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ダイエットにもほてりにも!今が旬の「アサリ」はいかが?

こんにちは。店長の櫻井です。
昨日の春一番は強烈でしたね。当店でも、店頭に置いてあるパンダのシンシンが風で吹き飛ばされてしまい、ヒビが入ってしまいました。これで二度目。。かわいそうなシンシン。。ごめんね。
 
春一番を超えれば、春の陽気も感じられるお天気ももうすぐそこ。最近は日中はずいぶんと暖かくなってきましたね。春になり温かくなってくると、冬の間には見られなかった様々な食材がスーパーに並ぶようになりますね。今日ご紹介するのもそんな春を代表する食材の一つと言えるでしょう。
今日は、そんな春になると旬を迎える「アサリ」のお話です。

 

タンパク質・ミネラル・ビタミン豊富!貧血予防や生活習慣病予防に

アサリは、日本を含むアジアの広い地域でみられ、古くから食用とされてきました。漢方の世界でもその身は栄養補給に、粉末にした殻は体内の老廃物を除いたり、炎症を取るなどの目的で使われてきました。
アサリは、良質なたんぱく質を代表に、脂肪、カルシウム、リン、鉄分、ヨウ素、ビタミンB12などを豊富に含んでいます。さらに殻には、硫酸カルシウム、有機カルシウム、可溶性アルミニウム化合物、ナトリウム、マグネシウム、リン、など、20種類以上の微量ミネラルを含む、ミネラルの宝庫です。鉄や亜鉛、銅なども含み、酸化物質を取り除く抗酸化酵素を活性化させるのに必要なミネラルもたっぷりと含まれています。
血液の原料となる良質なタンパク質や鉄分、そして赤血球の生成に必要なビタミンB12 を含んでいますので、貧血、低血圧の方にはぜひ摂っていただきたい食材です。
ビタミンB12ですが、これは、体内でDNAの合成と調節、そして脂肪酸の合成とエネルギーの産生にとても重要なビタミンで、正常な細胞を作るときや上記の赤血球の生成にはとても重要な役割を担っています。貧血や痛みやしびれなど末梢神経のトラブルなどで病院に行った時に、真っ赤な錠剤を出されたことはないでしょうか。あれがビタミンB12です。B12には、抗貧血作用の他、神経組織を修復することで感覚機能や運動機能の障害を改善するはたらきがあり、眼精疲労や肩こりの解消にも役立ちます
アサリにはタウリンの他、鉄や亜鉛、銅などのミネラルも豊富。これらは細胞の酸化を防いでくれる抗酸化酵素(SOD)を活性化させるために必要な成分です。抗酸化作用を含むこれらのミネラルには、癌や脳梗塞、心筋梗塞などの血管トラブルの予防から、ボケ防止、ストレスの改善、睡眠の改善、お肌のシミ予防など様々な健康・美容効果があることが最近の研究でわかっています。これらミネラルは、コレステロール過多の方、高血圧や動脈硬化の予防にも必要な成分です。
 

中医学的にアサリを見てみると

アサリは微寒で、肺、胃、脾、腎に影響を与え、鹹味(塩味)の性質を持っています。中医学的効能は、栄養を補い、五臓を潤し、余分な熱をとり、粘りの多い痰や咳を治め、甲状腺腫などの塊を軟化させる力を持ち、酒酔いから醒ます(二日酔いに)効果があるとされています。潤い不足やほてり・微熱などにもおすすめですが、胃腸が弱い方や冷え症の方は食べ過ぎに注意しましょう。
鹹味には、硬いものを柔らかくする、詰まっているものを正常にするなどの力があり、便秘や腫れに良いとされています。
煮て食べると、糖尿病対策や、黄疸を伴うむくみの改善や、甲状腺機能低下、生理が止まらず続いてしまう、オリモノが黄色く粘りがあるなどにも有効です。もちろん二日酔いにもとてもおすすめです。ミネラルは殻に多く含まれているので、殻ごと煮るお吸い物や味噌汁などが良いでしょう。
余分な熱をとり、栄養補給によくて、老廃物の排泄を促してくれるアサリは、まさに新陳代謝が盛んになる春にぴったりの食材といえます。

 
日本でもとても古くから食用として食べられており、古墳でよく見つかる貝塚は有名ですよね。古くから日本人の栄養源だったアサリですが、最近は埋め立てによる砂浜の減少、水質汚染、温暖化の影響を受け、漁獲量が激減しているようです。最近になって、日本固有種のアサリの保護再生事業が勧められているそうなので、その効果に期待したいところです。
アサリは、産卵を控えた3月中旬、まさに今頃が身が太く、おいしい季節です。水質の良い場所で育ったアサリは、殻が薄く、模様が美しいそうです。選ぶときは、殻がしっかり閉じていて、表面にぬめりがあり、模様がはっきりしているものを選ぶようにしてくださいね。
 

