日本の夏は、年々東南アジアの気候に似てきているように思いませんか?聞くところによると、
タイ料理店の日本における出店数はここ数年で数倍になっているとか。タイ料理に代表される東南アジアの料理には唐辛子をよく使用します。
唐辛子には胃腸の冷えを温めて除く温中散寒という作用、食欲を増進し体内の余分な水分を取り除く開胃除湿という作用、
そして胃腸の機能を回復して脾胃にたまった飲食物の消化を促進する下気消食という作用があります。

夏バテの原因は、体内の熱バランスや水分代謝のバランスが崩れてしまうことです。水分代謝に関わる臓腑は脾ですが、
湿気と冷たさを嫌う臓器です。湿気の多い気候にプラスして、暑さのために冷たいものばかりを飲食していると脾にダメージを与えます。
脾の働きが弱ると体内に余分な水分が溜まり、むくみ、身体の重だるさ、倦怠感、下痢などの症状が出てきます。

そこで、体内に溜まった湿を除くために、今回は韓国の唐辛子味噌のコチュジャンを使ったカツオの刺身丼をご紹介します。
丼の具はひんやりとしていて、オクラが入っているため適度な粘り気があり、
暑いときは咽喉を通りにくい暖かいご飯も一緒にスルスルとお腹に入っていきます。味付けも酸味と辛味で食が進み、
唐辛子の作用で食べ終わる頃にはうっすらと汗をかいて体内の湿を発散します。

但し、唐辛子の摂り過ぎは内熱が発生しますのでご注意ください。このメニューでも、微寒のトマトを入れて熱性に傾き過ぎないようにしました。
味の面でもトマトの甘みが良いアクセントになっています。

カツオは気を補い、血を養う補気養血の食材です。戻りカツオもそろそろ出回る頃ですし、どうぞお試しくださいね。


<韓国風カツオの刺身丼>


材料(二人分):

刺身用カツオ 1サク

オクラ  5,6本

トマト  小1個

タマネギ 50g

青じそ  7,8枚

炒りゴマ 適宜

ご飯(ひき割のハトムギを一割混ぜて炊く)適宜


(タレの調味料)

コチュジャン 大さじ1

おろしにんにく 小さじ2分の1から1

ごま油  大さじ1

醤油  大さじ1

酒  大さじ1

酢  大さじ1


作り方:

1.カツオを食べやすい大きさに切り、調味料全部を混ぜ合わせたタレの中に漬け、冷蔵庫で冷やしておく。

2.オクラは板ずりし、小口切りにしておく。トマトは種を取り、1センチ角に切っておく。シソは千切り、玉ねぎはあらみじん切りにして、
それぞれさっと水にさらしてよく水気を切っておく。以上全部をさっくりとあわせておく。

3.暖かいご飯を丼に盛り、カツオをタレごと上に載せ、2の薬味をその上に載せる


<とろろ昆布のお吸い物>


白だし大さじ2分の1と、とろろ昆布適宜をお椀の中に入れ、お湯を150cc注ぎ、針生姜を添える。


 


 


8月薬膳写真


<主な食材とその功能>

カツオ:甘/平 脾経 補気養血、健胃、益精

オクラ:甘苦/平 腎・胃経 養陰、生津、活血

トマト:酸甘/微寒 肝・脾・胃経 生津止渇、健胃消食、清熱消暑

玉ねぎ:辛/温 肺・胃経 和胃降気、清熱化痰

青紫蘇:辛/温 肺・脾・胃経 散寒解表、解魚蟹毒

ハトムギ:甘淡/涼 脾・肺・腎経 利湿健脾、清熱排膿

米:甘/平 脾・胃経 補中益気、健脾和胃、除煩渇

唐辛子:辛/熱 心・脾経 温中散寒、開胃除湿、下気消食

にんにく:辛/温 脾・胃・肺・大腸経 温中行滞、解毒殺虫

昆布:鹹/寒 肝・脾経 清熱利水、軟堅消?

生姜:辛/温 脾・胃・肺経 発表散寒、健脾止嘔、解毒