今日は久しぶりにネットで気になった記事シリーズです。
抗生物質が家畜を太らせるだけでなく人間にとっては「肥満薬」にもなり得るメカニズムの解明へ
抗生物質の乱用が叫ばれている昨今、耐性菌の出現が度々取りざたされており、不要な抗生物質の使用は制限するべきという考えが一般的になっております。
今回は抗生物質の乱用が新たに肥満の原因にもなっているという研究結果が発表されました。
なんと。
抗生物質と肥満の関係・・・
どこでどう結びつくのか、気になりますね~。
養鶏所や養豚所では、飼料に抗生物質パウダーを混ぜて飼育するのがごく当たり前の光景となっています。
それは抗生物質入りの飼料を食べさせることで家畜がより大きく育つことから、安い肉を生産するために抗生物質の利用は生産現場では当然のように使われる「スーパー飼料」として扱われているようです。
家畜に抗生物質が使われるようになったのは、1948年にオーレオマイシンが家畜に与えられたのが始まりと言われていいます。
生物学者のトマス・ジューク博士とレダリー研究所の同僚は、ひよこにオーレオマイシン入りのエサを与えたところ、体重が2倍になる個体が現れることを発見しました。
ジューク博士は家畜を肥えさせる用途にオーレオマイシンを活用したいと考えましたが、周りの反対により家畜用に使用することは禁止されました。
しかしながら、オーレオマイシン製造後に出てくる副産物(スラリー)を家畜に与えたところ、全ての家畜の体重が増加することがわかりました。
抗生物質の研究が進むと、「アメリカ人の肥満の原因の一つに抗生物質があるのではないか?」という疑念が投げかけられます。
1980年にニューヨーク大学のマーティン・ブレイザー教授が家畜飼料へ大量の抗生物質パウダーを混ぜる光景を目の当たりにして、その量の多さに驚愕し、抗生物質と家畜の体重増加について数年に渡り実験を行いました。
また、ブレイザー博士は、腸内細菌の数に注目しました。
腸内で活動するバクテリアの中には、免疫反応、食物の消化、栄養素形成、健康的な体重の維持などに関係するものがあることが知られていますが、ブレイザー博士は抗生物質が有益なバクテリアを殺してしまうことが肥満につながっているのではないかと考えたというわけです。
その後の研究で、抗生物質が腸内細菌に与える影響と肥満の誘発との因果関係が徐々に判明してきており、抗生物質と違って腸内細菌を殺さない新薬の開発が望まれていると述べられています。
たかが肥満、されど肥満、とは言いますが、腸内細菌の乱れによる肥満というのは、怖いというふうに感じますね。
逆説的に考えると、腸内細菌を整えることはダイエットに繋がるということも言えなくはありません。
ヨーグルトや牛乳が苦手な私は、腸内細菌を整えるために五行草やフェカリンを服用しています。
下痢をしやすい状態が改善して、便通もモリモリと出てくれるので喜んでいたのですが、実は食べ過ぎ飲み過ぎの中年太りも予防してくれていたのかもしれませんね。
抗生物質が家畜を太らせるだけでなく人間にとっては「肥満薬」にもなり得るメカニズムの解明へ
http://gigazine.net/news/20140401-antibiotic-fat-drug/