春眠不覚暁(春眠暁を覚えず)・・・。

スヤスヤと眠っているだけならともかく、パートナーや家族にとって気がかりとなるのは『いびき』を伴う場合ではないでしょうか。アルコールを飲んだ夜や疲れた日に、一時的にいびきをかくことはありますが、自分のいびきで起きてしまった!?パートナーや家族に「いびきが大きいよ」と、心配されたことはありませんか。慢性的ないびきの場合、病気が隠れていることもあります。では、いびきはどのようなメカニズムで起こるのでしょうか?


春のスケッチ
春のスケッチ / けんたま/KENTAMA


 

いびきとは??


『いびき』とは、睡眠中に起きる異常な呼吸音と定義されます。睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの病気、鼻や咽喉の器質的な障害、一時的な疲れやアルコールの影響などにより、口蓋垂が軟口蓋や舌根とともに上気道(のど)を狭くし、呼吸をした際に空気が振動することにより起こります。

 

いびきの原因は??


・花粉症などのアレルギー性鼻炎、鼻ポリープ、蓄膿症など鼻詰まりを起こす病気
・肥満
・睡眠時無呼吸症候群(SAS)
・扁桃腺や咽頭扁桃(アデノイド)が炎症などにより腫れている
・口蓋垂や舌が大きい
・疲れやアルコールにより、舌の筋力が落ち、気道を狭くする

子供のいびきは扁桃腺や咽頭扁桃(アデノイド)の肥大、鼻炎によるものが多くみられます。肥満が原因のいびきは咽頭周囲への脂肪沈着、扁桃が肥大、小顎・下顎後退により、上気道の狭くなり、さらにアルコールの摂取でさらに狭くなる場合もあります。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返され、十分に睡眠が取れない為、日中の眠気・集中力低下を起こす病気です。酸素不足が続くと循環機能に負担がかかり、不整脈・高血圧・心不全・糖尿病などの病気が引き起こされることがあります。


40+6 Nap Version
40+6 Nap Version / bark



いびきを中医学的に捉えると…


鼻や咽喉の器質的な障害についての対応は難しいですが、花粉症などのアレルギー性鼻炎、鼻ポリープ、蓄膿症など鼻詰まりを起こしている場合や、肥満の場合は漢方が対応可能な場合があります。ここでは多くみられる肥満の体質について紹介します。

【痰湿(たんしつ)】


五臓六腑の脾は「生痰の源」といわれ、脾胃(消化器系)の代謝が悪いと体内に水分が溜まり、肥満になり易くなります。
[症状」
・体が重い
・手足が重だるい
・顔や手足の浮腫(むく)み
・のどに痰がたまりやすい
・舌に苔がべったりついている など

[漢方薬]
瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)、イスクラ温胆湯(せいかうんたんとう)、勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)、五行草 など

[養生法]
・食欲旺盛な場合は食べ過ぎ・早食いに注意を
・脂っこいもの、冷たいもの、甘いものを控えた食事を
・積極的な運動を

 

 

【気虚(ききょ)】


エネルギー不足のために、疲れやすく、また、体力・筋力がつかないために新陳代謝が低下しがちに。あまり食べていないのに太り易くなります。

[症状]
・動きが緩慢
・疲れやすい
・息切れしやすい
・風邪をひきやすい
・舌に歯の痕がある など

[漢方薬]
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)、西洋人参 など

[養生法]
・バランスのよい食事を
・早寝早起き(気の消耗を防ぎ、気の生成を助ける)
・軽い運動を心がける

 

 

まとめ


いびきは本人の健康だけでなく、パートナーや家族の睡眠に影響をあたえてしまうこともあります。

気になる場合は、病院・お近くの漢方薬局にてご相談を。


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