手が黄色い!?


「みかんを食べると手が黄色くなる」とよく言われますが、これって迷信なのでしょうか?

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また、みかんをよく食べる冬場以外の時季にも手が黄色くなることはありませんか?
実は”みかんを食べると手が黄色くなる”というのは迷信でもなく、実際、みかんを食べるのをやめれば手の色は元に戻ります。これは柑橘類に多く含まれるβーカロテン(ビタミンA前駆物質)の過剰摂取によるもので、”柑皮症”と言います。

 

βーカロテンはみかんだけではなく、ニンジン、カボチャ、ホウレンソウ、シュンギクなどの緑黄色野菜や海苔、スイカなどにも豊富です。βーカロテンは脂溶性であるため、体の中で脂肪の多い部分に蓄積されます。掌や足の裏、鼻の脇など皮膚の角質層や表皮、皮下脂肪に沈着しやすくなります。また、高脂血症の人は血中カルテン濃度が高くなることがあります。ダイエットで緑黄色野菜ばかり偏って摂ったり、健康志向ブームで野菜ジュースを過剰に摂取したりすることでも柑皮症は起こります。

※食物から摂取しているカルテノイド(自然界に500以上ある橙色や黄色の色素)の90%はβーカロテンです。

柑皮症は特に心配する必要はなく、カロテン摂取を控えることで対処できます。よく言われる黄疸との違いは、白目部分が黄色くなっているか否かで、黄色くなっていれば黄疸の可能性があるので検査する必要があります。

ただし、何でも体に良いからと言って摂りすぎは禁物。1日120gの緑黄色野菜の摂取目標が推奨されていますが、普通の食事からの摂取であればいちいち過剰摂取を気にする必要はありません。サプリメントや野菜ジュースを愛用されている人は過剰摂取のおそれも考えられますので注意しましょう。では、ここで黄色くなる部位が顔だったら・・・これも柑皮症と言ってしまってよいのでしょうか?

 

中医学でいう”萎黄”とは?


中医学では顔が黄色、つやのない黄色のことを”萎黄(いおう)”と呼び、気血生成が不足していると考えます。ミカンなどを多く食べていないのに肌が黄色っぽい方は要注意です。特に女性は心当たりがある方が多いようです。

気血は飲食物(水穀の精微)によってつくられますので、口から入った飲食物がしっかりと消化・吸収されないと不足してしまいます。
この消化・吸収の働きを管理しているのが”脾”です。過食あるいは拒食、肉体疲労、肝臓の病気などで脾気虚の状態となり、脾の働きが低下するとつやのない黄色っぽい顔色、つまり萎黄となることがあります。この場合も、白目は黄色くならず黄疸とは区別する必要があります。

 

”萎黄”に対する漢方薬は?


つまり”脾気虚”に対する漢方薬ということになります。



 

健胃顆粒や四君子湯、健脾散などは不足した気を補い脾の働きを助ます。

 



 

心脾顆粒、十全大補丸は気血を同時に補うお薬です。いずれも萎黄が気になる方にもお使いいただけます。

同じ黄色と言えども、こんなにも原因が違い治療もまた異なってくるのですね。普段から体に現れる色に注意して体調管理を心掛けたいものです。ちなみに、気虚タイプの方は、日頃から胃腸が冷えていることが多いですので、体を温め胃腸に負担をかけない食生活をお勧めします。「山芋、きのこ類、豆類」などの食材は消化機能を高め、気を補うには非常に大切なものですから毎日でも取り入れたいものですね。特に加熱してからいただくとより効果アップですよ。逆に、「お刺身などの生ものや冷たい物、脂っぽいもの、甘いもの、刺激の強い物の過剰摂取は避けた方がよさそうです。柑皮症でも萎黄でも、”腹八分目”を心掛け偏りのない食事と気分転換でこれから来る夏に備えましょう。

上記はほんの一例ですので実際、漢方をお試しの際は、専門のスタッフにご相談下さいね。