の低木植物です。ハーブとしては根を利用します。ドイツでは「神経性不安・ストレス・心理的不安」に対して医師の処方箋を必要としない薬として承認されています。精神的な不安による不眠に対しても鎮静作用(車の運転など出来なくなる)なしに不安感を取り除き、落ち着いた眠りに導いてくれるようです。主成分はカバラクトンと言われ、目的に応じて120~180mg(カバラクトンとして)を一日数回に分けて摂取すると良いようです。しかし、習慣性なないものの長期に大量飲み続けると皮膚、髪、爪が黄色に変色したり、朦朧とした状態になる事もあるので適宜指導・管理してもらえる場所から購入する事をおすすめします。

 

シベリア人参


シベリア人参を手のもつ森林監視員。

シベリア人参(エレウテロコック)を手のもつ森林監視員。

過酷な自然環境で生きている植物の中に、人を驚かせる力をもっているものが少なくありません。例えば、シベリア地方のマイナス40度以下の厳寒の中で生育しているウコギ科の五加参(ごかじん)には、人間のストレスに対する抵抗力を強め安眠効果をもたらす作用があります。茎に小さなトゲがあるので刺五加(しごか)とも呼ばれ、シベリアでたくさん取れることから“シベリア人参”とも言われています。1960年代、旧ソビエト科学アカデミーなどの研究によって、非常に広い範囲の有効性と、成分の確認がおこなわれました。その結果、シベリア人参には、交感神経や副交感神経の働きを調整し、ストレスに対する抵抗力を高める働きのあることがわかってきました。

シベリア人参の幹.機の高さは2~3メートルに成長する、茎には下むきに生えたとげがある。成木になるととげが少なくなる。

シベリア人参

(エレウテロコック)の幹. 機の高さは2~3メートルに成長する、茎には下むきに生えたとげがある。成木になるととげが少なくなる。

また漢方的にはシベリア人参には補気安神(ほきあんじん)作用があると考えます。眠るためには“気”というエネルギーで必要です。気が不足していると眠りにつけない事があります。その気を補い(補気)、高ぶった気分を沈める(安神あんじん)働きがシベリア人参にはあるのです。シベリア人参を服用すると、体力が増強され、疲労の回復が早まるとともに、寒冷や酸素欠乏など悪環境下での生体の適応能力が高まるためロシアでは、宇宙飛行士をはじめパイロットや、登山家、長距離トラックの運転手など、環境の変化に速やかに対応し、過酷な環境下を乗り切らねばならない人たちがよく使用しています。

シベリア人参の根茎。生薬として効果のたかさは朝鮮人参に優るとも劣らない。根は地価茎でつながっている。

シベリア人参

(エレウテロコック)の根茎。 生薬として効果のたかさは朝鮮人参に優るとも劣らない。根は地価茎でつながっている。

ロシアの宇宙飛行士ラズートキン氏が一昨年来日した際、以下のような話をしていかれました。「ロシアのドクターは、飛行前の訓練中、宇宙船滞在中、そして地球に戻った後のリハビリ期間中すべての段階でシベリア人参(エレウテロコック)を服用するように指導しています。」当然、ラズートキン氏も服用していました。宇宙のような環境の中で、仕事を続けるためには、精神的に健全な状態を保っている必要があります。その為に、シベリア人参が強い見方になっているようです。日本ではエキス(薬草から成分を抽出したもの)・薬草の刻み・ドリンクなどの形で販売されています。通常使用量は一日6~15g(薬草換算)位が目安です。




参考文献: 「奇跡の食品」 ジーン・カーパー 丸元淑生訳 ハルキ文庫