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梅雨の食養生 夏野菜のカレー・スパイシービーンズライス添えとハイビスカスティー

今年は早くも梅雨入りしてしまいましたね。

この時期になると、体が重怠くなったり、足が浮腫んだり、下痢をしたり、食欲が無くなったりする方はいらっしゃいませんか?中医学では、そのような状態は体の中に“ 湿邪”が存在していると考えます。

そして、袪湿といって湿邪を取り除く治療法を使います。食物の中でも利尿作用によって湿を取り除く食物があり、代表的な物をしては、ハトムギ、小豆、緑豆、とうもろこし、ナス、インゲン、セロリ等です。今回はそれらの食材を使ったカレーと、スパイシーライス、そしてハイビスカスティーをご紹介します。

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このレシピは料理研究家の辰巳芳子先生の本の中のレシピを参考にさせていただいたものです。辰巳先生のオリジナルレシピは中医薬膳学的に見てもとても理にかなっていて、素晴らしい物ですが、更に薬膳パワーをUPさせるようにアレンジさせていただきました。

カレーやスパイシーライスに使われるスパイス類は、体を温める作用の物が多く、一見暖かいこの季節に使うのはふさわしくないと思われるかもしれません。実は中医学の養生法として、”春夏に補陽し、秋冬に補陰す”という言葉があります。

これは、春夏の食生活は体を冷やす食べ物に偏りがちで体の中の陽気を損傷しやすいので、逆に補陽を意識し、秋冬の食生活は、体を温めようとして、熱性の食べ物に偏り、結果体の中に熱を溜め込みやすいので、今度は補陰を意識するようにすると、通年体内の陰陽のバランスを取ることが出来ると言う意味です。

辰巳先生曰く、“「作り方」は常識の範囲ゆえ、「材料」のみ紹介する”とのことですので、作り方は私流の簡単お気楽な調理方法を記載しました。

ですが、辰巳先生の本にもポイントとして記されている、ナスの下処理(作り方③)は必ず行ってくださいね、ナスの美味しさが断然違ってきますので。梅雨時の体調管理の為のメニューの一つとして、どうぞお役立て下さいね。ティーを添える。

~材料~

① 夏野菜のカレー(3,4 人分)
にんにく1 片、生姜1 片、玉ねぎ大1 個、ローリエ1 枚、トマト大1 個、セロリ1 本、インゲン1 袋、ナス1 袋、野菜ジュース200ml、カレー粉大さじ3 ~ 4、米粉大さじ1 ~ 2、ガラムマサラ、ナンプラー、塩、オリーブオイル、各適量

② スパイシービーンズライス
米1 合、ハトムギ*、緑豆*、小豆*、大麦(米粒麦)*、乾燥トウモロコシ*

*合わせて米の5 割~同量、オリーブ油適量、塩適量、ローリエ 1枚、カルダモン4 粒、 シナモン2 分の1 本、 クローブ4 粒、ハイビスカスティーパック1 袋

 

~作り方~

① 緑豆、小豆をそれぞれ固めに下ゆでしておく。米、ハトムギ、大麦、 乾燥トウモロコシを合わせ、通常炊飯の水量に浸しておく。

② 鍋に多めのオリーブオイルを入れ、スパイス類を入れて弱火で熱し、スパイスの香りを油に移した後、緑豆、小豆と共に浸水している米類に加えて炊く。

③ ナスを輪切りにして、切り口に塩を振り、7 分程置き、切り口に灰汁が出てきたら、水洗いし、水分を拭き取る。

④ にんにく、生姜、玉葱のみじん切りを多めのオリーブオイルでじっくり炒め、ナスやその他の野菜を適宜切って加え、ふたをして蒸らしな
がら炒めていく。

⑤ カレー粉、米粉を加えて更に炒め、野菜ジュースを加え、水分が足りないようなら水を加え、野菜に火が通るまで煮込む。

⑥ 炊きあがったスパイシーライス、カレーを皿に盛り、ハイビスカスティーを添える。 ティーを添える。

 

