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番外編

牛蒡子(ゴボウの種)

ゴボウの種、漢方では牛蒡子(ごぼうし)といい、昔から解毒の民間薬として風邪に、皮膚疾患に国内外問わず使われてきました。日本には古来、中国から農作物として渡来したといわれています。そんな古くからある民間薬の『ごぼうの種』が新たに注目を集めています。

 

ゴボウの種のお話


「ごぼうのタネ」ってご存知のかたいらっしゃいますか? あのお野菜のごぼうの、タネです。見た目はまんま、タネらしいタネというのはおかしな表現ですが、まさしくそんな感じのこげ茶色~クロ色の米粒大のタネです。実は、ごぼうを食べるのは日本と韓国ぐらいだそうです。中国にもありますが、漢方薬として使われています。

ごぼうの種子を、漢方では「牛蒡子(ごぼうし)」と言います。 牛蒡子は国内外を問わず解毒の民間薬として感染症や慢性皮膚炎に活用されています。その成分には消炎、解毒、排膿などの作用があります。解熱、解毒などの作用があるので、風邪くすりや皮膚病のくすりなどの多くの漢方薬に使われています。民間療法では、乳腺炎や産後のお乳の出を良くするのに使われる事もありますが、味はとっても苦くてまずいです。残念ながら。

 

牛蒡子(ゴボウシ)の漢方薬としての効果・効能


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性味:    辛・苦、 寒
帰経:    肺・胃

<薬理作用>
疏散風熱、去痰止咳、清熱解毒、利尿解熱、抗菌

<応用>
喉の腫れ・痛みに、咳がでて痰が切れにくい時など
処方例: 消風散、銀翹散、柴胡清肝湯、駆風解毒散、など

作用が薄荷と良く似ていて、薄荷は発汗にすぐれていて、牛蒡子は清熱解毒に優れているので、併用することも多いです。

 

乳腺炎や乳腺炎の予防に効果があるといわれる牛蒡子


牛蒡子は民間療法として、出産後の乳腺炎に使われることがあります。牛蒡子という生薬の効能から、体の余分な熱を発散させて、粘膜の炎症や腫れを抑える働きがあるといわれています。生薬が作用するメカニズムに帰経といって、体に入る場所(効果が作用する場所)という考え方があり、牛蒡子は胃の経絡に入ります。胃の経絡は乳房を通っているため、乳腺の詰まりによる炎症(乳腺炎)に効果を示すのではないかと考えられます。

甘いものや脂っこいものを食べると余分な熱が生まれ、乳腺が詰まりやすくなります。特に便秘がちな人の乳腺炎に使われることが多いようです。

 

牛蒡子の飲み方、煎じ方


牛蒡子を入手した際の煎じ方はこちらです。

牛蒡子はタネを砕いたものを使ってください。1日量(10~30g)を水約600mlとろ火で煎じ15分~30分位で200~300mlに煮つめ、滓をこして取り去り食前又は食間に2~3回に分けて飲みます。作りおきはできないので、なるべく、その日飲む分だけを毎日煎じてください。 粒のまま食べることも出来ますが、煎じたほうがより効果的です。お茶代わりに飲んでも良いですが、苦くて全然おいしくないです。

生薬が寒性で便通を促進しますので、胃腸の弱い人や下痢をしやすい人は注意して、煎じたものは冷めないうちに飲んでください。

膵臓がんについてはまだまだ研究段階ですので、皮膚の炎症やのどの痛み、咳や痰が続いている状態、乳汁の分泌が少ないなどでお困りの方は一度試してみてはいかがでしょうか?

 

牛蒡子の副作用、赤ちゃんへの影響は出ないの?


母乳はママが食べている食事から作られているので、牛蒡子も母乳に影響を与える可能性はあります。生薬の特性から体を冷やす効果があるので、長い期間使い続けるということは避けたほうがいいと思います。例えば乳腺炎や、皮膚の炎症、喉の痛みなとで服用するときには、短期間の使用であれば赤ちゃんへの副作用はあまり考えなくても良いでしょう。

 

牛蒡子の膵臓がん抑制作用


『国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)は、漢方薬の解熱剤などに使われるゴボウの種子「牛蒡子(ごぼうし)」に、抗がん剤が効きにくい膵臓(すいぞう)がんの増殖を抑える作用があることを、マウスの実験で突き止めた。』
2010年4月25日の読売新聞に『ごぼうの種子 すい臓癌抑制作用』という記事が載りました。

その数日後からお店に「牛蒡子ありますか?」というお電話がここ一カ月で4件ほどありました。いままで全くそんなお問い合わせはなかったので、これはとても多い数字です。

 

現在、当店でのお取り扱いはございません。

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