食用の人参ではなく薬用の人参です!
薬用の人参はウコギ科に属し、食用の人参はセリ科に属します。
「薬用人参」は今から千三百年も昔に中国東北部で栄え、その後日本にも伝えられ、江戸時代には国内で栽培されるようになりました。
一方「食用人参」が日本に輸入されるようになり、食卓にのぼるようになったのは文明開化の明治時代になってからのことです。
「人参」には薬としての長い歴史があります。四千年前の中国には人参の「参」を形どった象形文字がありました。
参の字の上部は花と枝葉を、下部は根を表していると言われ、この根の部分を薬用として使っており、この根の形が人間に似ているので「人参」と名付けられたと言われています。
人参にまつわる話は沢山あります。文明の始まりの頃から人類が人参の「薬」としての働きを知っており、人参に神秘性を感じ、その後も、東洋諸国で不老長寿「抗老防衰」の万能薬として信仰されてきました。
人参は大きく分けると四種類に分類され、朝鮮人参、西洋人参、田七人参、シベリア人参があり、四大人参と言われています。これらは全てウコギ科で家族のようなものです。
それぞれ強壮効果を有します。
【1】 朝鮮人参
主な産地は朝鮮半島ですが、中国の東北地方でも栽培されています。大昔から一番効く「不老長寿の薬」として用いられています。
人参の生育速度は遅く、種をまいてから収穫まで六年間の長い年月を要し、非常に高価な薬でした。多くの偽物や粗悪品が出回ったため江戸時代に幕府は人参の栽培を試み、その後、諸藩に人参の栽培を奨励しました。
種子は御種(おんたね)と言われ、和名の御種人参(おたねにんじん)の元となっています。
中医学でいう「気」とは、生命活動の原動力となる「元気」のもとです。その「気」が足りなくなると、胃腸の消化吸収力が衰え、内臓の働きが弱まり、血液の流れが悪くなり、意識・記憶力が衰え、精力が減退し、老化が表れ、抵抗力が不足するなどの症状が出てきます。
人参には、このような気不足の状態を活性化させる働きがあります。

【2】西洋人参
アメリカやカナダの肥沃な森林に自生しているアメリカニンジンの根を使います。アメリカの東部やカナダが主な産地のため、東洋の朝鮮人参に対して、西洋人参と名付けられました。
現在では中国で大規模に栽培されています。
朝鮮人参に負けず劣らない「補気」の働きを持ちますが、薬性が「温」である朝鮮人参とは逆の「涼」の薬性を持ちます。そのため、朝鮮人参のような神経を興奮させる働きはなく、安定させ、集中力を増すものです。
また、栄養分に富んだ水分を生み出し、体液を補給します。

【3】田七人参
中国の南、雲南省から広西省にかけての海抜1,200〜1,800メートルの限られた地域でしか採れない特産品です。
朝鮮人参とよく似た三七人参の根を使います。主根が発達していて、こぶ状の突起があるのが特徴です。
「止血」と「活血」という相反する性質があるのが特徴です。
血小板の凝集を促進し速やかに止血したり、「瘀血」ドロドロした粘性の高い悪い血の状態を改善します。

【4】シベリア人参
シベリアの人間が居住できない過酷な寒さの広大ツンドラや大河に自生するエレウテロコック(命の根)が原植物です。和名はエゾウコギです。
抗ストレス作用があるのが特徴です。厳しい環境のもとで、体力的、精神的にストレスに多い仕事に従事する、日頃は健康な人に、広く活用されています。
これら以外にも「参」のつくものは数々ありますが、まずは、これら4種人参からご自身に合ったら人参を探し、暑さに負けない体づくりをお試しくださいませ。