2014/03/19

アンチエイジングに欠かせないスーパー抗酸化野菜 『菜の花』

こんにちは。店長の櫻井です。最近ブログが滞っておりました。もし楽しみにしていただいていた方がいらっしゃったら申し訳ないです。忙しさにかまけてかけていなかったのですが、仕事の時間配分が下手なんですね。毎日書けるよう頑張ります。
さてさて、今日のブログは、この前かいたふきのとうのブログや、さやえんどうのブログをご好評いただいたので、今日は春におススメ春野菜第三弾として、「菜の花」のお話をしたいと思います。

 

 

ピーマンの5倍のβカロチン、ほうれんそうの3倍ものビタミンC!

菜の花は、江戸時代ごろまでは、油をとるための植物でした。菜種油ってみなさんもご存知ですよね。それが明治に入り食用や観賞用としても用いられるようになってきたようです。菜の花にもいろいろ品種があり、食用にされるものと、観賞用にされるものは品種が違うそうです。
菜の花のように、春になると蕾を膨らませる春の山菜たちは、夏から秋にかけて養分を蓄えて冬を乗り切り、春に一斉に開花します。春の蕾にはたっぷりの栄養素が含まれていますので、蕾の生命力を丸ごと食べる菜の花は栄養たっぷりです。
菜の花には、不溶性の食物繊維の含有量が野菜の中でもトップクラスなので、新陳代謝が活発になる春にはピッタリの食材です。不溶性の食物繊維は、腸内で水分を抱え込み、便のかさが増やすことで腸壁を刺激し、蠕動運動を促進して、排便を促してくれます。便秘がちなかたや、便秘がちでお肌が荒れてしまっている方にも是非食べていただきたい食材です。
さらにピーマンの5倍ものβカロチンほうれんそうの3倍ものビタミンCを含むなど、栄養豊富で、お肌に張りと潤いを与えてくれて、さらにさらに、菜の花は沢山の抗酸化物質やビタミンを含む、スーパー抗酸化野菜なんです。この時期、スーパーや八百屋さんで見かける野菜の中でも特に抗酸化作用の強い野菜が菜の花なんです。抗酸化酵素を活性化させるミネラルも豊富なので、アンチエイジングには欠かせない野菜ですね!
βカロチンは脂溶性なので、油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。軽く炒めて食べるのがおすすめです。余り加熱時間が長いとビタミンCなど熱に弱い抗酸化物質が分解されてしまうので、さっと炒めるようにして食べ下さいね。

余談:健康と美を脅かす「活性酸素」

活性酸素は完全な悪者ではなく、異物を消去してくれる効果があるのですが、増えすぎてしまうと自らの細胞を傷つけ、ガンや生活習慣病、老化現象など様々な悪さをするようになります。最近の研究では、不眠やうつ、アルツハイマーなども活性酸素の増加と関係があることが見つかっています。活性酸素は、細胞がエネルギーを発生させる時にできる副産物です。生きている限り、活性酸素は絶えず生産され続け、同時に前出の抗酸化物質(ビタミンC、βカロチンなど)や抗酸化酵素(SOD他)により、絶えず消去され続けています。しかし、ストレスや睡眠不足、偏食、環境ホルモン、喫煙などなど様々な影響により、活性酸素を消去する力が低下すると、体内の活性酸素濃度が上がり、様々なトラブルを起こす引き金になります。

 

中医学でみる「菜の花」

菜の花は、辛味で、温性解毒と消腫の力あり、中医学でもデトックスには最適の食材とされています。血の流れをよくして、コリや疲れを解消してくれますが、潤い不足で乾燥や微熱・ほてりを感じる方、老人には、潤い食材のゴマや松の実、きくらげなどと一緒に食べるのが良いでしょう。

 

