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漢方相談の問診 例えば梅核気の場合

こんにちは、大森です。
今日は漢方相談の問診についてお話します。

漢方相談では、お客様が「こんなに調子が悪いのに、検査では異常が見つからなかった」とおっしゃることがあります。
そんな体調不良の一つに中医学での病名「梅核気」があります。
現代医学では「ストレス球」「ヒステリー球」「咽喉神経症」と呼ばれ、
「喉に梅干しの種が引っかかっているみたい」「飲み込むことも吐き出すこともできない」と表現されるノドの違和感が典型的な症状です。


梅核気の中医学でのメカニズムは「痰気鬱結(たんきうっけつ)」、
体内の余計な水分・老廃物である「痰湿」と、ストレスなどにより気の流れが停滞してしまった「気滞」が、ノドのところで結びついて不快症状を引き起こしていると説明しています。

梅核気に使う代表方剤は「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」、
張仲景という三国志の時代頃の大先生の処方で、日本でもとても有名なお薬なのですが、しかし、意外とこのお薬が効かなかったとおっしゃる方が多いのです。
どうしてでしょうか?

例えば、西洋薬では、痛みがあれば鎮痛剤です。
でも漢方薬の場合は、「梅核気だからいつも半夏厚朴湯」とは限りません。
梅核気の自覚症状は、本当に人それぞれ違っていて、典型的症状だけではなく、「息苦しい」「空咳が治らない」「動悸がする」「気道が狭くなってる気がする」「喉がイガイガする」「胃がズキズキする」など、実際の症状のバリエーションはとても豊富。
患部もノド以外に、胃? 肺?心臓? と疑ってしまいそうになります。

その方の自覚症状・体質・これまでの経過が異なれば、最適と思われるお薬も異なるのが漢方薬。
そのため、漢方相談では、病名だけではお薬は選びにくく、じっくりお話をうかがう問診がとても重要になってきます。
なにかお困りの症状がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

2024/11/26

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事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売