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茉莉先生の月経講座 ~月経量について~

こんにちは! 茉莉(もーり)こと鮎澤です!
 
 
夏になると、「月経不順」に悩む女性が増えるそうです。
月経不順の原因として「ホルモン分泌の乱れ」「ストレス」「急激な体重減少」
などが挙げられます。
月経は女性の健康のバロメーターです。
先日読書をしていた際に、衝撃的なお話が目に飛び込んできました。
 
【江戸時代の女性の生涯(平均寿命30~45歳)の平均月経数  45回 】
【現代の女性の平均月経数  450回 】
 
江戸時代の方は寿命が短く、出産する機会も多いことから、現代と比べて月経数がすくないです。
 
そう思うと、毎回の月経をトラブルなく過ごしたいものですね。
 
女性の体は、卵巣から出る女性ホルモンの働きで、毎月決まった周期で月経が起こるようにコントロールされています。
卵巣は、視床下部や下垂体からの命令を受けて、女性ホルモンを分泌しています。
脳が強いストレス(対人関係・仕事・勉学・気候・・)を感じると
視床下部や下垂体が正常に働かなくなり、卵巣からの女性ホルモンが低下して、
周期の乱れがおき、月経不順や無月経になることがあります。
 
今年の想定外の暑さの中、女性の体は、生活活動のために生命の維持を優先して、心臓や肺・
脳へ先に栄養を回すため、卵巣に充分な栄養が行かず、月経不順や無月経になることが
あります。
 
この暑い夏、過度なダイエットや運動、寝不足、ストレスなどは、
月経と関係の深い臓器「腎(生命エネルギーの源)」や経血に関係する「気(エネルギー)」
「血(けつ)(基本的に血液のこと)」の機能低下へとつながり、「月経不順」を起こしやすくなります。
 
体を鍛えて丈夫にする、元気にする夏ではなく、少しでも体を休ませる夏にしましょう。
次回は「月経不順」を経血量からみていきます。
 
 
疑問の女性
 
月経不順は、周期の乱れから気が付く事が多いですが、今回は経血量から中学医学的に
みていきましょう。
正常な月経の目安

  • 月経周期  25~38日(月経初日から次の月経の前日までの日数)

  • 月経持続期間  3~7日

  • 経血量  50~100ml(総量)

  • 経血の色  紅~暗紅色

  • 経血の状態  サラサラ~やや粘りのある状態(血の塊、レバー状の塊はない)

  • 月経痛  痛みがない状態が正常ですが、あっても我慢できる程度


ですが、これらの目安は、個人差や体調、環境によって変化します。
 
 
 
 
次にこの暑さの中、頑張っている女性の体、「経血量」から体の不調をみていきます。
ざっくりと経血量の少ない人(月経過少)と経血量の多い人(月経過多)に分けますね。
血と血管のイメージ
【経血量の少ない人について】
経血量が非常に少なく、スッキリ排出せず甚だしいと滴下する程度。月経持続期間が2~3日で終わってしまう。
月経周期も35日以上になる場合もある。放っておくと「閉経(無月経)」の前兆であり、不妊につながる。
経血が少量でダラダラ続くときは、無排卵月経の可能性も。
それでは様々な原因についてお話します。
 
①血の不足が原因
女性の体は「血」が基本。血は全身を巡り五臓六腑・骨・皮膚・筋肉などに栄養を与えたり、潤したり、月経においては体の老廃物を排出します。
・月経の症状
経血の色:淡く、サラッと薄い
他の症状:顔色が白い、動悸やめまい、脱毛、記憶力の低下、疲労感、爪が割れやすい・・
・血の不足している人にオススメの食べ物
ナツメ、クコの実、にんじん、ほうれん草、黒ゴマ、ヒジキ、鶏肉、豚肉、レバー、黒糖・・・
 
