サツマイモは中国語で
地瓜、甘薯、白薯、番薯、山芋といいます。
サツマイモといえば、
まずは繊維質が豊富で便秘にいいことが頭に浮かびますが、
実は便秘に良いだけではありません。
《中薬大辞典》では効能は「補気」「生津」「寛腸」「通便」と書いてあり、
主治は「脾虚水腫、便泄、大便秘結」となっています。
つまり、胃腸の働きをよくし、
消化吸収が良くなれば元気もつくし水分代謝も改善する、
その結果むくみ解消や便通改善が期待できるということです。
性質は「平性」なので、
体を温める冷やすという寒熱の偏りがありませんから
多くの人に向いていますが、
特にもともと消化が弱く便秘になっている人にお勧めです。
注意することは?
サツマイモを食べるとおならが出るといいますが、
食べ過ぎるとお腹が張りやすくなります。
「気滞」で日頃から気の巡りが悪く胃腸に膨満感がある人は控えましょう。
また暴飲暴食などによる消化できない食べ物が詰まっているような
便秘には不向きです。
お勧めレシピ
サツマイモ、ニンジン、梨を使った白和えはいかがでしょう。
色合いは地味ですが、サツマイモ、ニンジン、梨のそれぞれの甘さが楽しめます。
ニンジンと豆腐にも胃腸を養う作用があり、梨は乾きがちな秋にお勧めです。
サツマイモと梨の白和え

【材料(3、4人分)】
サツマイモ 200g
ニンジン 50g
梨 1/4個
木綿豆腐 一丁(300g)
A、薄口醤油 中匙2
A、砂糖 中匙2
B、白ごまペースト 中匙1
B、白みそ 中匙2(好みで加減)
B、蜂蜜(またはメープルシロップ) 中匙2(好みで加減)
【作り方】
1. 豆腐を粗く崩してレンジで加熱してしばらく置いて、しっかり水切りする。
2. 人参は薄く切る。サツマイモは1cmほどの厚さに切り10分ほど水に浸けてアク抜きする。
3. 鍋にアク抜きしたサツマイモ、ニンジンと被るくらいの水、Aの調味料を入れて煮、柔らかくなったら火を止め具を取り出して煮汁を切る。煮汁は捨てない。
4. 和え衣を作る。水切りした豆腐をすり鉢に移し、Bの調味料を加えてすり混ぜる。あえ衣が固すぎるなら3の煮汁を加えてゆるめ、味を調整する。
5. 梨はサツマイモと同じくらいの大きさに切る。
6. 全て和えて、盛りつける。
サツマイモが水分を吸うので時間が経っても水っぽくなりにくく、味が馴染んでおいしいです。
【食材の功能】
サツマイモ…甘味/平性/脾、腎経/補気、生津、寛腸、通便
ニンジン…甘、辛味/平性/脾、肝、肺経/健脾和中、滋肝明目、化痰止咳、清熱解毒
梨…寒、微酸味/涼性/肺胃経/潤燥、生津、清熱、化痰 脾虚便溏不可
豆腐…甘味/涼性/脾、胃、大腸経/清熱解毒、生津潤燥、和中益気
白ゴマ…甘味/平性/補虚、潤燥、滑腸
味噌…鹹味/寒性/脾、胃、肝、腎経
蜂蜜…甘味/平性/脾、胃、肺、大腸経/補中、止咳、潤燥、解毒