食材分析メモ( 性 味/帰 経/効 能 )1106_星星新聞.pdf - Adobe Reader

にんにく:甘・温/脾胃肺/温中・健胃・止咳・化痰・宣竅・解毒

生姜:辛・温/脾胃肺/化痰・止咳・解表・散寒・健脾・解毒・温中・止嘔

玉葱:甘辛・温/肺胃/和胃・降逆・化痰・理気・活血

トマト:甘酸・微寒/肝脾胃/生津・止渇・涼血・平肝・健胃・消食・解暑

セロリ:甘苦・涼/肝肺膀胱/平肝・清熱・利湿・治淋

いんげん:甘・平/脾胃/補中・補気・袪湿

ナス:甘・涼/脾胃大腸/清熱・活血・利水・消腫・健脾・和胃

ターメリック:辛・苦寒/心肝胆/活血止痛・行気解欝・涼血清心・利胆退黄

米:甘・平/脾胃/補中・補気・健脾・和胃

ハトムギ:甘淡/涼/脾肺腎/利水・滲湿・健脾・止瀉・清熱

緑豆:甘/涼/心胃/清熱・解毒・解暑・利水・解酒

小豆:甘酸/平/心小腸/利水・滲湿・清熱・解毒

大麦:甘鹹/涼/脾胃/利水・通淋・健脾・和胃

とうもろこし:甘/平/大腸胃/健脾・補気・和胃・調中・利水・利胆

シナモン:辛甘/温/肺心脾肝膀胱/散寒解表・温経通陽

クローブ:辛/温/肺胃脾腎/温中降逆・行気止痛・温補腎陽

ハイビスカスティー:酸/涼/心脾胃大腸/解暑・降気・利水・活血

2011/06/14

心の漢方

地震後のストレス

大震災から一ヶ月余りが経ちました。
いまだ続く余震や原発の問題で、被災地はもちろん、日本中で不安な日々が続いています。
余震がくるかもしれないという不安感や恐怖感、常に揺れている錯覚に陥り船酔いのような不快な状態を訴える人が医療機関を訪れているケースが増えているようです。
今回の地震のように、突然の強烈な精神的刺激や、長期にわたってストレスを受け続けると、私達の臓腑、気血の生理機能にも影響し病気を引き起こすことが考えられます。

中医学では、病気は七情(怒・喜・思・悲・憂・恐・驚の7種の情志変化)の異常によっても引き起こされると考えられています。特に、五臓の中でも心・肝・脾と七情の関係が深く、精神活動に影響を与えます。

心の漢方

まずは、七情の乱れと関係の深い心・肝・脾の状態に注目しましょう。
ストレス、憂鬱、怒りなどの要因は、肝気のめぐりを停滞させ、肝血を不足させます。さらに長引くと化熱して心へ飛び火します。
また、気は血を動かす原動力。肝気の停滞で気の力が弱まると、当然血も流れが悪くなります。
こんな時は、イスクラ逍遙丸で肝血を補い、同時に肝気の流れも整えましょう。

さらに、肝は脾の働きが過剰にならないよう抑制する役割も担っているので、肝気の停滞は、脾胃(胃腸)の働きの低下を招くことにもなります。不眠や不安感、動悸などの他、胃腸症状も気になる方には、イスクラ温胆湯エキス顆粒もオススメです。
肝気の滞った状態が長期化すると、特に脾気と心血の損傷が目立つようになります。
心脾の気血不足は、不眠や多夢、物忘れ、動悸や倦怠感などを起こしやすく、精神的にも非常に不安定な状態を引こします。このような症状には、安神作用のある漢方薬を。

心血と脾気を養う帰脾湯、眠りのリズムを整えるイスクラ酸棗仁湯エキス顆粒などの漢方薬があります。さらに、今回の地震では、“ 恐・驚”の感情を持った方も多いと思います。『肝腎同源』といわれるほど、肝と腎関係も深く、長期的な肝血不足によって腎のパワーも低下します。
特にご高齢の方に多いうつ症状などには、補腎薬(腎の機能を高める漢方薬)もよいでしょう。

 自転車乗り

上記は一例です。体質、体調にあった漢方薬をお選びいたします。ぜひご相談ください。
新緑の5月、晴れた日にはゆっくり散歩をしたり、運動で汗を流してストレス発散するのも気持ち良さそうです。また、バランスのとれた食事は、ストレス処理力をアップさせ、心身の健康につながります。内容の良い食事で、常に胃腸を整えることが実はとても大切ですね!

2011/05/13

春のイライラに!サワースティックケーキ

ようやく厳しい寒さを乗り越えて、気持ちのよい季節になってきましたね♪
ですが、油断は禁物!この時期訳もなくイライラしてしまう、胸がつかえる、目が赤くなる、生理前の胸張り、お腹の張りがひどくなる方はいませんか?

