梅雨に入ったはずなのですが…、雨があまり続きませんね。
昨日雨の降る夜道を歩いていた所、いい香りが漂ってきて、みつけました。クチナシ。
春の沈丁花(ジンチョウゲ)、夏の梔子(クチナシ)、秋の金木犀(キンモクセイ)と称される3大香木の一つでもあります。
夜になると香りが強くなるなあと思っていたのですが、これ、実は夜のうちに虫を集めて受粉を手伝うためなんですって!
私もまんまと香りにおびき寄せられ、写真を撮ってきました。

生薬としては、この八重ではなく一重のコリンクチナシの果実を乾燥させたものを使用します。
八重のクチナシ・オオヤエクチナシは実が生らないため利用できません。

写真は漢方薬に使用する山梔子(サンシシ)。丸っこくてコロコロしてますね。
他に水梔子(スイシシ)と呼ばれる細長い形状のものがありますが、こちらは沢庵や栗きんとん等の着色に使用するようです。
サンシシは清熱瀉火・涼血解毒薬として使用しますので、アトピーのようなお肌に赤い症状が出る方にお勧めする漢方薬、温清飲・黄連解毒湯・清営顆粒などに含まれています。

皆様も、クチナシのお花を見かけたら、栗きんとんや沢庵だけでなく、漢方薬も思い出してみてくださいね。