中国でのお茶の歴史は古く、お茶についての不朽の名典である陸羽の『茶経』では、お茶は中薬発見の祖とされる伝説上の人物『神農』
が初めて喫茶し広めたとする「茶の薬用起源説」が紹介されています。

さて、中国茶というと烏龍茶やジャスミン茶をイメージする方が多いかも知れませんが、
実は中国でもっとも生産量が多くよく飲まれているのは緑茶です。
中国緑茶は、日本緑茶に比べて種類多く、味も茶葉の形状も様々です。また日本では味を重視して作られていますが、中国では味と特に香りに重点をおいて作られているのも大きな違いと言えます。
緑茶には気分をスッキリ覚醒する作用がある他、ビタミンCが多く含まれています。また薬膳的に見ると涼性で、
余分な熱をとり解毒する作用や、体を潤し喉の渇きをやわらげる作用などこれからの季節にぴったりの効能を持っています。
中国ではお茶は「健康の源」。飲むだけでなく料理にも取り入れてその効果を得るためのたくさんのお茶レシピがあります。
今回はそんな中からあの西太后も愛したという緑茶、杭州名産の「龍井茶」を使った簡単なデザートレシピをご紹介したいと思います。
【材料】
(二人分)
白玉
白玉粉 40g
水 約35cc
あずき餡(市販) 15g
シロップ
龍井茶 5から10g

水 約220cc(器2杯分+α)
氷砂糖 4から5個適量で
茉莉花 少量
【作り方】
1、 ボウルに白玉粉を入れ、分量の水を少しずつ加えてよくこね、耳たぶくらいの固さにまとめる
2、1の生地を一口大にまるめ少しつぶして平らにし、あんを包んで丸める
3、 たっぷりのお湯に2を入れ、浮いてきたら軽く転がして、1分ほど茹でて水に取り冷やします。
4、 湯を沸かし龍井茶をいれる。
5、砂糖を加えて溶かした後、冷蔵庫で冷やす。
6、3の白玉を器に取り分け、5のシロップを注ぐ。
7、香り付けにお好みで茉莉花を少量散らして完成です♪

【食材の効能】
緑茶 苦・甘、涼。心・肺・胃。生津止渇、清熱解毒、清利頭目、安神。
茉莉花 辛・甘、温。理気解鬱、和中。
小豆 甘・酸、平。心・小腸。利水湿、解毒。