そのような症状を中医学では“ 肝”の機能の失調からくるものと考えます。
“ 肝”は肝臓だけではなく、情緒、ストレス、自律神経などと深く関わる機能としての意味があり、春になるとその機能にトラブルを起こしやすいのです。そして情緒不安定になったり、肝と関わりの深い目のトラブルや、肝の経絡の走行している部位である胸や下腹部の気の欝滞による張りなどの症状となって現れます。

そのようなトラブル予防に、この季節は気の巡りを良くする食べ物を積極的に摂るようにしましょう!
例えば柑橘系の果物はその香りにも理気作用(気の巡りを良くする作用)が含まれ、香り、味の相乗効果が期待できます。

今回の薬膳はその柑橘系の生薬である仏手、陳皮
(今回の漢方百科この陳皮のご紹介をしています)や、レモンの皮、シークワーサーとみかん果汁をケーキに加えたものです。レシピは近頃流行のホットケーキミックス(HMと書くようです)のレシピ本を参考にさせていただきました。HMベースなので作るのも簡単、スティック状なので持ち運びも食べるのも便利♪なのでこれからの季節、屋外でのピクニックのデザートなどにも如何でしょうか?

~材料~

【 20 ㎝ ×25 ㎝のパット一台分 】1104_星星新聞.pdf - Adobe Reader
HM:150g
バター:120g
きび砂糖:70g
卵:3 個
レモンの皮のすり下ろし:一個分
粉糖:100g
シークワーサーとみかん果汁:大さじ2
養生茶(仏手・橘香茶):合わせて4g


~作り方~

1.バターを室温に戻して柔らかくし、砂糖を加えてホイッパーで
なめらかになるまですり混ぜる。
2.卵を溶いて、半量を少しずつ加えてその都度よく混ぜる。
3. HMを半量加えて混ぜ合わせる
4.卵の残り半量を少しずつ加え、HMの残り半量、レモンの皮、
養生茶を加えて混ぜ合わせる
5.パットにオーブンシートを敷いて生地を流し入れ、平らになら
し、2,3 回下に落とし、空気を抜く。
6.170℃のオーブンで20 ~ 30 分焼いてあら熱を取っておく。
7. 粉糖とシークワーサーとみかん果汁を混ぜてアイシングを作る。
8.あら熱が取れた生地にアイシングをかけ、アイシングが固まっ

 

~食材分析メモ( 性 味/帰 経/効 能 )~

仏手柑:辛苦酸・温/肝脾肺胃/舒肝和胃・行気止痛
陳 皮:辛苦・温/脾肺/理気健脾/燥湿化痰
レモン(皮):理気
シークワーサー:甘酸・涼/肝腎/理気・健胃・生津
小麦粉:甘・涼/心脾腎/養心・安神・清熱・止渇・補腎
バター:甘・微寒/肝脾肺腎/大・小腸/補五臓・補気・補血・潤燥・止渇
砂 糖:甘・涼/脾/潤燥・止渇・補中・補気
卵 :甘・平/肺脾胃心肝腎/滋陰・潤燥・補血・安胎

2011/04/04

春のスキントラブル ~にきび~

春は、中医学では五臓の「肝」と関係があります。

自律神経系、怒りとも関係が深く、ストレスや疲れなどの影響を最も受けやすい「肝」。のびのび成長する、スムーズに流れる、発散するといった疏泄の働きがあり、肝気の 流れを調節しています。
また体全体の血液を貯蔵し、供給する蔵血の働きも担っています。pnd

 

 

 

 

 

 

冬の寒さからだんだんと暖かくなる春先、動物は冬眠から目覚め、植物は芽吹き始めるように、私達の体も自然界の変化にあわせて陰から陽へ変化していかなくてはなりません。

しかし、この自然の変化に体がついていかないと、肝の疏泄作用が乱れてしまいます。 春先のにきびは、肝の疏泄の乱れが原因となっていることもあります。

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大人にきびは内臓からの赤信号!

“ お肌は内臓を映し出す鏡”と言われるように、なかなか改善されないにきびは、内臓の状態のチェックが必要。

皮脂分泌が主に関係している思春期にきびと違い、大人にきびは、皮脂分泌以外に内臓の状態も関係していると考えられます。女性ならば、毎月正常な月経が来ているか、月経前に何か症状は出ていないか、胃腸の状態や毎日お通じの状態などに注意します。

特に、ホルモンバランスに左右されやすい大人にきびは、黄体ホルモンの上昇する高温期、特に月経前に出来やすく、この時期は肝の疏泄が停滞し、気の流れが滞りがちになる時期でもあります。

にきびはなぜできるの?

