むくみは男女問わずよく起こる悩みの1つ。運動不足や不規則な生活、塩分の取りすぎなど様々な原因で起こりますが、朝になってもむくみが消えない、原因や心当たりがないのにむくみが取れない場合は要注意。実は怖い病気がむくみの原因になっている事もあるのです!

 むくみのしくみ


人間の体では、血管と細胞との間で血液などを介して水分の出入りが常に行われています。血液には血漿という液体の成分が含まれており、この血漿という成分は血液が運んできた酸素や栄養分を含んだ水分を臓器に届ける役割をしています。届け終えると通常なら血管に戻って行きますが、何らかの原因により血管に戻れず血管の外に溜まってしまうと皮膚が膨張してむくみが起こってしまいます。

Image from page 508 of
Image from page 508 of "Anatomy, descriptive and surgical" (1887) / Internet Archive Book Images



むくみが起こる原因


❒  筋力の低下
筋力が衰えるとポンプ機能が低下し、余分な水分を心臓が送り戻すことが出来なくなってしまいむくみが起こります。デスクワークなどで長時間同じ姿勢でいる事も同様に、ふくらはぎの筋肉の動きが減ってしまいポンプ機能が低下します。

❒  冷え性
血行不良により、足先など末端の血管まで血液を上手く循環させることが出来ず、むくみの原因となります。

❒ 塩分の過剰摂取
塩分は水分を引き込む性質を持っており、塩分を多く取りすぎてしまうと余分な水分を上手く排出することが出来なくなり、むくみの原因となります。

❒ 疾病によるもの
 ● 心臓障害:心臓のポンプ機能が低下する事で血行が悪くなりむくみの原因に。
 ● 肝臓や腎臓の機能障害:むくみに関係があると言われる「アルブミン」というタンパク質の一種は肝臓で生成され、腎臓でろ過されています。このアルブミンは血液中に含まれており、栄養素の運搬や血液の濃さを調節するなどの役割を持っています。血液の濃さの調節は血管から水分を出し入れする事で行われているので、アルブミンの量が低下すると調節機能も低下し、余分な水分を血液に戻せなくなってむくみの原因となります。
 ● 甲状線機能低下症:甲状腺ホルモンの減少で代謝が落ち、また二次的な心不全により、むくみが生じます。

むくみを改善するには、利尿剤を使いますが、電解質のバランスが崩れてしまう恐れがあります。そして、それぞれの疾患の治療を行い、血行を良くするために、屈伸運動やマッサージ、お風呂も有効です。足を高くして寝るのも良いでしょう。また、食生活、特に塩分の取り過ぎにも気をつけましょう。

ふくらはぎをつかむ



中医学的むくみ


①    脾の異常・・脾は飲食物の栄養素を吸収し、それを全身に配布するはたらき(運化作用)がありますが、この機能が弱まると水分の運搬に異常をきたし、むくみが生じます。

②    腎の異常・・腎は肺の宣発粛降作用、脾の運化作用と協力し体内の水分を管理しています。この機能が弱まると尿の異常やむくみが生じます。

③    心の異常・・心は血液を全身に巡らすはたらきをしていますが、この機能が弱まると血液循環が悪くなり、むくみを生じます。

④    肺の異常・・肺は呼吸や汗・尿として、体内の水分代謝を調節するはたらきをしています。(宣発粛降作用)この作用が弱まるとむくみを生じます。

また、むくみが起こる場所にも特徴がみられ、脾の異常はまぶたや手足、腎は顔面、心は足に生じることが多いようです。

 

むくみの漢方


脾気虚   (胃腸が弱い・食欲不振・消化不良)       健胃顆粒 等々

 脾陽虚   (胃腸がよわく、冷える)               健脾散・五苓散

脾腎陽虚  (胃腸が弱く、足腰もだるく冷える)        真武湯

腎陰陽両虚 (手足の冷え・夜間多尿・口の渇き)        金キ腎気丸

 腎陽虚   (手足の冷え・尿の出が悪い足腰のだるさ)   金キ腎気丸

心気虚   (動機・息切れ・不眠)                炙甘草湯・天王補心丹

心血オ阻  (肩こり・胸痛み)                    冠元顆粒

肺気虚   (息切れ・咳・汗が漏れる)              麦味参顆粒・八仙丸

しばらくすると治るものも多いですが、たかがむくみと安心せずに、自分自身のからだに注意を向けていきましょう。