 
このブログでも、春の象徴として写真をよく登場させていますが、あの黄色い小さな花と、青い空はいかにも春といった印象で、ともすがすがしい気持ちになれるので、大好きです。中野店のブログにも菜の花のお話がされていますが、菜の花の花言葉は「快活」だそうですよ。ぴったりですね。 菜の花、今年はまだ菜の花畑を観れておりませんが、見るだけでなく、食べてもおいしいくて、栄養豊富なところが素晴らしいですよね。今では、ハウス栽培により一年中いろんな食材が手に入ります。菜の花もご多分に漏れず、食べようと思えばいつでも食べられます。しかし、菜の花の旬はやはり今。春先に出回る春野菜はとても栄養価が高く、性質もこの時期に適しています。ほろ苦い風味を堪能しながら、季節を味わってくださいね。
所で、まったくの余談ですが、この私が今実際に使っているパソコン、普段から中医学の事ばかりを打っているので、変換がおかしなことになります。「象徴」は「小腸」と変換され、「効果」は「紅花」、「関係」は「肝経」、「印象」は「陰証」と変換されてしまって、たまにイラっとしますが、かわいくもありますね。笑
ではまた。
 
 
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2014/03/17

春を探して

春ですね。暦の上ではとっくに春ですよ。ほんとに。でもまだまだ寒いんです。風も冷たいです。明日は最低気温がまたマイナスだそうです。金曜日には最高気温がまた10℃を下回る層です。いや~なかなか暖かくなってくれませんね。
こんにちは。店長の櫻井です。
 
昨日は家の近くの公園へ行ってきました。春になると自律神経が乱れてしまい、どうもむしゃくしゃしたり、無気力になったり、へんに落ち込んだりしてしまいがち。かく言う私も、日ごろの食養生などで気を使ってはいたのですが、いまいちスッキリしません。いかんいかん、これはかなり気の巡りが滞っている!そういう時は、運動だ!と公園に行ってまいりました。だれもが考えることは同じなようで、心地よいお日様を楽しみに来られた方々でいっぱいでした。
広々とした芝生に楽しくなって走り回っている子供たちや、お父さんのスパルタ教育に懸命についていくサッカー少年、姉妹できゃあきゃあ言いながらバドミントンやってたりと、とても朗らかな日曜日の午後で心が和みました。しばらく公園でキャッチボールやフリスビーなどをやった後は、春を探しにいこうといこうとで、公園内のお散歩へ。そこで見つけてきました。梅の花。
ほんのり甘い香りがする梅の花。思わず持って帰りたくなるかぐわしい香りです。香りには、滞った気を巡らせる作用があるので、きっと今の体調にぴったりで、普段より余計に良い香りに感じるのかな?なんて考えながら写真をぱしゃぱしゃとって我慢しておきました。
 

 
良いですね。澄んだ空に漂う柔らかい桃色のかぐわしい香りを深呼吸すると、体中の緊張がほぐれていきます。まだ春なので緑の芝生とはいきませんが、普段アスファルトばかりを歩いている足には、土の上を歩くだけでも気持ちが良いものです。
なにも強制せず、なにも無理させない。ただただそこにあるだけ。やさしく癒してくれる。自然の力はほんとうに偉大ですね。おかげで少し身体も心もすっきりしました。
新しい刺激を求めて、ショッピングに夜遊びに、そういうアグレッシブなストレス発散方法も有りますが、私はやっぱり穏やかな自然の癒しが好きです。きっと田舎もんだからでしょうねぇ~
またお散歩に出かけたいと思います。

2014/03/10

胃腸によい、ビタミンCが豊富、イライラや落ち込みなど気の巡りも改善!春にぴったり「さやえんどう」

こんにちは。店長の櫻井です。今日、3月8日は、「さやえんどうの日」だそうです。
※【さやえんどうの日】
さやえんどうの主産県である和歌山県の農業協同組合連合会が制定。
和歌山県では3月にハウスのさやえんどうが最盛期となることと、
3月8日で「さや」の語呂合わせからこの日に。
収穫の恵を喜び、消費者に和歌山県のおいしいさやえんどうをPRするのが目的。 (出典:みーちゃんの今日は何の日
鮮やかな緑とそのしゃきしゃきとした触感から、副菜だったり飾りとして使われる事が多い「さやえんどう」ですが、なかなか栄養豊富な野菜なようです。詳しく見ていきましょう。
 


snap_peas / JMacPherson

 

ビタミンC、カロチン、食物繊維が豊富で、抗酸化作用が高い!

