・40歳を過ぎた方だと、消化吸収の能力が落ちてくるので、胃腸のケアもしっかりする
・妊娠には、エネルギーが必要なので、運動のやり過ぎはマイナスになることもある
など、漢方~養生のことまで盛りだくさんな内容でした。
2日目は、国際フォーラムでの講演会にて行われました。国際医療技術研究所 IMT College 荒木重雄先生からは、一般不妊治療とART(高度生殖医療)についてのお話がありました。

世界で初めて体外受精による赤ちゃんが生まれたのは1978年で、日本では、1983年の東北大学が最初です。荒木先生は、この頃から今に至るまでARTの分野を切り開いてこられた医師の一人です。世界中の論文を読まれて現在では医師の生涯教育もしていらっしゃる先生のお話は、データに裏付けられていて非常にわかりやすかったです。
先生は、不妊治療の現状に非常に危機感を持たれていらっしゃいました。
『今の不妊治療がおかしい!』と熱く語られる先生。
『日本では、ARTは大学でまだしっかり教わらない領域。だから、施設により本当にいろいろな治療方法がある。海外では、どんな治療がどうか、きちっと公的な数字がでているんです』
『アメリカや、イギリスでは全ての体外受精のデータが、公的に発表されていて、どんな病院でどんな治療がどう成果をあげたか患者さんがわかるようになっているのに、日本では医療に関する情報開示が遅れていてそのデータがない。医療というのは、受ける人が決めるべきだし、その受ける人が選べるよう、しっかり情報を開示するべきです。たとえば2011年の日本産婦人科学会の集計をみると、全国で行われた体外受精は253,396件。そして、体外受精による出産は31,378人であり、治療をして出産されたのは全体の12.4%なんですよ。そんななかで常に高い出産率の数字を掲げているのは、首をかしげざるをえないですよね。』
こんな先生の言葉が印象に残りました。
患者さんのことを思い、医療を提供する側にも、医療を受ける側にも、正しい知識・情報の啓蒙を続けていらっしゃいます。熱い、素敵な先生でした。
中国の漢方医の先生の講演の中には、中国での不妊治療の病院では、ARTをする前の準備期間として、3ヶ月~6ヶ月漢方薬を服用し、漢方を併用することでり、ARTの効果をあげているというお話もありました。具体的には、ARTではホルモン剤の使用によって陰血を消耗してしまうので、陰血を補う漢方を使っていくという内容でした。
実際に日頃薬局では、このような陰血を消耗する治療をされている方には、陰血を補う漢方を使っていますが、病院で両方できるって、患者さんにとっても良いなぁと感じました。その他、動物性剤の使い方の講義もあり、こちらも非常に盛りだくさんな内容でした。10月に実際の中国で西洋・東洋の併用で不妊治療をしている病院に研修にいく予定なので、現場をみられることが非常に楽しみです。