鶴は千年、亀は万年


皆様よくご存知の長寿で、めでたいことのたとえですが、これは”鶴寿千歳、亀三千歳"(前漢時代の『淮南子(えなんじ)-説林訓』)という古い中国の哲学からきたと云われています。なぜこのような言い伝えが出来たのかというと、やはり寿命の長さが物語っています。野生の鶴で20~30年、飼育されていると50~80年、亀は種類にもよりますが、世界最長寿は推定250年生きていた記録もあるようです。とても寿命が長いため、長生きの象徴、そして縁起が良いとされてきました。

人の寿命はというと、現代人の平均寿命で80年前後ですが、昔はもっと短命で60歳(還暦)を迎えられるのは長生きであり、当たり前ではありませんでした。

そんな中、身近にいる犬や猫などに比べても長い寿命があり、老いてからも繁殖能力を持つ独特の生物である亀は、稀な存在でした。文明や知識が未発達な時代に、小さな動物が人より長い寿命を持っていることは、何か得体のしれない力が働いているのかと思うくらい不思議な事であり、ぜひこの力にあやかりたいという気持ちも、崇拝される理由の一つであったのでしょう。

 

中国では?


中国でも亀は、今も昔も長寿の象徴として存在しています。中国には"スッポンは千歳、亀は万歳"という諺があり、神話、四神の一つ玄武としても珍重されているそうです。また古来より生薬の一つとして使われ、煎じ薬や薬膳としても取り入られています。特に近年、薬膳デザートとして話題になった亀ゼリーは老若男女に昔から気軽に食べられています。

亀のゼリー Chilled Black Jelly with Honey
亀のゼリー Chilled Black Jelly with Honey / nekotank


 

この亀ゼリーは正式には亀苓膏(きれいこう)と言います。亀甲(きこう:亀のお腹の甲羅)と土茯苓(どぶくりょう:解毒、利尿の生薬の一種)の一文字ずつを取って亀苓膏と言われており、亀甲と土茯苓を中心に約20種類もの生薬を煎じて作られています。体の熱を取ったり(清熱)、美肌、デトックス、便秘などの効果があるといわれ、とても人気があります。

また、中医学では亀の甲羅には「補腎」という力があり、成長・発育や生殖を支えている『腎』を強化する力があるとされており、年齢と共に元気を失う腎の強化に優れた力を発揮します。

 

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R1014990.JPG / cherie*


 

亀甲(亀板)・・・イシガメ科のクサガメの腹甲(お腹の甲羅)で、日本でもゼニガメという名前で広く生息しています。

【分類】 : 滋陰薬

【帰経】 : 肝、腎、心

【効能】 : 滋陰潜陽・補血・補腎健骨・補心安神・固経止血

 

亀鹿仙(きろくせん)


現在、亀甲に鼈甲(スッポンの甲羅)、鹿角(骨化した鹿の角)など8種類の生薬が含有されたゼリータイプの健康食品、亀鹿仙も発売されています。

ご購入の際は、薬局スタッフまでお問い合わせください。