今回ご紹介するお鍋は、中国の山間部で、寒い冬を乗り切るために重宝されている【アツアツの家庭料理】。
これを日本の味でさらに美味しく一工夫します。


【材料】(鍋ひとつ分 )



・  白菜  一株 (芯と葉を分けて、大きくざく切りにする。)

・  干し椎茸(適量。水に浸けて戻す。もどし汁はお出しとして使用する。)

・  豚肉(適量)

・  鶏肉(適量)

・  緑豆春雨(適量。でんぷん春雨は煮崩れするため避ける。別鍋でさっと茹でて戻し、水を切る。)

・  ゴマ油

・  粗塩

・  七味唐辛子

・  うどん(コシのある冷凍食品)、または冷ご飯


【つくり方】


 鍋に水と椎茸のもどし汁を入れ、煮立たせる。


 


煮立ったら、豚肉・鶏肉・白菜の芯・椎茸を入れ、ゴマ油をたっぷりお鍋2周分加える。



白菜の芯に火が通ってきたら白菜の葉を追加する。このまま白菜がくたくたになるまで、とにかく煮る( 40 分)。この間、
部屋中にゴマ油の香りが立ち込め、早く食べたい衝動に駆られるが、我慢ガマン 。



最後に春雨を加え、沸騰したら仕上げに再びゴマ油を1周かけて、出来上がり。



各自、とり皿のスープに好みの味付けをして、「いただきます!」














具があらかた無くなったら、鍋を再び火にかけ、冷凍うどん(または冷ご飯)を投入し、沸騰したらうどん(おじや)の出来上がり。











再び、各自でとり皿のスープに好みの味付けをして、「いただきます!」



 



お気づきのように、この料理はお鍋自体に味付けはしません。各自のとり皿に鍋のスープをとり、
粗塩と七味唐辛子を振りかけてお好みの味付けにします。この2つの調味料はたっぷり入れた方が断然美味しくなります。


4人で食べれば4通りの、6人でつつけば6通りの味付けができるので、みんなの味見をするのも楽しみの一つです。

ただし、この美味しいスープは最後に待っているうどんまたは雑炊のために飲みすぎないようにぐっとこらえること。


余談ですが、我が家ではこの時期【鍋料理】が頻繁に登場するので、冷ご飯の冷凍や冷凍食品のうどんを常に常備しています。
特に冷凍うどんは、煮込んでも崩れないコシのある美味しいものも多く出回り、使い勝手がよくたいへん重宝しています。
今回使用する七味唐辛子はうどんにもピッタリ合います。


さて、それではお召し上がりいただきながら、美味しいだけではない、食養生としての白菜鍋の役割を考えてみましょう。


①冬に美味しい白菜


 寒くなると美味しくなるのが【白菜】。丸々と太った白菜が八百屋に並びます。〔医食同源の国〕中国では古来より、
白菜は豆腐や大根と並び「養生三宝」と呼ばれ 滋養のある野菜の代表格 としてあげられてきました。
ビタミン C も豊富なことから美容やカゼの予防に頼もしい味方 です。また
食物繊維に富み整腸作用があるため便秘の改善にも働きます
特に芯の部分に甘みと栄養が蓄えられています。この白菜鍋なら白菜を芯ごとたっぷり食べられます。
栄養とうま味を逃がさないために細かく切らずに煮るのがポイント。


②辛味でぽかぽか、発汗作用で風邪も寄せつけない


日本の薬味の代表格、七味唐辛子。その中身は赤唐辛子、山椒、胡麻、ケシの実、麻の実、陳皮(ミカンの皮)、生姜など。
生薬をブレンドした香辛料です。中でも主役の赤唐辛子は体を温め、発汗作用もあるためカゼのひきはじめにも効果を発揮します。
その他にも胃痛や消化促進にも働き、食欲を増進させます。山椒・生姜も同様に唐辛子の働きを助けます。七味唐辛子は香りがよく、体を温め、
食欲を増進させる、冬のお鍋にぴったりの薬味だったのです。白菜・豚肉・唐辛子はすべてビタミン C に富むうえ、
体を温め寒気を発散する唐辛子の役割で カゼのひきはじめにぴったり のナイスコンビなのです。


③ゴマ油


ゴマが生薬として用いられているのをご存知ですか?ゴマは生薬名を“胡麻仁”といい、滋養強壮に働き、
潤腸作用もあるので便秘にも効果を発揮します。ゴマの油で腸をツルツルに潤し、便をスムーズに出させるのです。
ゴマ油がたっぷり使われた白菜鍋は香り豊かな風味だけでなく、 元気を出し、便秘も改善する嬉しい効果
もあるのです。


 おいしい“薬膳”としての【白菜鍋】。体の芯から温まり、カゼも吹き飛ばすあったかお鍋。整腸作用もある胃腸にやさしいお鍋。
さっそくみんなを誘って“自分味のスープ”でワイワイお召し上がりくださいませ。