さやえんどうは、地中海沿岸から中央アジア一帯が原産の野菜で、生長途中の未熟なエンドウ豆の莢(さや)を食用にします。「絹莢」とも呼ばれ、江戸中期頃にオランダ船に乗って日本に伝わった外来野菜です。現在では和歌山県の日高地方の特産物となるぐらい日本の食卓に定着した有色野菜です。グリーンピースも同じエンドウの仲間ですが、グリーンピースに比べて糖質の量が少なく、カロリー控えめです。
さやえんどうはエンドウ豆の生長途中段階で、まだ若いうちに摘み取られるため、ビタミンCが豊富です。ビタミンCはこのブログでも何度も話題にあがってきていますが、細胞の結合を強化するコラーゲンの生成に必要不可欠な要素なので、美容作用や粘膜を強める作用などの効果が期待できます。活性酸素除去作用から、しみやそばかすの予防にもビタミンCは欠かせません。その他、カロチンや食物繊維も豊富に含まれているので、便秘の改善や、抗酸化作用による、成人病やアルツハイマーの予防、血管病の予防作用なども期待できますし、動脈硬化予防にもおすすめです。
 


080410 snap peas / Dan4th

 
ビタミンCの含有量だけでいえば、イチゴや、かんきつ類に劣りますが、それらは同時に糖質も多く含むので、たくさん摂るならさやえんどうから摂るほうが健康的と言えるでしょう。絹さや100g中にビタミンCは55mgも含まれ、これは成人が1日に必要なビタミンCの約半分にあたるそうです(さやえんどう10枚で約25g相当)。
さやえんどうの仲間には、スナップエンドウ、グリーンピース、豆苗などもあります。スナップエンドウはさやえんどうに比べて肉厚ですが、莢が柔らかくそのまま食べることが出来ます。グリーンピースはエンドウ豆の未熟果で、成熟した実を軟らかいうちに食べるもので、豆だけを食べる品種です。豆苗はエンドウ豆の若芽のことです。豆苗→さやえんどう(豆が大きく、莢が厚いものはスナップエンドウ)→グリーンピース→エンドウ豆と、出生魚ならぬ、出世豆(そんな言葉はありませんが)なんてものがあったのは驚きです。
 


午餐 / Lunch – 豆苗 / Blowing Puffer Fish

脾胃を健やかにし気滞を改善

中医学的に見ると、さやえんどうは、甘味で、寒熱の偏りのない平性。甘味らしく、「健脾(けんぴ)」といって、消化吸収を促進する働きや、消化能力の低下時に効果があるとされているほか、気の滞りを取り除く働きがあり、胸苦しさ、胸のつかえ、腹部の膨満感、腹痛、食欲不振など気滞の症状を和らげる作用があると考えられています。
 


イカの塩辛入り 絹さやと干しシイタケの和風スパゲティ / giovanniscanavino

春の養生法として、中医学では、「酸っぱいものを少な目にして甘いものを多目にとるように」というのがあります。これは、春は肝の機能が強まる影響で、胃腸機能を低下させてしまう傾向にあり、肝に導かれる酸味よりも、脾胃(消化器系)に導かれる甘味をとるようにしようという意味です。甘味というと、私たちは砂糖を思い浮かべますが、中医学で言う甘味は砂糖以外の自然な甘みのこと。甘味の性質をもち、脾胃を養う力のあるさやえんどうは春にはぴったりの野菜といえます。


Pea and Strawberry Dinner: Third Course / timsackton

もう一つ春の養生で気をつけなくてはいけないことがあります。中医学では春は  の季節で、肝は木々が成長するかの如く、のびのびとできる状態を好む臓器なので、抑圧されたストレス状態にはとても弱い臓器です。そして春はストレスがとても多い季節です。肝が弱ってしまうと、「気を巡らせる」という肝の機能が低下します。そうすると、ほかの臓器にも影響が出てきて、脾胃は動きを低下させ、お腹が張ったり、胃痛を起こしたりするようになり、精神情緒にも影響することで、イライラしたり、怒りっぽくなったりする気滞の症状が出やすくなります。さやえんどうには、気の巡りを改善させる力があるので、ここでも活躍が期待できます。

さらに平性でありつつ肌の炎症などを抑えてくれる解毒作用、潤いを生む生津作用なども併せ持ち、花粉の影響などで荒れやすくなっている肌にも、春になって高ぶる陽気を抑える潤いの補給にも良く、まったくもってして春にぴったりのお野菜ですね。
 


Snap Peas / Zaskoda

 
さやごと食べるのは養生学の「一物全体」という理論にも合致していますし、旬のものを旬の時期に食べる「身土不二」という考えにも沿っています。なによりも、これほど春にぴったりの野菜を食べない手は有りません。豊富なビタミンCを有効に摂取するためにも、加熱時間は短めにしましょう。莢の薄いさやえんどうなら、さっとゆでるだけで十分食べられます。さやえんどうは、普段はスポットを浴びない、飾り野菜かもしれませんが、せっかくなので彩や飾りとしてだけでなく、たっぷり食べみてはいかがでしょうか。さっと炒めて鰹節をかけ、醤油を垂らすだけでもおかずになりますよ。