にきびは毛穴に出来るものです。
何らかの原因で、男性ホルモンや皮脂分泌、角質の増殖が活発になり毛穴が詰まります。
そこに細菌感染による炎症が起き、赤く腫れてにきびとなります。

メイクの洗い残しやすすぎ残し、必要以上にメイクの洗い残しやすすぎ残し、必要以上に皮脂膜を奪ってしまうクレンジングの使用など、何気ないいつもの洗顔方法がにきびの原因となることもあります。

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春の大人にきび対策

まずは、にきびの炎症を抑えます。
炎症には、清熱解毒の働きのある漢方薬の内服がおすすめです。
また、疏肝の漢方薬でストレスやホルモンバランスの乱れを整えることは、大人にきびを繰り返さない根本治療に繋がります。詳しくは店頭でスタッフにご相談くださいね。

お肌を清潔に保つため のスキンケアも重要です。生薬 エキスを使った瑞花露薬用スキンケアシリーズは、お肌の炎症を鎮め、保湿し、皮膚のバリア機能を強化します。
敏感肌になりやすい春先から、ぜひお試し下さい。

甘い物、脂っこい物、香辛料、乳製品、生物・冷たい物、アルコール、コーヒーなどはお体に湿熱を生じやすく、にきびを悪化させる原因に。春にオススメの疏肝の食材には、香りの良いセロリやパセリ、セリなどの香味野菜、梅干しや柑橘類などの酸味食材、あさりやいか、たこなどの肝の調子を整えるシーフードなどがあります。
裏面の薬膳レシピもご参考に!巡りのよい春を過ごしましょう。

2011/04/01

今年は花粉症で悩まない! !

いよいよ花粉症シーズンがやってきます。                              

今年は昨年に比べ、2~3倍程度の飛散地域から、10倍以上に増えてしまう地域まであるようです。   

花粉症というとスギ花粉を連想しますが、春から夏にかけては“ 木”の花粉がメインと言われています。 2~5月にかけてヒノキ、マツ、ブナ、レニなど木の花粉が多く飛びます。

また3~10月にかけての長い期間は、様々な種類のイネ科植物の花粉がメインとか。 真冬以外のほぼ一年中、何らかの花粉が飛んでいることになりますね。

漢方では“ 未病先防”、つまり症状が出る前から漢方薬を服用して、症状を緩和させたり抑えたりすることを非常に重要視します。花粉症もシーズン真っ盛りになる前から、「衛気(えき)」を高める漢方薬で体のバリアをしっかりつけることが予防に繋がります。

毎年、辛い花粉症で悩んでいる皆さんも、早めの予防でこのシーズンをいつもより楽に過ごせるかもしれません。

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衛益顆粒でアレルギー体質の改善を

「衛益顆粒」をご存じですか? 
名前の通り、衛気を高める漢方薬。

花粉シーズンの1~2か月前から服用するのが大きなポイントです。

症状が激しい時には対処療法を優先させますが、いよいよこれから・・・と予感がする時季は体質改善をするチャンスです。

衛益顆粒はとてもシンプルな漢方薬。
皮膚や粘膜など体表面の気の力を高める“ 黄耆(おうぎ)”と、胃腸の働きを高める白朮(びゃくじゅつ)、
風邪の侵入を防ぎ黄耆とともに“ 気”を体表面に巡らせる防風(ぼうふう)のわずか3つの生薬で構成されています。

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花粉症ピーク時の漢方薬は?

花粉症薬に起こりがちな眠気の心配が殆どない漢方薬。
車を運転する方にもオススメです。
ピーク時の辛い症状をピタッと抑える即効性も期待できます。
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衛益顆粒には、皮膚や粘膜を乾燥させる働きがあります。さらさら水のような鼻水、くしゃみ、体の冷えのある時に小青竜湯や麻黄附子細辛湯、苓甘姜味辛夏仁湯などの体を温める漢方薬と併用することがあります。

逆に、粘りのある黄色の鼻水や鼻づまり、目の痒みなど熱症状のある時は、天津感冒片や鼻淵丸、香菊花など清熱の漢方薬を中心に衛益顆粒は必要に応じて併用します。

*体質、体調に合わせた漢方薬をお選びいたします。 ぜひご相談ください。

そして忘れてはならないのは日頃の養生。睡眠、バランスの良い食事、気分転換で衛気を養いましょう。

2011/03/23

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売