②腎の機能低下が原因
「腎」は生命エネルギーの源、生殖(月経、排卵)に関わり、腎が蓄える「精(せい)」は「血(けつ)」を生む源になります。
・月経の症状
経血の色:サラッと薄い
他の症状:足腰の脱力感、腰痛、頻尿、かかとの痛み、物忘れ、耳鳴り・・・
・腎の機能低下の人にオススメの食べ物
黒豆、山芋、オクラ、クルミ、海老、スッポン、・・・
 
③冷えが原因
寒さや冷房、冷たい飲食の過食などで「血(けつ)」が冷えると、血行不良となり経血がスムーズに排泄されず、経血量が減ったり、周期が長くなる傾向につながる
・月経の症状
冷えが強いタイプ・・下腹部が冷えて痛み、温めると軽減、少量の凝血塊が混ざる
冷えで血行不良タイプ・・・月経前に下腹部が脹って痛み、月経が来そうな感じで開始せず、
来ると痛みが軽減、紫黒色の凝血塊が混ざる
経血の色:黒っぽく感じ、血塊が多い
他の症状:冷え、肩凝り、頭痛、手足のしびれ、軟便・下痢、・・・
・冷える方にオススメの食べ物
ショウガ、シナモン、黒糖、ヨモギ、玉ねぎ・・・・
 
④ストレスが原因
「肝(かん)」は「血」を蓄え、全身に血を送り、ストレスの影響を受けやすい臓器と言われます。過度なストレスは「気」「血」の巡りを悪くして、血行不良から経血減少につながります。
・月経の症状
経血の色:生理痛、血塊が出やすい
他の症状:PMS、イライラ、落ち込み、緊張しやすい、ため息が多い・・・
・ストレスによい食べ物
ミント、菊花茶、玫瑰花、セロリー、コリアンダー、セリ、三つ葉、柑橘類・・・
 
【経血量の多い人】
経血量が正常より多い、或いは月経が7日以上延長して経血量が多くなる。月経の周期性は正常のことが多いです。月経以外に大量の子宮出血を来した場合は、婦人科を受診。
①気の不足が原因
元気・やる気・食い気などのエネルギー「気」は、不足すると経血を止める力も弱くなり、量も増えてしまいます。
「脾胃(消化器系)」を元気に保ち、栄養をしっかり摂り、「気」の充実が最優先です。
・月経の症状
経血の色:淡色でサラッとして薄い
他の症状:疲労倦怠感、食欲不振、軟便、下腹部の下墜感、舌の色が淡い・・・
・気が不足してる人にオススメの食べ物
卵、豆腐、山芋、インゲン豆、ヨモギ、カボチャ・・・
 
➁血行不良
月経過少の原因にもなる瘀(お)血(けつ)」。血流が悪化して子宮内膜などに古い血が停滞すると、月経時に血が排出され経血量が増えてしまうことも。
・月経の症状
経血の色:紫黒色で凝血塊が多い、塊を排出すると痛みが和らぐ
他の症状:肩凝り、頭痛、顔色がどす黒い、しびれ、舌が紫色で斑点がある。
・血行不良の方にオススメの食べ物
サフラン、ニラ、ネギ、シナモン、フェンネル・・・
 
③熱がこもってる
人体内に余分な熱が籠ると「血」に熱が籠り、血流が早くなり経血量が増えてしまいます。飲食の不摂生(辛い物・油っぽい物・味の濃い物などの摂りすぎ)、イライラ、考え過ぎなどは熱をつくる原因となります。
・月経の症状
経血の色:色が濃く、粘りがある。時には悪臭もある
他の症状:粘稠な便、顔色が紅い、口が渇く、イライラ、デリケートゾーンの痒み、
尿が黄色い
・食の養生
ニガウリ、レンコン、竹の葉、冬瓜、タケノコ・・・
 
熱の籠りには、更年期などの症状で、寝汗・体のほてり・不眠・カっと出る汗、腹痛は強くない、経血は稀薄で紅色等を伴う虚熱タイプもあります。
 
如何でしょうか。
月経の不調は放置しないで、すぐに病院または漢方薬局に相談にいきましょうね!
 

2018/09/06

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中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売