すごーく寒いですよね。インフルエンザが猛威を振るう中、続々うれしい妊娠報告も来ているので症例をアップさせて頂きます。

今回の症例は、多嚢胞卵巣症候群(PCOS)のお客様。
なかなか不妊治療もうまくいかず妊娠まで時間がかかりました。
27歳のとき病院の検査で、男性ホルモンが高く基準値の数倍以上、ネックレスサインもあり多嚢胞卵巣症候群と診断され、人工授精を4回した後、体外受精に切り替えました。
生理3日目に卵が50個みえていると言われ、採卵しては20個から30個卵をとれるのですが、培養で胚盤胞にはならず全滅してしまい、病院のドクターからは卵の質が悪いと言われました。
4、5回採卵するも結果は同じで落ち込み、体質改善のためご来店されました。

いつも口内炎ができたり、吹き出物が多かったり、下半身の冷えが気になるとのお話。基礎体温も低温期が高く、高温期が短いのが特徴で自然だと排卵も上手くいく時といかない時があるとのことでした。
まずは、体調を整えて、基礎体温や男性ホルモンの値がおちついてから、採卵しようということになりました。
この方の体質は、陰虚火旺(いんきょかおう)脾虚痰湿(ひきょたんしつ)タイプ。
陰虚火旺(いんきょかおう)とは、潤い(陰)が不足して相対的に陽が高くなり火(ひ)が旺盛(おうせい)になること。
火は上に上がりやすいので、口内炎や吹き出物が多くでやすく男性ホルモンが高いタイプにみられやすいです。
脾虚痰湿(ひきょたんしつ)とは、消化機能が弱く余分な老廃物が溜まりやすいタイプです。
この方は、いつもお腹がゆるくて、下半身は冷えている状態でした。大きくなれない小卵胞が卵巣に詰まっている多嚢胞卵巣の方に多いタイプです。
陰虚火旺(いんきょかおう)と脾虚痰湿(ひきょたんしつ)が両方あるので、悪い水分は溜まりやすいけど、良い潤いは少ないという少しこじれた体質。
最初は、胃腸機能を補いながら、悪い湿気を除くデトックスをして、お腹の状態が良くなってきたら、潤い(陰)を少しずつ補いながら、火をとる方法を半年行いました。

気になっていた口内炎や吹き出物がだいぶ良くなり、下半身の冷えも改善され、基礎体温も整ってきたので、そろそろ治療を再開しようと病院へ行かれました。
男性ホルモンの値が元の半分くらいになりましたが、まだ高めでした。その他のホルモン値も良かったので、期待をこめて再び採卵をしました。
しかし、結果は、同じで胚盤胞にはならずに失敗に終わりました。
お客様は、とてもショックを受けられ、漢方は私には効かないのではないかとも相談されました。
カウンセリングの中で、『卵は毎回質の良いものが出るとは限らないので、待つことも大事!体調が良くなったり、身体作りは出来てきているから、妊娠には向かっているよ』とお話して再び続けて漢方を飲んで頂きました。
半月くらいしてから、再度トライして、男性ホルモンの値もだいぶ正常値に近づき、4個胚盤胞になることができました!別の周期に内膜を整えてから移植し妊娠することが出来ました!漢方を飲み始めて約1年3ヶ月でした。
お客様より『今は安定期に入り、無事に生まれてくれることを祈るばかりですが、あきらめず漢方を飲んで良かったです。本当に感謝しています』とご報告がありました。
私も本当に本当に嬉しいです!母子ともに無事に出産を迎えられますように。
