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漢方薬相談・漢方百科 | イスクラ薬局KANPO HYAKKA

番外編

漢方薬って病院の薬と何が違うの?



病院でもらうお薬はとても効き目がいいですよね。花粉症でくしゃみ鼻水が出れば、飲んで30分ほどですぐ止まりますし、血圧の薬も毎日きちんと服用すれば安定した血圧で日々の生活が送れます。市販の薬であっても、例えば生理痛に鎮痛剤を服用すれば何とかその日は乗り切れますよね。ですが花粉症の薬は毎年毎年花粉症シーズンになると飲み続けなければなりませんし、血圧の薬も長期の服用が必要になります。毎月毎月生理のときに鎮痛剤を服用するのもあまり良いことではありませんよね。

ここで漢方薬の出番です。中国漢方には弁証論治(べんしょうろんち)という考え方があります。その人その人の体質、症状を見極めて、より良い病気の改善方法を見つけ出すことです。同じ花粉症、高血圧、生理痛でもその病気に至った原因、体質は異なります。その方にあったより良い解決方法を見つけ出し、体質改善を図るのが漢方薬の特徴の一つです。

 

病院の薬を飲んでいたら漢方薬は服用してはいけないの?


 決してそんなことはありません。慢性の病気になると漢方薬だけでは効果が出るのに時間がかかる場合があります。血圧が異常に高いのに漢方薬だけで血圧を改善するのは体にとって大変危険です。こんなときは病院のお薬で血圧を安定させながら、漢方薬で体質改善を図ります。花粉症でも同様です。症状がとても酷いときは病院のお薬で症状を抑えながら漢方薬で根本的な改善をします。生理痛も普段から漢方薬を服用することで少しでも鎮痛剤を飲む回数が減り、ほとんど飲まなくても良くなったら体に対しても優しいですよね。

ただし勝手にお医者様の薬を中止するのは危険です。症状が安定してきたら必ずお医者様の支持を仰いでから、続けてお薬を服用したほうが良いかどうか判断してください。

 

漢方薬は副作用がなくて安心ですよね?


これは良く聞く言葉です。ですが決してそんなことはありません。漢方薬にも副作用があります。確かにお医者さんでもらう西洋薬ほど強い副作用はありません。しかし、体質に合わないものを服用すると副作用が出てきます。たとえば体が普段から火照る方が体を温める漢方薬を服用したら血圧の上昇や、より酷いのぼせ、めまいなどが起きます。また体が乾いた傾向の強い方に余分な水分を取り除くような漢方を長期服用させたら命に関わるような副作用が出ることもあります。ですから漢方薬を服用するときは専門薬局の薬剤師や医師への相談が必要です。

 

なぜ今漢方薬が注目されているの?


 皆さんもこんなことありませんか?

病院では検査で何も異常がないのに疲れが取れない、やる気が起きない、眠くてしょうがない、生理前にイライラまたはウツ症状が出る・・・・・原因は分からないけれど体調が優れないという方は多いと思います。

これらの原因の一つは現代人の病態が複雑になってきたということが考えられます。病院に行けば感染症やけが、生活習慣病などは薬である程度改善できます。それが、最近のように非常に時間に追われる生活をするようになるとストレスを受ける場面が増え、それによって単純に判断できる病気が少なくなり、一人の人間に様々な症状が複合して出てきているのです。西洋薬ですと疲れにいい薬、めまいにいい薬、不眠の薬・・・症状の数だけ薬を飲まなければなりません。

漢方薬は一つ一つの症状に対してお薬を選ぶわけではありません。一人一人の体が今どのような状態にあるのか体全体のバランスを重視します。漢方薬の考え方は特定の臓器だけを見るのではなく、体全体として一人の人間としてみているのです。ですから西洋薬とは違いあらゆる症状に対応でき、バランスのとれた体質改善ができるのです。

ただし漢方薬がすべてに万能というわけではありません。手術を必要とするものや西洋医学での治療が適しているものもたくさんあります。一番の理想は西洋医学と漢方医学を上手に取り入れ、それぞれの良さを踏まえて病気と向き合っていくことなのです。

 

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