不妊治療のクリニックに通い排卵誘発剤とhCGを使いながらタイミングをとっていましたがなかなか妊娠に至らず、漢方薬で体調整えながら治療をお休みした次の周期で自然妊娠。もうすぐ出産の日を迎えます。


37歳のKさん、タイミングをとり始めて5ヶ月で妊娠するも8週めで流産。半年後病院で検査したところ、黄体機能が少し低下気味という以外特に問題はありませんでした。そこでタイミングみながら妊娠する確率が上がるようにhCGの注射(※)をしつつもう少し様子をみることに。(※hCGの注射は①卵子の成熟を促すとともに排卵を引き起こす②黄体を形成し黄体からのホルモン分泌を刺激するという作用をもっている)


生理が始まって14日目位に1回、その7日後にもう1回と1周期に2回のhCG注射をし、基礎体温は1回目の注射のあと体温が上昇し、高温期が維持される時とそうでないときがあり5周期続けましたが妊娠には至らず。その後さらに排卵誘発剤のセロフェンをプラスし卵胞の数を増やし妊娠の確率を上げたけれど結果はでず、かえって排卵痛を感じたり卵胞も成長しすぎるようになりました。(卵胞の直径30mm以上)


Kさんの体質は身体と特に手足の先が冷えやすいこと、寝つきは良いけど眠りは浅く3~4時に一度目が覚めたらそのあと眠ることができない傾向にありましたが、最近ではこのまま治療を続けていいのか?という不安感や緊張感が強くなり、眠れない状態がより顕著になっていました。


漢方では、ホルモンのバランスを保つことや特に卵子の質を上げるためには精神的な安定と良質な睡眠がとれていることがもっとも重要と考えます。そこでKさんは不眠や不安感に対して用いる「天王補心丹」(てんのうほしんたん)と血を養い血流を改善する「きゅう帰調血飲第一加減」を服用しました。1ヶ月後以前に比べてよく眠れる日が増えてきて、ハリ治療もしていたので身体の冷えも軽減してきたようです。セロフェンを使って3周期、結果が出なかったので身体を休めるため次の周期は思い切って治療をお休みすることにしました。Kさんにとって大きな決断だったと思います。漢方薬では、「婦宝当帰膠」と「参茸補血丸」を追加しました。


セロフェン、hCGを使っていないせいかこの周期の基礎体温は二相になりませんでしたがKさんは「身体の本来の機能を復活させるため焦らず辛抱します」と漢方薬だけの服用を続けました。次の周期もきっと同じ状態と思っていたようですが、14日目左右に1ヶずつ成長した卵胞があり医師からhCGの注射を勧められました。しかしそれもせず「自然に任せます」ときっぱり言われたようです。ところがその後基礎体温はみごといっきに上昇し32日目妊娠陽性反応がでたのです!漢方薬を服用し始めて3ヶ月のことでした。

Kさん自身もびっくり、でも今度は流産しないだろうか・・と不安でまた眠れなくなりました。「天王補心丹」は続けながらさらに保胎効果のある漢方薬をプラスしてあとは「赤ちゃんの生命力を信じましょう」と。妊娠中も仕事を続け先日ようやく産休に入りますとにこやかに来店され、産前産後に向け体力を補うための薬をお持ちになりました。

暑さもおさまり爽やかな秋風が吹くころ、母子ともに健康で元気な赤ちゃんを出産されることを心から願うばかりです。