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薬になる植物・豆知識 の記事一覧

あま~い香りのスイカズラ

こんにちは、いのうえです。

5月というのに既に日差しの強い日や、蒸し蒸しと暑い日が続いておりますが、

公園でバトミントンをしてみたり、温泉へ行ってみたりと、

暑さに負けずそれなりに楽しんでいるなぁ~なんて思っているところです。

バテないように麦味参は欠かせませんが…

 

さてさて、みなさま、東京都薬用植物園はご存知ですか?

ここは栽培が法律で禁止されているケシやアサを研究用に育てている都内唯一の施設で、

一般の方でも2重のフェンス越しに観察できるようになっています。

現在、ケシの開花時期だけはフェンスも1重越しで観察できるように公開もされています。

これが恐らくこの植物園の一番の特色というか見所になってしまうのですが、

その他にハーブがあったり、有毒植物があったり、漢方製剤の原料となる植物があったりと、

見応え十分な植物園となっております。

(入園料は無料)

 

実はこの植物園は私の地元でして、

研修で何度も足を運びましたし、お散歩でも訪れます。

 

5月17日時点ではケシ以外にも、

金銀花(キンギンカ)、丹参(タンジン)、地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)などの

起源植物の花が観察できました。

 

その中でも金銀花の花は見ても面白く匂いでも楽しめるので、今回ご紹介しますね♪

 

金銀花、もともとはスイカズラの花の蕾を薬用で用いる際の中薬名です。

この花、蕾から開花した初日は白色、

翌日には淡い黄色に変わり、さらに時間の経過で濃い黄色へと変化していきます。

このため、金銀花と名付けられました。

咲いているものを見ますと、沢山の花をつけていますが、

一気に咲くわけでもなく次々に咲くため、

白い花も黄色みがかった花、完全に黄色くなった花を同時に見ることができます。

この状態を見て初めて「金銀花だわ!」と思いました。

また、真っ白な花の姿をみると、

今咲いたばかりなんだなぁ~とそのフレッシュな姿にも嬉しくなってしまいます。

 

花に顔を近付けなくとも、甘くいい香りが漂っており、これもまた気分のよくなる花です、

あまり詳しくはないのですが、香水にもスイカズラの香りのものがあるようです。

 

ですが、実際に中薬として用いる金銀花は蕾を乾燥させたもので、

この状態の匂いを嗅ぎますと、

なんだか…なんだか…何かを煮詰めたような匂いといいますか…

一言でいうなら、いい匂いではない(※いのうえの感想)

 

開花時期はちょうど今、5~6月。

 

季節限定でしか収穫できない中薬、金銀花

漢方ではよく清熱解毒の薬に含まれています。

当店でも風邪の方がよくお求めになる天津感冒片涼解楽

また、五涼華にも使われてます。

 

もしこういった漢方薬をお試しの方でも、そうでない方でも、

ご興味のある方はぜひお出かけしてみてくださいませ^^

 

恒例の花言葉は

愛のきずな 献身的な愛 友愛

2015/05/19

イカリソウ?!

こんにちは、いのうえです。

今回もまったり不定期更新中の薬用植物の開花情報(?)です。

 

昨日、神代植物公園で出会ったのがイカリソウ

水生植物エリアの入ってすぐの茂みの中にひっそりと咲いていました。

特徴的な形の花です。

この形が船の錨(イカリ)に似ていることからイカリソウと名付けられたようです。

 

また花の形だけでなく、葉も特徴的です。

茎が3つに分かれ、それぞれに葉を3枚ずつつけることから

三枝九葉草」とも呼ばれています。

漢方薬では葉や全草を使用し、

中薬名は「淫羊霍(正確には草冠に霍)」と書いて、インヨウカクと読みます。

昔、羊がこれを食べて精力絶倫になったという伝説から名付けられたとか……

漢方の世界、こういった言い過ぎな伝説が多いように思います。

それがまた面白いのですけどね。

 

補腎薬に分類される中薬で、

参馬補腎丸、至宝三鞭丸などの中成薬をはじめ、

養命酒やナンパオなどの強壮薬にも使われています。

服用されている方、ラベルなどに書かれている成分をチェックしてみてくださいね。

 

ちなみにイカリソウの花言葉、かっこいいのですよ。

 

あなたを捕える 人生の出発 君を離さない

 

情熱的でかっこいいわーと思ったのですが更に調べると、

インヨウカクの伝説にちなんだ花言葉と知って苦笑いした、いのうえでした。

2015/04/27

さんしゅゆ~♪

こんにちは、いのうえです。

日曜にやたらと黄色が眩しい木を見つけまして、近寄ってみたらサンシュユでした!

いつぞや、秋に新宿御苑で実っているのを見ましたけども、

花をちゃんと見たのは初めてでした。

鼻を近づけても特別匂いは感じられずですが、

至近距離で見たくなる細かい花の姿は可愛いものでした。

 

先程調べて初めて知りましたが、私が黄色が眩しいと感じた通り、

早春に黄金色に咲く姿から「ハルコガネバナ」という別名も。

また、秋には真っ赤な実をつけることから「アキサンゴ」とも呼ばれるようです。

季節により視覚的に楽しめるこの木を庭木で植えられているご家庭もあるようですね。

実は身近な方も多かったり…?

