綺麗な花々を道端でたくさん見かける季節になりました。
中医学と絡めてお伝えします。今回は “花咲じいさん” のお話です。
花咲じいさんに登場する飼い犬のポチは、自分が犠牲になってまで 心優しい飼い主であるおじいさんに財宝を授けます。
「ここ掘れワンワン」と吠えた畑(土)から宝物(金)が出ます【土生金】。
それを見た隣の欲張りじいさんに無理やり連れて行かれて、宝物ではなくガラクタを出したことで殺されてしまいます。
ポチは夢の中で心優しいおじいさんに言いました。
「お墓に植っている木から臼を作ってください。」
作った臼でお餅をついたところ、小判がザクザクと現れました。
これを妬んだ欲張りじいさん、臼から小判を出そうとしますが、出てきたのはやはりガラクタばかり。怒って臼を焼いてしまい、臼は灰になってしまいます。


悲しんだ心優しいおじいさんは、灰(土)を集めて枯れ木に向かって撒きました。
「枯れ木に花を咲かせましょう」
みごと枯れ木に花が咲きました。
その様子を見た通りがかりのお殿様は大変喜んで、おじいさんに沢山の褒美(金)を授けましたとさ。【土生金】
【参考文献】長田なお「陰陽五行でわかる日本のならわし」」 淡交社
五行説
この物語は〝宇宙の一切の万物は、木・火・土・金・水に分類される〟という五行説の考えに基づくと、畑や灰の「土」から宝物である「金」が生まれる【土生金】のお話であるといえます。

中医学では「土」は胃腸である「脾」にあたり、「金」は呼吸を調節する「肺」にあたり、「脾」のエネルギーが「肺」のエネルギーを生み出す親子関係になっています。
言い換えると「脾」の丈夫さが「肺」の元気さと関係しており、「脾」が弱くなることで「肺」も弱くなってしまうことがあります。
つまりは「脾」と「肺」は相互に関係しているため、普段から胃腸が弱い方は、肺の病気にならないように、しっかりと胃腸のケアを心がけましょう!
そして咳などの肺の症状が出たら困るという方は、肺のケアはもちろんですが、その根底を支える胃腸のケアも大事にしましょうワン♪

「脾」や「肺」を強くする《おすすめの漢方薬》
◉食欲不振の方 イスクラ健胃顆粒S

◉下痢しやすい方 イスクラ健脾散エキス顆粒

◉疲労しやすい方 イスクラ衛益顆粒S

◉慢性の気管支喘息 イスクラ平喘顆粒
