こんにちは、櫻井です。
今日は
何 暁霧(ふう ようしゃ)先生にお話しを聞いてみました。
何先生は不妊症や更年期をご専門とされています。
その他、不妊症や不眠、アレルギー疾患などもアドバイスされています。
今回は、『不妊と更年期』に絞ってお話を聞いてみましたが、
これが目からうろこのお話ばかり。
ちょっと長いんですけど、これ以上端折ってしまうのは余りにも
もったいないお話ばかりなので、出来るだけ全部載せて見ました。
是非読んでみてくださいね。
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—— 先生、今日は宜しくお願いします。
何先生(以下 何) 宜しくお願いします。
――― 早速ですが、日本の不妊症の現状について、先生のお考えをお聞かせいただけますか?
何: 日本では子宮内膜症や、チョコレート嚢腫から不妊症になった人が多いですね。後は、(西洋医学の判断では)原因不明の不妊が増えてきていますね。
――― 中医学(漢方医学)からみると原因不明の不妊にも何か原因はありそうですか?
何: 原因不明の不妊で悩んでる人は多いですね。どこに行っても原因が分からず、「なんで自分がこんなに不幸なのか?」という大きなストレスを抱えていらっしゃいます。原因不明の不妊は中医学からみれば、卵巣と子宮の冷えが関係してます。冷えのせいで、卵胞の育ちが悪くなったり、子宮の内膜が薄くなったりなどいろいろな症状を起こしています。この冷えを改善するのに、漢方薬はとても有効です。
子宮の冷えと卵巣の冷えを改善するのは、昔から色々良い処方がある。
この冷えを無くしたら、後は卵巣、子宮の環境を整えることで妊娠しやすくなりますよ。
――― 日本では冷えが多いとおっしゃいましたが、なぜなんでしょうか?
何: 不妊でお悩みの女性はデスクワークをしている人が多いようです。なので、運動不足からくる血行不良が一番でしょうね。長時間座ると身体が曲がってる部分、ちょうど骨盤の辺りの血液の循環が悪くなるんですよ。なので冷える。もうひとつは、女性ホルモンのバランスが崩れていることで、女性ホルモンが持っている下腹部を温める働きが低下します。ホルモンバランスの狂いは、夜更かしが原因。そして、ゆとりの少ない生活も理由の一つでしょう。帰りが遅い、一日仕事をしっぱなしで交換神経ばかり使っている事でホルモンンのバランスを崩してる方が多いです。
――― なぜ交感神経ばかり使われると、女性ホルモンのバランスを崩す原因になるんですか?
何: 交感神経は、副交感神経と一緒になった自律神経です。
自律神経系、内分泌系、免疫系に指令を出す場所は一か所なので、
自律神経系が過剰に働いた状態だと、内分泌系まで指示が十分に行かず、ホルモンの分泌が弱まります。そうすると、女性ホルモンが低下して、冷えるんですね。
――― ほかにも冷えの原因はありますか?
何: 外から冷やしてしまっている事も原因の一つでしょう。日本では昔から冬はこたつを使っていましたよね。これが下半身を温めるのにはとても良かったんですよ。先人の知恵ですね。でも今は、こたつ持ってる人すくないんじゃないですか? 後、若い人が冬でもサンダルを履いてますよね。これも良くない。
――― 先生にご相談に来られるお客様は20代の方も多いと伺いましたが?
何: 20代の不妊症は増えてます。考えられる理由は、子供のころの冷えです。日本の保育園や幼稚園で園児達は、裸足でフローリングなど冷たい床の上を走りまわってますよね。これは、小さいころは裸足で歩くのが身体によいと思われていますが、中医学からみると全然良いことじゃなんですよ。
足の裏には沢山のツボがあります。ツボは経絡という道で身体の内部と繋がっています。そのツボの一つ、涌泉(ゆうせん)という腎(中医学でみる生殖器の機能などを示す臓腑)とつながっているツボがあり、そこが床の寒さを経絡をとおして卵巣につたわる。それで卵巣が冷えてしまう。冷えが溜まる。その溜まった冷えが原因で、20代で不妊症になるんではないでしょうかね。二十歳の人でチョコレート嚢腫を持ってる人なんかは、子供の頃のこういった冷えの体験が大きく影響していると思います。
中国では足を絶対冷やさないようにするんです。
中国は子宮の冷え(生理不順・生理痛・筋腫)は良く見られますが、卵巣の冷え(不妊)は少ないです。なので不妊症は日本ほど多くないんです。
――― そもそも冷えはなぜ不妊を招くのでしょうか?
何: 皆さんも春になって、温まってくると表に出たくなるでしょ?
活動したくなりますよね?
卵巣も同じことです。卵は外が冷えてるから外に出てこないんですよ。
冷えてるから卵巣がうまく活動しないんです。
一緒ですよ。
―――― これから妊娠を考えている方にアドバイスを。
何: 生活リズム整える事。『早寝早起き』これしかない!!!
そして足を冷やさないこと。子供のころから注意してください。
サンダルも短い靴下もやめてください。
足首のまわりにもツボが一杯あるんですよ。
―――― では、妊娠したらどんなことに気をつければよいでしょうか?
何: 気と血を補うものをしっかり摂ること。母乳が終わるまでしっかり。
漢方の婦宝当