そろそろ見ごろも過ぎてしまうのですが
5月に思わずうっとりしてしまう花芍薬★

立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花
なんて美人を例えることわざがありますが、
花だけみると似ている芍薬と牡丹、違いってご存知ですか???
祖父母の家の庭には牡丹が昔から植わっており、
母が「きれいだけどクサイ」と不満を漏らす牡丹。
よって幼い頃から植えつけられているこの言葉で
「クサイのが牡丹」
「クサくないのが芍薬」
になってしまったのですが、
牡丹は木
芍薬は草
草と木の違いなので、
冬になると枯れるのが草である芍薬、
牡丹は木なので枝分かれもしますし、越冬もします。
だがしかし、です。
牡丹は種から花が咲くまで6年、
園芸ではすぐ育つ芍薬から接ぎ木で育てるので、
実際には根っこは芍薬、見えている部分が牡丹という状態だったり…
この状態をはたして牡丹と言い切っていいものなのか 苦笑
(何年かすると、接ぎ木した牡丹の部分から根を伸ばすので全身牡丹になるようです
あくまでこれは園芸用の牡丹のお話、
漢方薬で使うのは牡丹や芍薬の根の部分のため、接ぎ木していないものを使います。
根の部分といっても
牡丹は根皮といって、根っこの芯を抜いた部分、
芍薬は根自体を使うのですが、
どちらも血(けつ)に作用する生薬。
牡丹は血の巡りの改善など、
芍薬は血の不足の改善などで多くの漢方薬に欠かせません。

飲んでる薬に使われているのはあくまで花ではなく根っこの部分ではありますが、
やっぱり飲んでいる薬の、もともとの植物がこんなに美しいものと知ると、
これで美人にならないかしらと期待してしまう単純ないのうえです。