梅雨の準備をしましょう
毎年、梅雨から夏にかけて体調を崩してしまう方、周りでもよく見かけますよね。
この原因はまとわりつくような湿気。体内に勝手に侵入して、重だるいベトベトした体に変えてしまうのです。
日本人は胃腸が弱いと言われますが、その原因はこの高温多湿な環境にあるようです。その上に生野菜やお刺身、ユッケなど、
水分が多く消化しにくい状態のものを好んで食べるので、体内には余分な水分がどんどんたまってしまいます。
中医学ではこの余分な水分を「湿邪(しつじゃ)」と呼び、「去湿(きょしつ)」という方法で治していきます。西洋医学にはない捉え方で、
得意分野でもあります。代表的なお薬は…
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)
湿邪を取り除く代表的なお薬です。香りのよいシソなどの生薬がたくさん入っていて、その揮発性(きはつせい=蒸発しやすい性質)
により体内のジメジメした湿邪を飛ばしてくれるのです。
お刺身にはシソの葉やわさびが付き物ですが、これもさりげなく湿邪の侵入を防いでいるのです。
香りの強い食材は好き嫌いがはっきりしやすいですが、体調をととのえる上で他にないはたらきをしてくれます。この時期の献立には、
ぜひ芳香性のある香草類を添えて、食中毒や食欲低下を予防されてみてはいかがでしょうか。
6月のイスクラ薬局中野店の日
6月17日(日曜日)のイスクラ薬局中野店の日は、『じゃんけん大会』です。ぜひ練習していらしてくださいね。
店長のひとりごと
突然ですが私はB型です。というとびっくりされる方が多いのはなぜなのでしょうか…
先日、毎週火曜日に行っている太極拳教室に参加されている方にその事をお話したところ「ええ~っ!」と目を丸くして驚かれてしまいました。
漢方薬局で皆さまの健康維持のお手伝いをするという立場上、いわゆるA型的な几帳面な側面を見せているからかもしれませんね。
しかしB型の血には逆らえないのか、特にプライベートではいたってマイペースであり、
興味のないことはものすごく適当に済ませてしまいます。ちなみに私の奥さんもB型であり、当然のように私の子供もB型。
もうしばらくして子供が大きくなったら、てんでバラバラ、自分のしたいことをする家族になるのかもしれませんね…
もう一つ気になるのが年齢。私は35歳なのですが、それを聞くと「えっ~!」とこれまた驚かれることが多いのです。どうも、
もっともっと上の歳に思われているようです。中医学では年齢以上に老けて見えることは、五臓の「腎(体質や遺伝的な面とも関係する)」
が弱いという事を示しているのでちょっと落ち込みます。対抗するには漢方薬が一番。これからも補腎のお薬である「杞菊地黄丸」
をせっせと飲みたいと思っています。
まあ血液型にしても年齢にしても、ちょっとサプライズがあった方がいいのかなと、最近は非常にポジティブに考えています。あっ、
これもB型の性格でしょうかね。
≪萬代≫
薬膳コーナー
湿度の高い日が続くと、食欲もどんどんなくなり、ついついさっぱりしたものばかり摂るようになってしまいますね。
基本的には体の求めるものを召し上がるのがよいのですが、注意しなければいけないこともあります。それは生もの。
新鮮な生の食材はビタミンなど酵素類をたくさん含んでいますが、火を通していないものは一般的に体を冷やす傾向があり、
消化も良くありません。女性、特に冷え性を訴える方の多くは生野菜のサラダが好きだったりしますが、これが原因かもしれません。
食欲がない時にサラダで済ますのはちょっとキケン。少し面倒ですが、ゆでる、蒸すなど一度火を加えたものを召し上がるようにしましょう。
葉物よりも根菜類の方が「脾(=消化器系)」を補う効果があります。
編集後記
6月15日に、植山美保先生をお招きしての薬膳セミナーを計画しております。
雑誌や書籍などで大活躍の植山先生のお話が聞けるということで、主催側ではありますがとても楽しみです。
1日3回のお食事から体調をととのえていくのは今の時代ではなかなか難しいことですが、
基本を知り少しずつ食材に対する意識を変えていくことが、薬膳の第一歩となるのです。食べ物に感謝して召し上がるようにしましょうね。