2014/03/08

ひな祭り【桃の節句と中医学】

こんにちは。店長の櫻井です。
3月3日の今日は、『ひな祭り』ですね。ひな祭りは、五節句の一つで、別名を桃の節句というのは皆様ご存知の通り。節とは季節の変わり目のことで、一年を五つの節日(せつにち)で区切り、節目節目を無事に過ごせるよう厄災を祓い、無病息災を願う行事というのが「五節句」です。五節句には、一月の人日(じんじつ)、三月の上巳(じょうし)、五月の端午、七月の七夕、九月の重陽(ちょうよう)があり、三月・上巳の桃の節句、五月の端午の節句を男の日(菖蒲の節句であり、「菖蒲」を「勝負」にかけたと言われている)、七月の七夕というのは、私たちにもなじみが深い行事ですね。
節句は「節供」ともいって、季節の節目にお供え物をするという意味もあると同時に、その時期その時期の植物から正気をもらい、邪気を祓い、健康を願うという意味合いもありました。そのため、一月は七草、三月は桃、五月は菖蒲、七月は笹、九月は菊と、薬用食物が五節句に対応して選ばれています。
ちなみに雛祭りの雛とは、小さくしたとか、小さくてかわいいという意味があるそうですよ。
 

 

身を清めて、邪気を祓うお祭り

ひな祭りはもともと中国古来の風習で、3月初めの巳の日に、水で身体を清める禊(みそぎ)もしくは水垢離をして、厄災を祓うという行事がそのルーツです。その行事は日本にもつたわり、水垢離の代わりに草木や藁で作った形代(かたしろ)と呼ばれる人形(ひとがた)で自分の体を撫でて、穢れをうつし、川に流して厄災を祓う行事へと変化したそうです。これが今でも各地に残っている「流し雛」の行事です(健やかな成長願う人形のまち岩槻で流し雛 産経ニュース)。その後、この人形を飾るようになり、ひな祭りはできたそうです。


Japanease Doll Festival / uka0310

 

菱餅の色にも意味がある?

緑、白、桃色を見るとひな祭りを感じられますよね。これは菱餅にその色が使われてきたからだと思いますが、この色にも実は意味が有ります。元々桃の節句では、香りが強く、邪気を祓うと考えられてきた蓬を使ったヨモギ餅と、子孫繁栄と長寿の力があると考えられていたひしの実が入った白い餅を食べていたそうなんですが、明治頃からこれら二色、二つの持ちに加えて、山梔子(さんしし・クチナシの実)が入った赤い餅(実際には桃色)を加えて三色になりました。元々赤色というのは邪気を祓う、魔除けの色として欠かせない色ですし(神社の鳥居など)、さらに桃は、こちらも昔から邪気を祓う、不老長寿の実として考えられてきたこともあり、よりお祝いの意味合いが強くなります。
山梔子や桃の種の桃仁、ひしの実の菱実(りょうじつ)、そして蓬の葉の艾葉(がいよう)はどれも漢方の生薬として今でも使われています。
●赤:桃の花のイメージ。山梔子(クチナシの実)。清熱瀉火・涼血解毒~解熱、利胆、止血、解毒、鎮静、降圧/魔除け・厄除け
●白:雪のイメージ。菱の実、菱実:滋養強壮、解熱/子孫繁栄、長寿
●緑:新緑のイメージ。蓬:艾葉~温裏、止血、止痛、安胎作用:胎動不安を抑える/魔除け・厄除け
そして白い雪がとけると、新緑と花も咲き乱れる。そんな季節を表しているそうです。いやぁ~昔の人は風流で、そして何よりも粋ですねぇ。


花餅  / “KIUKO”

 

桃は邪気を祓う

もう一つの生薬、桃の種、桃仁は、血の巡りをよくし、シミや目の下のクマの改善、美肌にも良く使われる生薬です。その他、生理痛や月経困難、便秘の改善にも使われ、女性に優しい生薬です。さらに、中国では、産後、桃仁を使って子宮の中に溜まったものを出しきれいにするときにも使われているそうですよ。
そういえば昔から桃は、邪気を祓うとして信じられてきたのですが、それがもとになり、鬼退治をする桃太郎のお話が出来たと言われています。余談ですが。


お花をあげましょ桃の花。昨日は旧暦のひな祭り。#桃 / dom_u

三月三日の桃の節句、スーパーには、甘酒もひな霰もならんでいますが、今年は、ヨモギのお餅と、桃の花をお酒につけた「桃花酒(とうかしゅ)」など手作りしてみてはいかがでしょうか?

2014/03/03

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売