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薬膳について

春のイライラには「セロリ」

1.春に何故イライラしてしまうの?



中医学では、春と五臓の中の“肝”が密接な関係にあるとしています。この“肝”は、
いわゆる肝臓という臓器そのもののことだけではなく、自律神経や内分泌とも関係が深い機能でもあります。

又、ストレスに一番影響を受けやすい臓でもあります。“肝気”は春の陽気に刺激され、この時期上昇しすぎてしまう傾向があります。
加えて日本ではこの時期は入園、入学、入社、引っ越しなどと、新しい環境に身をおくことになる時期でもあり、そのストレスが肝のトラブルに拍車をかけることになります。

この時期に目が充血したり、頭痛、めまい、そしてイライラといった症状があれば、肝気が上昇しすぎている可能性が高いわけです。


2.春の食養生


春のイライラには上昇しすぎた肝気を平常に回復させる作用のある食物を積極的に採ることをお勧めします。あさりやセリ、菜の花、セロリなどの食材にその働きがありますが、その中で今回は特にその香りにも効能があるセロリをご紹介します。

3.セロリの効能と効果的な食べ方



セロリには、“平肝清熱”といって肝の働きを改善し、体にこもった余分な熱を冷ます働きがあります。
セロリのあの独特の強い香りが苦手という人は多いようですが、実はその香り成分である精油には、神経を鎮める働きがあり、頭痛やイライラの解消に効果を発揮します。

調理の際に、セロリの葉を捨ててしまう方も多いと思いますが、茎よりも葉の方にこの香り成分を始め、
様々な栄養素がより多く含まれていますので、上手に調理して食べるようにしましょう。香り成分は油に溶けやすいので、油でいためてから煮るスープや洋風煮込み料理は効果的な食べ方と言えます。

実は、我が家も今晩はセロリ(勿論葉もたっぷり)を始め、新玉ねぎ、新人参、春キャベツなどの春野菜を鶏ガラスープで軽く煮込んだものを用意しています(笑)

以上、セロリを上手に春の日常生活に取り入れて、心身ともに健やかに春を楽しみましょう。
監修
佐藤薫
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上海外国語大学留学中に中医薬膳に出会い、帰国後北京中医薬大学日本校に入学。中医薬膳専科で中医薬膳学、中医中薬専攻科で中医学を学ぶ。現在、イスクラ薬局日本橋店での漢方相談のみならず、日本中医食養学会講師、北京中医薬大学日本校で中医中薬専攻科での通訳を務める。体の基礎を作る食事からしっかり指導できる学会認定不妊カウンセラー。

「食養生は、中医養生法の礎となるものです。漢方同様、お一人お一人の体質体調に合った食養生法をご提案します。」

*不妊、二人目不妊、子宮筋腫、卵巣嚢腫、月経痛、更年期

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