いまや抜け毛は中高年の悩みではなくなってきています。老若男女を問わず、ストレスや生活環境の変化から抜け毛に悩む方が増えてきました。体質にあわせた抜け毛の原因と対策を探ってみましょう。

Monsieur Guillotine, or viva la revolution (#57/365)
Monsieur Guillotine, or viva la revolution (#57/365) / Sebastian Anthony



なぜ抜けるのか?


髪の根本には、毛乳頭という部分があり、そこから髪の毛は生えてきます。そして毛乳頭の数は、生まれたときにすでに決まっています。毛乳頭は全てがフル活動しているわけではなく、ある一定期間成長し一時休止します。成長期→退化期→休止期→発生期というヘアサイクルをしています。このヘアサイクルは男性で2~5年、女性で3~5年です。そして、脱毛予備群である休止期の髪の毛が一日あたり約60~70本自然に抜けるといわれています。一本一本抜ける周期は異なっているため、一度に髪の毛がなくなってしまうということはありません。しかし、食生活やストレス、冷え、寝不足(夜逆転生活)、血の不足(例えば、ダイエット、出産後など)により毛乳頭が衰え、その数も減ってくると髪の毛も抜けやすく少なくなってきます。

pillow hair
pillow hair / thesnowmangirl


 

中医学の観点


中医学では、『髪は腎の華』といわれます。つまり、“腎”の働きが悪い人は髪にトラブルが発生しやすいということです。“腎”は老化やホルモンバランスと深い関係があるといわれています。老化現象やホルモンバランスが崩れると、抜け毛や白髪が多くみられます。また、中医学では、『髪は血余なり』といわれます。つまり髪は全身をめぐる血液の余ったものからなると考えられています。血液が充満していれば、抜けることもなく、しなやかな艶のある髪になるというわけです。

ではタイプ別対策と養生法を見てみましょう。

 

腎虚(白髪が多い)タイプ


腎の働きが弱っている人。腎の働きについては腎の生理を参照

≫対策;アンチエイジング、体質にあわせて腎を補います。

代表的な漢方薬・・・杞菊地黄丸など

生活面では、ストレスにより腎の働きを弱くすることもあるため、アロマや柑橘系のお茶などでリラックスしてください。黒い食べ物(黒ごま、黒きくらげなど)は腎の働きを助けてくれる食材ですので、オススメです。

 


血虚(髪の毛が細く薄い)タイプ


血が不足している人。血の不足については「血について【血虚】」を参照してください。

≫対策;髪の原料である血を補います。

代表的な漢方薬・・・婦宝当帰膠、参茸補血丸など

生活面では、脳を使いすぎるのも血を消耗させるため、できるだけ夜のPC、TV、勉強、仕事は避け、しっかり睡眠をとるようにしましょう。 赤い食べ物(レバー、トマトなど)は血を補ってくれる食材ですので、オススメです。



 

 

湿熱(頭皮がベタベタする)タイプ


体に留まった湿気とこもった熱により頭皮の脂が多い人。

≫対策;体の余計な湿気や熱を取り除き頭皮を綺麗にします。

代表的な漢方薬・・・瀉下利湿顆粒、黄連解毒湯など

生活面では、暴飲暴食はしないこと。スナック菓子やチョコレートなどもオススメしません。清潔にしてあげて、ムースやトリートメントをつけたらその日の内に洗髪しましょう。



髪がなくなると見た目も気になりますが、紫外線や寒さなどから頭部を守れなくなってしまいます。また、髪は排泄器官としての役割もあるため、髪を通して有害な金属などを排出しているのです。そう考えると、抜け毛も万病の元。抜け毛が気になったら、漢方で未然に防ぎましょう!!