気の流れを良くする
スポーツには結果や成績を伴うため、楽しみと同時に心身ともにプレッシャーがかかる場面も多くなりますよね。脳の働きは身体機能に影響を及ぼします。これは、近年有名選手がメンタルトレーニングやコーチングを使って能力アップを図っていることを通してご存知の方も多いかと思います。
このようなポジティブシンキングの基は、スムーズな気の巡りと充実した気(=気力)の共同作業で成り立ちます。中医学的に言うならば、毎日の生活から『気の巡りを良くする』ことが重要なのです。
いつもの自分をチェックしよう
人体の働きを5つに分けて考える五行説から考えると、気の巡りに関わる機能は『肝』の役割となります。西洋医学の言葉で表すと『自律神経』の働きを含むものです。したがって、全身に指令を送るこの働きが人体および精神面に影響を与えないはずがありません。
『自律神経なんて、自分でコントロールできないし…』とガッカリせずに、中医学の考え方に基づいてご自分のお身体をチェックしてみましょう。下記のチェック項目であてはまる項目はありますか?
● イライラ・怒りっぽい または 情緒不安定
● 気持ちの切り替えが上手くいかない
● 手足の冷え または 冷えのぼせ
● 顔が赤い、目の充血
● 興奮してなかなか寝付けない
● 脇腹・胸が脹って不快
● ガスが多い、腹部膨満感
● 胃の停滞感
● 下痢 または 便秘を繰り返す
これらの症状は、気の巡りが良くないことが原因で起こります。できるだけベストコンディションを保つためのヒントは、日々の生活面にもたくさんあるのです。
スムーズに気をめぐらせるには、逍遥丸や加味逍遥散がオススメ。
日々の積み重ねがモノを言う
中医学は人間の身体と心の状態を、全部まとめてつながりのあるものとして観る医学です。普段から気の流れをスムーズに保てれば、心身ともに余裕が生まれて柔軟な対応が可能になります。これに前回(2010年8月掲載)お話した体力・気力が加われば、日頃のトレーニングの効率アップも充分に期待できます。
本番で実力を発揮するためには、このような体調管理や日頃の栄養管理が重要。心身の健やかさが身についているからこそ、普段から『すでに成功しているイメージを持つ』『肯定文で話す』といった前向きな思考を保つことも、自然に実行できるのではないでしょうか。
漢方薬局では、お客様おひとりおひとりのお身体に合わせてお薬をお選びしています。病気だけではなく、ご自分の状態をより良く整えるためにもお役に立ちます。ご相談の際は、毎日の生活やトレーニング中にご自身が感じていることもぜひお伝えください。中医学の考え方から見れば、そこに大きなヒントが隠れているかもしれませんよ。
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