先日に続き、今年の実習生の方が「味噌汁」について2回目の投稿をしてださっています。
より奥の深いお話になっています♪
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みそ活のススメ、第2弾は麹についてお話させていただこうと思います。
麹は麹でも、ずばり「麹菌」についてのお話です。
そもそも麹菌とはカビの一種です。
そのカビを豆に振りかけてカビだらけにしたものが「豆麹」、米や麦に振りかけて作るものが「米麹」「麦麹」となります。
改めて「カビ」って言われると「大丈夫、、だよね?」と急に心配になってしまう方もおられるかも知れません。
安心してください。
日本の麹菌は無毒です。
日本における麹菌の利用については、8世紀(奈良時代)に書かれた「播磨国風土記」という本に「神様にお供えした蒸し米についたカビでお酒を作った」という記載があることから、最低でも1000年以上の歴史があると言われています。
その長い年月の中で、日本人は選抜に選抜を重ねて無毒な麹菌を取り出していきました。
しかも、麹菌を繁殖させる時に椿の灰をかけると麹菌以外の有害な雑菌が死滅する、ということまで発見し、良質な麹菌だけを純粋培養する方法が、室町時代には既に確立されていたというから驚きです。
しかし、そんな麹菌の管理は一般市民には難しい。
ということで、それを販売する「種麹屋」と呼ばれる業者さんが生まれました。
麹菌という「カビの胞子」を販売する業者さんです(!)。
種麹屋さんは明治から大正時代にかけて数十軒あったのをピークに現在は10軒ほどになっています。
そこから味噌や醤油、みりん、酢といった和食に欠かせない調味料が作られているのです。
そう考えると、日本に住む人々は麹菌でつながっているような、何とも温かい気持ちになるのは私だけでしょうか?
種麹から広がる横のつながりと、麹菌を同定し培養してきた過去の人々との縦のつながり、そんなことを意識しながら、今日もぜひ一杯のお味噌汁を飲んでいただけたら幸いです。

麹を造る職人さんは麹菌を繁殖させることを「麹の花を咲かせる」と表現するそうです。
昔話「花咲か爺さん」が木に灰をふって花を咲かせるお話は、麹の製造を表していると言われています。
<秋にオススメのお味噌汁>
乾燥する季節には、豚汁がおすすめです。
夏の疲れが出て来る時期です。気力も併せて補いましょう。
(4人分)
豚肉150g・・・体を潤す食材
白ごま適宜・・・体を潤す食材
キャベツ1/8玉・・・気力をつける食材
しめじ1パック・・・気力をつける食材
玉ねぎ1/4玉・・・気を巡らせる食材
味噌適宜
炒め用の油
①鍋に油を引き、豚肉を炒める。
②豚肉に火が通ったら水を加え、加熱する。
③②に野菜も投入する。アクが出る場合はアクを除く。
④火を止めて味噌を溶く。
⑤器に盛り、白胡麻を潰しながら振りかける。