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番外編

どくだみ について

■ 今が旬!のどくだみ


梅雨を控えた今頃は、白く可憐などくだみの花が一斉に咲く時期。こんな書き方をするとお洒落なハーブか何かのように思いますが、実際にこの植物をご存知の方は眉をひそめるかもしれません。なぜなら、庭に生えてくる草としてはあまり歓迎されるものではないからです。どくだみは建物の陰など湿った日陰の土地に自生し、多年草のため毎年同じ場所に勢い良く成長します。さらに匂いも独特で、お世辞にも良い香りとは言いがたいものです。

しかしながら、どくだみはジュウヤク(十薬)とも言われ、センブリ、ゲンノショウコと並んで日本の三大薬草と称されてきました。昔ながらの知恵で、皮膚の炎症や利尿などに活用されてきた植物です。最近ではテレビで紹介されたので、効用をご存知の方も多いかもしれませんね。

どくだみの独特な匂いは、乾燥または加熱すると和らぎます。中国・ベトナムでは食材として使われることもあるそうです。調べてみると、日本でも若い芽や根の部分を天ぷら・酢味噌和え・胡麻和えなどにするレシピもありました。

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どくだみのサラダ(中国雲南省にて)

 

■ どくだみ~中国名の由来と効能


実はこのどくだみ、中国では魚腥草(ぎょせいそう)と呼ばれ、漢方薬としても使われています。『腥』は『生臭い』という意味で、その名も『魚のように生臭い草』。私は子供の頃から『カエルの匂いがする草』と認識していたので、名前の由来を知ってドクダミに同情しつつも納得してしまいました。

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○魚腥草(別名:ドクダミ、ジュウヤク、十薬、重薬、蕺菜)


性 味/微寒、辛
帰 経/肺、腎、膀胱
効 能/清熱解毒、利水通淋、消腫

効能を見てみると、炎症を抑える『清熱解毒』という役割を持っていることが分かります。帰経として『肺=皮膚=大腸』『腎=膀胱』に働きかけるので、湿疹や皮膚炎の他に肺炎や気管支炎・大腸炎・膀胱炎などにも利用することができます。ただし、日本の民間療法でひとつの薬草を単体で煎じて飲んだり外用するのに比べ、中医学では他の生薬と併せてカラダ全体のバランスを取るように考えるのが大きな違いです。

 

■ 活用してみよう!


皆さんのおウチの周囲にドクダミは生えていませんか?もし興味があったら、煎じ液を入浴剤として活用してみてはいかがでしょうか。外用ならば比較的抵抗なく使っていただけると思います。

収穫は開花期間中が最適。採取したらきれいに洗って風通しの良い日陰でしっかり乾燥させましょう。これを密閉容器に保管しておけば、いつでもバスタイムにデトックス(清熱解毒)できます。

○ドクダミ風呂
1)乾燥させたドクダミ2~3つかみを鍋に入れて水(約1リットル)を入れる
2)半量になるまで煮詰める
3)煎じ液を湯船に注いで、ゆっくり入浴しましょう

私の家では毎年、家の裏に見事に増えたドクダミを収穫するのが年中行事になっています。煎じ液は匂いが気にならず、まろやかな柔らかいお湯になるのでとっても気に入っています。皮膚に痒みや赤みが出やすい方におススメの薬湯です。


どくだみ,ドクダミ,

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