皆様こんにちは。
本日は、ニンジンpart2と題しまして
前回の続きの話をしてみたいと思います。
今回は、薬用人参に関してです。
この前、食卓のニンジンとは全く異なるもの、という
説明はしたかと思います。
「人参」には薬としての長い歴史があります。
参をかたどった文字は、今から遡ること4000年も昔に
象形文字で描かれていたそうです。
そして、根の形が人間に似ていることから人参と
呼ばれるようになったそうです。
かなり昔から『抗老防衰』の万能薬として珍重されてきました。
さて、本日メインの人参の四種を紹介していきましょう。
・朝鮮人参
・西洋人参
・田七人参
・シベリア人参
これらは全て、ウコギ科の植物でサポニンを含んでおり、
言わば産地の異なる親戚の様なものです。
このサポニンが滋養強壮の重要な有効成分だと
考えられております。
では、
順を追って見て参りましょう。
【朝鮮人参】・・・薬性「温」、パナックス・ジンセングの根、和名「オタネニンジン」
その名の通り産地は朝鮮半島です。
大昔から一番効く不老長寿の薬として使用されており、
種を蒔いてから六年の歳月を経て収穫されるということと
乱獲により一時は絶滅の危機にたたされたこともありました。
とても苦労して現代まで守ってくれたのですね。
さて、気になる作用ですが
・補気作用(気を補ってくれる力は人参シリーズNo.1)
・生津作用(体内の水分を補給してくれる)
・体を温め新陳代謝を盛んにする など・・・
【西洋人参】・・・薬性「涼」、アメリカニンジンの根、別名「花旗参」
北アメリカが原産地で、アメリカの国旗にちなんで
花旗参(かきじん)とも呼ばれております。
唯一の涼性である人参ですので、のぼせること無く
高ぶっている状態を抑えて沈静化してくれます。
頭を良く使う方にはぴったりかも知れません。
・補気養陰(気と陰を補う)
・清火生津(熱を冷まし水分を補給する)
・解熱、鎮静、鎮痛 など・・・
【田七人参】・・・薬性「微温」、サンシチニンジンの根
雲南省から広西省の海抜1200~1800mの地域限定特産品。
とても貴重なので「金不換」という別名もあります。
(お金には換えられないという意味)
中国においては
・活血作用(血行を促進する)
・止血作用(血小板凝集促進し傷口を愈す)
・肝機能保護作用
・脂肪代謝を活発化する など・・・
【シベリア人参】・・・薬性「温」、エレウテロコックの根、和名「エゾウコギ」
シベリア地域や中国黒竜江地域、北海道などで生育。
過酷な寒さの環境で育っており、とても強い生命力を持つ
もので「命の根」と言われております。
旧ソ連では1962年に医薬品として承認されております。
・アダプトゲン(環境適応源)作用
・抗ストレス作用
・自律神経調節作用 など・・・
が注目されております。
以上四つが四大人参です。
各々使い方が分かると役に立ちそうですね。
皆様もご自身の人参を
見つけてみてはいかがでしょうか。
みつお。