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気になる病気

肝機能障害(肝炎)

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[肝臓]

肝臓は体内で最大の臓器であり、横隔膜の下に位置し重さは約1kg強にも及びます。循環血液量の調節や老廃物の処理、
胆汁の生成と分泌など体にとってとても大切な機能を備えております。

また、「沈黙の臓器」と言われておりますが、もし障害が起こっていたとしてもなかなか自覚症状として現れることはありません。
ですので、逆にいえば気づかないうちに病が進行している可能性が高い訳です。
[肝機能]

よく肝機能検査の数値として知られているのが、「GOT・GPT」かと思います。これらは本来、肝臓の細胞内にある酵素です。
肝細胞が何らかの原因により破壊されることにより、この酵素が血液中に出てきてしまうのです。ただし、正常な状態でも少しは壊れるため、
GPTが0になる事はありません。

肝炎とは


肝炎になると肝臓に炎症が起こり、発熱、黄疸、倦怠感などが症状として現われます。肝炎は、ウイルス性のものやアルコールによるもの、
薬剤性のもの、自己免疫性のものなど原因は様々です。

日本においては約8割がウイルス性でほとんどがA、B、C型とされています。A型は急性肝炎になりやすく、
まれに劇症肝炎へ移行する場合があり注意が必要です。アルコール性肝炎の急性症状も劇症肝炎に近い経過なので非常に重篤であり、
こちらも注意が必要です。

肝炎の治療


[治療1] ~西洋医学編~

病院の肝炎治療は、基本的にインターフェロン治療が中心である。特に、肝炎治療の目標は肝硬変への移行を阻止することである。
という事は、つまり肝癌への移行を抑制することにも繋がるのです。

最近は、日本人に多く且つ治りにくいと言われているⅠb高ウイルス量型に対しても、インターフェロン+抗ウイルス薬
(ペグインターフェロン+リバビリン)の併用でかなりの著効が出ているようです。
ウィルス性肝炎に対してはウィルス排除することがとても大切です。
[治療2] ~漢方編~

タイプによって服用すべき漢方(生薬)が変わります
1) ストレスため込み型(肝気鬱結)

肝は気の流れをコントロールする機能があります。イライラやストレスにより体調の変動が大きい人、
精神的に不安定に陥りやすい方は要注意。気を流すお手伝いの出来る漢方を服用すると良いでしょう。
例)柴胡など
2) 血行不良型(瘀血)

このタイプは、血液の質が低下したり循環が悪くなっている可能性大。肩こり、腰痛、
生理痛などの痛みや目の下のクマやしみが出来やすいかたは要注意です。
例)丹参・田七人参など
3) うるおい不足型(肝陰不足)

このタイプは、からだの潤い成分が不足している方が多い。
早寝早起きや食事で潤いを与えてくれるものを摂取するよう気をつけると良いでしょう。
例)枸杞子・菊花など
4) 熱ためこみ型(肝胆湿熱)

このタイプは、体内に湿気や熱を溜めこみやすい人が多い。苔が厚くて黄色くなっていることが多く、口が苦い、
黄疸などの症状が現れる方もいます。アルコールにも注意が必要です。

[治療3] ~食養生編~

前述のタイプ別に記載致します。
1) ストレスため込み型(肝気鬱結)

気の流れをサポートしてくれる食物(香りのよいもの)を積極的に摂りましょう。
例)ケツメイシ(ハブ)、菊の花、ハマナスの花、薄荷、ネムの木の花、ジャスミンなど
2) 血行不良型(瘀血)

血行を促進できるような食物の摂取を心がけましょう。
例)青魚、玉ねぎ、らっきょう、にんにく、にら、桃、かに、黒きくらげなど
3) うるおい不足型(肝陰不足)

血液や体液を補充できるような食物を摂取しましょう。
例)クコの実、すっぽん、あわび、鴨肉、トマト、レモン、梨、白きくらげなど
4) 熱ためこみ型(肝胆湿熱)

湿気や熱を取り除くものを摂取しましょう。
例)冬瓜、緑豆、昆布、ピーマン、ハトムギ、大根など
5) その他

脂肪肝…ハブ・ハトムギのお茶、とうもろこし
慢性肝炎…どくだみ

まとめ


今回のポイントは、肝炎→肝硬変→肝癌という進行をさせない事です。肝硬変まで進行すると、回復は難しいですし進行も早くなります。
なんとしてでも、肝炎もしくはその手前で食い止めることが非常に大切です。

そのためにも、アルコールの摂取過剰、睡眠不足、脂肪の摂取過多などには注意が必要かと思っています。また、
沈黙の臓器故なかなか自覚症状として現れないので年に一度は検査を受けることが望ましいと思います。

予防する事がベストではありますが、もしすでになってしまった場合には出来るだけ進行を遅らせる、または食い止める事が重要です。
西洋薬の副作用軽減の意味で服用される方もいらっしゃいます。漢方でもお役に立てる事があるかも知れません。その際は、漢方専門の場所で相談すると良いでしょう。



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