「急な発熱!」もしかしてインフルエンザ??


というわけで、インフルエンザの東洋医学的な対処法の紹介です。

西洋医学では、近年相当に高度に発展しましたが、風邪に対する有効な治療法は持ち合わせておりません。インフルエンザは風邪よりも危険な感染症です。西洋医学でも難儀していますね。しかし、東洋医学では二千年以上前から治療法が存在します。

 

まずは予防


体質を強め、抵抗力を高めること(この発想が重要)

①精神を調養する
清新なストレスが不調の原因になることは良く経験すること。インフルエンザの流行期にはできるだけストレスを避けましょう。

②鍛錬し栄養を補う
普段から鍛錬により体質を強化、中国では気功が一般的ですが、日本でもラジオ体操などをするだけでもかなり違います。栄養も単に西洋医学的なバランスを考えただけでは不十分。五味や寒熱に留意し、体を冷やさず、季節に沿った食事をとることが必要でネギや生姜など文字通りの「薬味」を有効に使うことが必要です。

③薬物
ばんらん根、大青葉などはインフルエンザの予防作用があると言われております。日本でも「ばんらん根」ののど飴などが市販されていますので積極的に利用すると良いでしょう。

 

インフルエンザ症状に漢方


インフルエンザの症状は「高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、咳、のどの痛み、鼻水、全身倦怠感」などでこれが「急激に」でることが特徴です。
実は東洋医学のバイブルと言われる「傷寒論」という本には、1800年も前にこれとほぼ同じ症状についての記載があるのです。しかもその治療法まで。それによれば、発熱(或いはこれから発熱)し、頭や節々が痛んだりするのを「傷寒」と呼ぶそうです。そしてこの傷寒に対して様々なバリエーションの病態や治療が論じられています。

さらに220年前の「温病条弁」という本には、「傷寒論」の不足を補う形で「温病学」の観点から治療法が補完されました。これらを中心にインフルエンザによくある症状とその漢方薬についてまとめてみました。

①初期 ・・・対策(発汗を促し邪気を発散し、解熱する漢方薬を使用します)
桂枝湯 ・・・
体力がないタイプのゾクゾクした寒気、軽度の発熱、節々の痛み、じんわり汗をかく
麻黄湯・・・
体力があるタイプでゾクゾクした寒気、軽度の発熱、節々の痛み、汗かかない
天津感冒片・・・
高熱、のどの痛み
麻杏止咳顆粒・・・
高熱、のどの痛み、咳を伴う場合


②中期・・・対策(高熱を伴う症状が多く出てくるので、解熱作用が主体の漢方薬を使用します)
白虎加人参湯、五涼華・・・
高熱、大量の発汗、のどの渇き、口の中が苦い
鼻淵丸、辛夷清肺湯・・・
黄色い鼻水、鼻つまり


③回復期・・・対策(発熱や発汗などにより失われた「津液」や「気」を補い、倦怠期を回復させます。)
麦味参顆粒・・・
微熱、だるさ
麦門冬湯・・・
空咳
晶三仙・・・
食欲低下


 

最後に・・・


いずれにせよ、十分な休養を取ること、おかゆなど胃に負担が少ない食事を摂ること、保温に努めることなどは言うまでのこともありませんが、大事なことです。

「チャイナビュー№183 別府先生の東西複眼から抜粋」