私たちは体験や学習したことを覚え、それらを積み重ねて生活しています。記憶は「記銘」(覚え込み)→「保持」(維持)→「想起」(思い出し)の3段階の機能からなり、記憶力とは、この機能を行う能力のことをさします。記憶力は、人の根本の能力自体を上昇させ、社会生活や日常生活の向上につながります。

記憶は時間の経過に伴い

 直接記憶・・・その瞬時の記憶
・ 短期記憶・・・覚えたばかりの事や直前の体験の記憶
・ 長期記憶・・・永久・半永久に保持される記憶

に区別されています。

言語の記憶や詰め込み式記憶は短期記憶に分類され左脳の分野に、長期の記憶・イメージの記憶は右脳の分野になります。記憶は海馬や大脳皮質がつかさどっていると考えられています。特に短期記憶に関係する海馬は、脳細胞は増えることが無いと言われるなか、神経細胞が増えるという特徴もっています。ですからいろいろなことを学習したり、刺激のある生活で海馬を活性化するとそれだけ神経細胞がふえることになり、記憶を高めることが出来ます。

 

しかしこの海馬はストレスや血虚に弱いため、血管障害や血流不足を起こさないためにも、食事や運動・睡眠などに気を配る必要があります。一般に、記憶力は年とともに低下すると言われていますが、単なる物忘れと脳血管障害や脳神経細胞の萎縮を伴う認知症とは区別されています。記憶力を高める方法はいろいろと紹介されています。

記憶術としては
・ 紙に書く
・ 声に出す
・ 何度も繰り返す
・ 何かに例えるなど

また、脳に酸素をたくさん送るために、軽い運動をしたり、上手にストレスを解消したりすることも大切です。そして、ある種の食品添加物や高脂肪の食事は、記憶力を低下させると言われています。甘味料や保存料として使われているある種の異性化糖は、記憶力や脳の活動を低下させるという、研究報告もあります。長期的摂取により肥満や糖尿病、心臓疾患などの成人病を引き起こすだけでなく、短期間でも運動能力や記憶力の低下をまねいてしまいますので、ジャンクフードやソフトドリンク・甘いもののとりすぎには注意しましょう。一方、記憶力を高めるのに効果的と言われる、食品もたくさんあります。

○ DHAを豊富に含む青魚のマグロ・サバ・イワシ・サンマなど。
○ 脳内情報伝達物質のレシチンを含む大豆製品・ピーナッツ・卵黄・穀類など。
○ 不足すると記憶が低下すると言われている亜鉛を含む牛もも肉・レバー・うなぎ・ほたて貝など。
○ 脳内セロトニンに働きかけ記憶力・集中力を高めるテオブロミンを含むココア・チョコレートなど。

これらを含めバランスよくとる事が大切です。

 

記憶力アップの鍵は「腎を補い血流を保持すること」


 思考や記憶をつかさどる腎を補う漢方薬 {補腎益精}

手足が火照る・口・のど・皮膚が乾燥し潤いがたりない陰虚タイプ・・・杞菊地黄丸・八仙丸など
冷えが強い陽虚タイプ  ・・・金匱腎気丸・参馬補腎丸など

○ 血管を強くし血流を増加させる働きのある漢方薬{補気養血}
血虚タイプ       ・・・婦宝当帰膠・心脾顆粒など

○ 血液の流れを良くする漢方薬など{活血化お}
お血タイプ       ・・・冠元顆粒・田七人参など

その他にも個人個人の状態に合わせていろいろな漢方薬やハーブテイ―を使うことが出来ます。

 

記憶力を落とさないためには、規則正し生活・バランスの良い食事・適度な運動それに心地よい睡眠。そして世の中や人に興味を持ち、常に脳を使うように刺激のある生活を心掛けるようにしたいものです。