富士山登山2010 (Mt. Fuji Climb) / imgdive
【高山病とは】
高山病の初期症状としては
・頭痛
・めまい
・動悸
・吐き気、嘔吐
・眠気
・むくみ
などが現れやすく、山酔いとも呼ばれています。(二日酔いの症状にも似ています。)
そもそも高山病とはどういうものなのでしょうか?
標高が高くなると気圧が下がり、富士山の頂上の気圧は平地の約60%くらいしかありません。気圧が低下すると大気の密度も低下してしまうので、平地にいる時と同じように呼吸をしていても、酸素摂取量は減少してしまいます。そのため特に、酸素を多く消耗する脳や肺で低酸素状態が続くことで起きる身体症状のことを総じて「高山病」と言っています。
The altitude starts to take its toll / stevehicks
【オススメの漢方3点セット】
高山病になる原因を考えると、体の各組織で酸素が欠乏状態になることが大きな要因と考えられます。まずは肺で酸素をしっかりととりこめること、そしてその酸素をしっかりと全身の各臓器まで供給できることが大事になりそうです。
その1:麦味参顆粒
中国での名前は「生脈散」。脈を生むと言う名の通り、心肺機能をよりフォローしてくれるので、動悸や息切れにも効果的。汗をかいて奪われた元気や体の潤いも補ってくれるので、高山病対策以外にも通常の登山やスポーツにもお勧めです。
その2:心沙棘(しんさーじ)
沙棘(さーじ)とは、チベットなどの標高3000m以上の高地で生育する植物で、その植物の果実から抽出したエキスを使った健康食品です。フラボノイドやポリフェノールが豊富に含まれており、毛細血管強化、血行改善、血管からの栄養の吸収を調整する作用が期待できます。
その3:香(しゃん)ロゼア
ラジオラ・ロゼアと言う植物が原材料でロシアで主に採れる植物です。日本語名はイワベンケイ、中国名では紅景天。この植物もシベリアなどの標高の高いところや北極地帯など、過酷な自然環境で生育しています。そのため、暑さ・寒さ・睡眠不足・ストレス・酸素不足などと言った環境に対し順応力を上げてくれるとも言われています。ロシアでは宇宙飛行士の宇宙食としても使われていたそうです。
もともと、ロシアでは、頭をスッキリさせたい時に摂るハーブ、とも言われていますので、頭(脳)に栄養や酸素を届けやすい作用もあるのかもしれません。
【高山病にならないために】
漢方薬では以上のものがお勧めではありますが、当然、これらを飲んでいるからと言っても無理は禁物です。
・しっかりと高地順応すること
→急激な気圧の変化・酸素の薄さが体にとって大きな負担になります。登山口についたら、1時間ほどその場で過ごし、酸素の薄い環境に慣れさせましょう。
・登山は無理せずスローペースで
→通常であれば大丈夫な範囲の運動でも、酸素が少ない状況では思っている以上に体への負担が大きいので、慎重すぎるくらいこまめに休憩をとり、ゆっくりと登山をしましょう。
・常に深呼吸を意識する
→酸素が薄くなっていくことで、通常の呼吸ではとりこめる酸素の量が少なくなっています。深めの呼吸を意識するようにしましょう。
・水分補給をこまめに
→汗をかいて体液が消耗されてくると、血行も悪くなります。一気に飲むよりは、口や喉をほんのり湿らす程度で少量ずつをこまめに補給をこころがけてください。
【それでも高山病になったら??】
高山病は高い所にいるから起こる症状です。高山病を発症してしまったら、治す方法は「下山」しかありません。高度が下がれば症状は落ち着きます。そこで無理をして登ろうとしてしまうと、最悪の場合、命に関ります。勇気ある下山の決断も時には必要なことも心得ておいてください。
【飲んでみた感想】
富士山には既に何度も登っているのですが、実はその度に高山病になっていました。いつも正に字のごとく頭が割れそうにガンガンする頭痛と、吐き気に悩まされていましたが、この3点セットを登山の2週間くらい前から飲んで富士登山に挑んたところ、全くなかった…とは言えませんでしたが、頭痛も我慢できる程度の軽さで済みました。
もともと小さい頃からずっと水泳をやっていたこともあり、心肺機能には自信がある方でしたが、そんな人間でも、高山病にはなる時はなってしまいます。体調の変化に気付いたら無理はせず、すぐにその場でゆっくりと休みましょう。標高が高く、気温差も激しいですが、日本一の山の頂上から見えるご来光や景色はまた格別です。体調や準備を万全に整えて、ぜひその景色が見れるよう、楽しんで頑張ってくださいね。