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有田 奈々

今年の立冬は11月8日です。暦の上ではもう冬ですね。猛暑の影もどこにいったのやら。 日を追うごとに寒さがだんだんと厳しくなり関節の節々が痛みだして、悩まれている方も多いとおもいます。
関節や腰痛など“痛みの病気”を総称して、中医学で「痺症(ひしょう)」という病気の範囲に属すとされます。この「痺」には 「詰まって通じず」といった意味があるので、痛みが起こるのは体内を巡る気血の流れの悪さによって引き起こされる症状と考えられています。

<関節痛の原因>

関節痛には内的原因と外的原因が挙げられます。
1、 内的原因  血液の流れが悪い、いわゆる「オ血」の状態であること。また、津液が体内に溜まってしまったり、 老化や慢性病などによる血虚や気虚、腎虚などが素因と考えられています。
2、外的原因  冷たい「風」や「寒」「湿」などの三大素因(邪といいます)が挙げられます。 この三邪が血行不良などを引き起こすと考えられます。
この内的と外的の2点より痛みは引き起こされると考えられます。

<関節痛と腎>

今回はその中でも腎を中心に話してみたいと思います。
中医学で言う腎は西洋学で言う腎機能のほかに生殖機能、ホルモン、中枢神経系や造血などを担うとされます。 また図にあるように骨の発育や歯など骨格の形成に関与します。

 図

※ 詳細は漢方百科の「中医学を学ぼう」内の「腎の生理」 「腎の病理」 をご覧下さい。

腎は先天の精と後天の精があり、ご両親から授けられた生まれもって備えている腎精(先天的なもの) と食生活や生活習慣などから備わる腎精(後天的なもの)があります。しかし、この腎の機能は老化によって衰えていきます。 女性は閉経もある事から大体49歳から、男性は56歳くらいで衰えていくと言われています。この腎の衰えにより、骨がもろくなり、 体重を支えている腰に負担がかかってくるのです。

<養生法>

腎は冬の季節と関連があります。腎の働きは冬の寒さによって弱り傷つけられやすくなります。つまり、 骨が寒さによって痛みやすくなるのです。そして「手足が冷たい、腰が冷える、お小水が近い、気力がない」など“腎陽虚” の諸症状が出てきます。その時は四肢を温める「補陽薬」をよく使います。代表的な補陽薬として参茸補血丸や牛車腎気丸、 至宝三鞭丸などが挙げられます。他にも散痛楽楽丸や活絡健歩丸が使われます。食べ物では棗や山芋などがあげられます。
他にオ血が原因による関節痛の場合は気血を通してあげるような活血薬を使用する事が多く、 代表的なのは冠元顆粒や動物の生薬を用いた健康食品などがあります。一般的な食べ物では紅花(サフラン)やウコンなどがあげられます。

他に外的要因として考えられる「湿」が原因の場合は体内から余分な水分を排出してあげるような薬を使用します。 代表的なのが星火温胆湯、勝湿顆粒です。食べ物ではハトムギがおすすめです。
人によって痛みの原因は異なりますので、詳しくはお近くの薬局までご相談ください。

 

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