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美肌にもおすすめ。栄養満点「食べるかぜ薬」の異名も持つ「春菊」のお話

こんにちは、櫻井です。今日から店内BGMをクリスマス仕様にしてみたのですが、相談薬局がクリスマスBGMっていうのもどうなんだろ?っと朝から疑問が消えません。
 
今日はまた一段と寒い日ですね。こんな日は身体を温める食材を選んで食べることをお勧めします。薬味なら、ショウガ、ナツメグ、シナモン、八角、フェンネルシード、唐辛子など。果物・木の実では、栗、クルミ、桃、サクランボなど。魚介では、鮭、ブリ、ウナギ、エビなど。肉類は、羊肉、牛肉、鶏肉。調味料は、酒、しょうゆ、黒砂糖などがおすすめです。鮭や鮭のあら、エビなどがたっぷり入れて、味噌とバターで味付けした石狩鍋なんていかがでしょうか。
なべ料理は冬の代名詞とも言えると思いますが、今日はなべ料理に使われる具材でも、どちらかというとひっそりとした脇役感がある「春菊」のお話をしたいと思います。しかし、この春菊、なかなか侮れません。いろいろ調べてみると、脇役にするにはもったいないぐらい栄養豊富で美肌効果もばっちり!鍋に入れるもよし、お浸しにするもよし、しぼり汁は打ち身や捻挫に、陰干ししてお風呂に入れると体の芯から温まる入浴剤にもなるという脇役どころか、主役級の優れものだったんです。
 


画像:wikipedia


春菊
春菊は、トルコやギリシャなど地中海沿岸が原産だそうですが、食用にするのは日本を含めた東アジアのみで、他の地域では観賞用とされているのみで、食べられていません。春菊が中国を経由して日本に入ってきたのは室町時代ごろとされていますが、正確なところはわかっていません。「春菊」という名は、春に菊に似た黄色い花を咲かせるところから来ており、江戸時代の百科事典、「和漢三才図会」にも「春に花を開き、菊に似るが故」」とあります。関西には「菊菜」と呼んでいるところもあるそうですね。今はハウス栽培で一年中手に入りますが、旬は11月から5月。鍋がおいしい冬場から春先までです。
 
春菊の栄養
春菊はビタミン、カルシウム、葉緑素が豊富で、β-カロテンの含有量はほうれんそうやこまつなより上の100g当たりなんと4500mg。これは、ビタミンAで換算すると成人女性が一日に必要とする量の2/3を含んでいます。その他、ビタミンB2、C、カルシウム、カリウム、鉄分も多く含まれています。春菊のあの独特の香りは13種類の精油成分によるもの。それらの香りが胃腸を動かし、食欲増進とともに、便を通す作用もあるとされています。春菊の緑色の色素成分は、コレステロール値をひくめ、血栓を予防する効果があります。「葉緑素」ともいわれる栄養成分で、発がん抑制にも効果があります
 


 
中医学でみる「春菊」
春菊は、実に様々な効能を持ち、古くから漢方薬の原料として使われていて、「食べる風邪薬」の異名を持つほどです。性味は寒熱の偏りがない平性で、脾、胃、心、肺、肝に通じると言われ、気滞、水毒、瘀血を改善します。あの独特の香りで、気を巡らせ、精神を安定させるので、月経前の感情の乱れにもおすすめできる食材です。胃腸の働きを良くし、胃もたれやお腹のはり、食欲不振を改善する作用もあるとされています。また血液を流れやすくする力や、痰を切れやすくする力、そしてたっぷりと含まれるベータカロチンやカルシウム、ビタミンCのおかげで美肌対策にも効果的です。
 
春菊の選び方と保存
春菊を選ぶときは、葉にシャキッと元気があり、深い緑色をしたものを選びましょう。しなびていたり、黄色くなっているのは避けたほうが良いでしょう。茎はあまり太すぎるのもいけません。少し細めで、下の方にもしっかり葉が付いたものが良いです。葉のギザギザの切れ込みが深いものほど香りが強く、浅く広いタイプが風味が穏やかと言われています。保存する場合は、塗れた新聞紙に包み、チャック付きのビニールに入れて冷蔵庫で保存しましょう。春菊に限らず、野菜や果物は、もともとなっていた状態で保存するのが望ましいとされており、春菊もできれば立てて保存すると長持ちします。冷凍保存もできます。30~45秒ほど熱湯にくぐらせた後、冷水にさらして水けをきり、しっかりとサランラップで包んで冷凍庫へ。使い時は自然解凍で。加熱する場合はそのままでも使えます。
 
食べる春菊
あくの少ない食材なので、調理するときは、栄養素の損失を防ぐためにできるだけ水にさらす時間、加熱時間を短くしましょう。鍋に入れるときは食べる直前が理想的です。おひたしにするときは、根本を先に15秒ほどつけた後にさっと葉の部分を付ける程度にして、冷水をくぐらせて水を切るとおいしく食べられます。
サラダにしても春菊はおいしく食べられます。その時はギザギザの浅い風味のまろやかなものを選び、やわらかい葉の部分だけをとってさっと熱湯をかけたあと冷水にさらして食べましょう。すりごまと豆腐使って白和えも良いですね。ごまや豆腐の健康増進作用はいまさら語るまでもありません。


小松菜と春菊の胡麻和え / Kakei.R


 
食べる以外にも
つぶした春菊とそのしぼり汁を打ち身や捻挫、おできに湿布したり、しもやけにはしぼり汁でマッサージすると症状が和らぐと、民間療法として昔から珍重されています。さらに、春菊の茎葉をそのまま陰干しして、布袋やストッキングにつめてお風呂に入れると、からだを芯から温めてくれる入浴剤にもなります。肩こり、神経痛、冷え性などにおすすめです。また春菊の香りがここでもストレス緩和に役立ってくれます。
 
 
春菊は、美容にも、ストレス緩和にも、胃腸にもよくて、血流もよくしてくれる素敵な食材です。ベータカロチンは葉物野菜の中でも群を抜いています。カルシウムに関しても、胃腸の負担になりやすい牛乳よりもおすすめです。胃腸を元気にして、お肌にも良い春菊。冬場に欠かせない食材ですね。

2013/12/09

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