 

さて、サンシュユ。漢字で書きますと「山茱萸」と書きます。

この「茱萸」というのがグミのような実のことを表しており、

中医学ではこの実を中薬として使用します。

蘭州金匱腎気丸、杞菊地黄丸、八仙丸、瀉火補腎丸、参馬補腎丸などなど

いわゆる補腎薬に多く使われています。

ぜひぜひこれらの漢方薬飲んでいらっしゃる方、

お庭や公園で咲いている姿を見られた際には、

あの子の力をもらっているんだなぁと思ってくださいませ。

 

ふと目に止まった時の不定期更新ですが、

少しでも漢方薬を身近に感じ、もっと好きになっていただけたら幸いです♪

 

最後に、恒例の花言葉

持続 耐久 強健 気丈な愛 成熟した精神

補腎しそう…笑

2015/03/19

びわ!

近所の梅の花がいい香りを漂わせポンポン咲き、

もう花盛りの春が間近だなぁとワクワクしているいのうえです。

昨日は午前中から家の近くの公園へ行きまして、

ぐる~っと1時間ほどお散歩してきました。

 

梅以外になにかないかしらと散策した結果、

残念!枇杷の花はもう終わった後でした。

(1つくらいは咲いてるかなと期待したのですが…)

 

ちなみに咲くとこんなお花。


R0023436 / urasimaru

 

6月にはオレンジ色の甘い果実を実らせる枇杷の花は

実は寒~い冬に咲くこと、ご存知でしたか?

ひっそりと白い花を咲かせるのがだいたい11月~1月くらいと言われています。

 

昨日はよーく見ると、これから膨らんで色づいていって

6月にはあの美味しい枇杷になるんだろうなぁという姿を発見。

だいぶ拡大はしてみたものの、これがいのうえの限界。。。

でも確実に枇杷ジュニアの雰囲気はありました。

実る時期が楽しみです。

 

さてさて枇杷の実ではなく、葉ではありますが、

枇杷葉は昔から民間療法でも使われ、

家に枇杷の木が植わっていれば病気知らずとも言われています。

 

時々お店に、枇杷の葉のお茶を探していると来られる方が

「ネットでいいと見たので」と言われるので実際に検索してみますと、

ほんとかしら?と思ってしまうようなものも含めずらりと出てきます。

あれこれ出てくるのも、万病を癒やす霊薬として扱われていた名残ですかね。

 

中医学(漢方)では「肺」や「胃」の熱を取り、咳や悪心・嘔吐などに使われる中薬に分類され、

有名な処方「辛夷清肺湯」の構成中薬でもあります。

これからスギ花粉が盛り上がり、鼻・喉などの症状に苦しむ人が増える季節、

「辛夷清肺湯」の出番も増えそうです。

 

最後に新宿店恒例、花言葉検索の結果、

枇杷の花言葉:温和 治癒 あなたに打ち明ける

 

「治癒」だなんて、やはり昔から人々の健康に役立てられていた枇杷らしい花言葉でした。

2015/02/16

京都薬用植物園へ!

こんにちは、いのうえです。

毎年、漢方薬生薬認定薬剤師の研修で薬用植物園に行くのですが、

今年は9月28日(日)、とうとう京都まで行っちゃいました!

 

お邪魔したのは武田薬品工業さんの京都薬用植物園。

普段は一般公開していないので、是非みなさん~とは言えないのが残念。。。

研修ということもあって、

観察しながら先生の解説を聞きながらメモを取りながら、

個人的に写真も撮るので忙しい見学になりました。

 

とにかく植えられている植物の種類が多く、

エリアによっては処方を構成している生薬の起源植物を

処方ごとにまとめて植えられていて、とてもユニークでした。

 

※以下写真は、必死にメモを取りながらの撮影のため上手くないです。あしからず。

 

こちらは黄連解毒湯の花壇。

手前の、緑が濃い木が以前ご紹介したクチナシの木。

クチナシの実、山梔子(サンシシ)が少しずつ色づき始め、

コガネバナ、黄芩(おうごん)の花がちょうど見頃でした。

 

花壇は葛根湯や安中散、六君子湯、牛車腎気丸などなどあったのですが

なんと持っていたコンデジの電池がこのエリアで途絶えるアクシデントに涙。

 

でも、他のエリアも含め今が花時、実りの時の植物がこちら。

 

フェンネル=茴香(ウイキョウ)の花。漢方処方で使うのは果実。

ナツメでお馴染み?大棗(タイソウ)

ナツメの仲間の植物、サネブトナツメ。

この実の種子が、酸棗仁(サンソウニン)

しかも、セットでセミの抜け殻=蝉退(センタイ)発見!

 

と、テンションが上り、ズームしていたらピントが合わないままカメラの電池切れ。

敗因は充電忘れなのですが、ガジェット女子、身軽になろうと

ロッカーにデジイチとiPadを仕舞ってしまったことを悔やんだ、というのは余談です。

 

実は私、植物園へよく出かけるわりには

大棗酸棗仁の実がなっているところは見たことがなく、

赤い可愛らしい実にとても癒やされました。

 

はっ!安神作用?!Σ(゜Д゜)

 

いやいや、多分私は何見ても安神されていますね 笑

 

不定期にはなると思いますが私が見た花々や実など、

ひとつひとつご紹介できればと思ってます♪

2014/10/07

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