長田なおさんが書かれた「陰陽五行でわかる日本のならわし」という本を参考にさせていただきました。
節分
2021年の節分は2月2日です。
節分とは、字のごとく季節の分かれ目のことを言います。
冬から春に変わる立春の前日を「節分」と呼びますが
実は年4回、立春、立夏、立秋、立冬の前日が節分になります。

その中でも立春は、新しい年の始まりと考えられていたため
前日の節分は大晦日のような意味を持ち、年の締めくくりの日として
邪気を追い払う「豆まき」が行われてきました。
豆まきの儀式は室町時代に中国から伝わり「鬼やらい」とも言います。
中国では疫病や災害、邪気などを「鬼」に例えていました。
立春の前日は一年の中で最も寒さの厳しい大寒の時期です。
この時期の寒さ、風邪やインフルエンザの流行などが
邪気であり、鬼の正体とされています。
豆は「魔目」や「魔滅」に通じ、鬼に豆をぶつけることで
退治できると考えられています。

ところで、鬼といえば、虎の皮パンツ、牛の角のイメージが
ありますが、これは、節分の時を十二支で表すと丑・寅の場所にあたるためです。
方位でいう丑・寅は東北を表します。
この方位は「鬼門」と呼ばれていますが、丑・寅は一日の時刻でいうと、
深夜から朝に向かう時刻を指し、陰から陽の転換が行われることから
別名「生門」とも呼ばれます。
また五行でいえば、暗く寒い冬の「水気」から、明るく暖かい春の「木気」に
移る転換点にあたり、春を迎えるための祓いの行事が「節分」になります。
【引用文献】長田なお「陰陽五行でわかる日本のならわし」 淡交社
~邪気に負けない身体づくり~
節分の鬼の正体は邪気でしたが、中医学でも邪気という考え方があります。
今の時期は、寒さによる「寒邪(かんじゃ)」や、熱による「火邪(かじゃ)」などの邪気で体調を崩しやすくなっています。
寒邪:身体を暖めるエネルギーを奪い、悪寒やお腹の冷え、下痢、身体の痛みなどを引き起こす寒さによる障害。
火邪:細菌やウイルス、花粉などに侵入で引き起こされる炎症や高熱などの熱による障害。出血や腫れ、痛みなどを引き起こす。
「体内に正気が充実していれば、外からの邪気に侵されることはない」という言葉があるように、普段から身体をまもるための「衛気(えき)」を充実させて、豆まきのように邪気を追い払いましょう!
「衛気」を充実させる漢方薬としてイスクラ衛益顆粒(えいえきかりゅう)などがおすすめです。
