では、前半にお話しした夏の邪気である「暑邪」と「湿邪」、そして小豆の性質について併せて考えてみましょう。小豆の性味は平、寒熱に偏らない性質ですが、暑邪による熱を冷まし(清熱)、湿邪を取り除く(利水・滲湿)ことができ、更にエネルギー産生を効率化する事が期待できます。このように考えてみますと、小豆を夏を越えるための行事、夏越の祓の伝統的なお菓子に使用しているというのも、なんだか納得できますね。
続きを読む番外編
- そのほかの豆知識をご紹介。
夏は小豆を食べよう!
ギックリ腰と漢方
ギックリ腰と漢方 ちょっとした荷物を持ち上げようとした瞬間、腰に急激な痛みが走り、動けなくなり息も絶え絶えになってしまった…。ギックリ腰になった事があれば、その瞬間を思い出すだけでも思わず顔をしかめてしまいますね…。 その病態から、欧米では「魔女の一撃」(ドイツ語で Hexenschuss)と言う名がつけられているギックリ腰。しかし、この「ギックリ腰」とは、正式な病名ではなく、何かのきっかけで急激 …
続きを読む腹式呼吸はリラックス、胸式呼吸は目覚めに??「呼吸してますか?」~正しい呼吸法~
無意識にしている当たり前の「呼吸」ですが、意識的に上手く使い分けることで、より過ごしやすい毎日が送れるようになります。そして、健康な体づくりのために、是非、皆さんも呼吸法を取り入れてみませんか?
続きを読む漢方薬の原典
私たちが現在目にする漢方薬の方剤(処方名)や生薬は、こんなに古くの経験を元に作られているのですね。歴史を知ることで、普段口にする漢方薬の奥深さを再認識するきっかけにもなります。今回は漢方の歴史の深淵を一瞬垣間見ただけですが、皆様に漢方薬の魅力を少しでもお伝え出来たのでしたら、嬉しいです。
続きを読む「神仙太乙膏」タイツコウ軟膏!
少し前ですが日本漢方協会主催の漢方薬局製剤実習に参加し、軟膏製剤の「神仙太乙膏(しんせんたいつこう)」を作ってきました。漢方というとどうしても飲むお薬ばかりが浮かびがちですが、今回作ったような塗り薬の漢方もございます。 塗り薬だと配合される生薬も特別のもののように思われがちですが、実はあらゆる漢方薬によく含まれる生薬ばかりで構成され、それぞれの役割としては皮膚の炎症を取り、膿を出し、肌にうるおいを …
続きを読むはじめての中国 <北京中医学研修>
毎日店頭で中医学のお話をさせていただいているにもかかわらず中国に行ったことのなかった私ですが、ついに10月の連休に研修で北京に行ってきました。ほとんどが中国初心者のメンバー6名を引率してくださるのは、現地に長く留学された経験をお持ちで勉強会でも人気のあるK先生との情報を得て、出発前からワクワクドキドキで当日を迎えました。
続きを読む冷え取り健康法を中医学的に考える
数年前から巷では“冷え取り”をキーワードにした健康法が目につきます。
食事で改善する方法の中には香辛料を上手に使って身体を温めるレシピがたくさんあり、お試しになっている皆さんも多いかと思います。
さてこの方法、確かにある程度は冷えが取れるのですが、漢方薬局にいらっしゃるお客様の中には『最初は良かったけれど、もう効かなくなった』とおっしゃる方もいらっしゃいます。
また、ショウガやニンニクで身体を温まりすぎると皮膚の赤みや痒み、乾燥が強まる傾向があるので、皮膚炎などがある方は注意が必要です。
あなたはご自分に合った食養生をしていらっしゃいますか?
北京研修旅行~皮膚科見学
10月の連休、日本橋店メンバーで北京へ研修旅行に行ってきました。今回の研修旅行では、中国でも一番有名な「同仁堂」の付属病院である「北京同仁堂中医医院」にて、実際の臨床現場を見学指せていただけるとのこと。日本人の研修を受け入れるのは初めてらしく、このまたとない機会に、スタッフ全員わくわくソワソワ…。日本橋店でもお客様からのご相談が多い、婦人科と皮膚科を見学させていただきました。
続きを読む地震と人と東洋医学
私たちの生活が一変した東日本大震災から2ヶ月以上経ちましたが、その影響で地震酔いはもちろん、疲労感・不眠・食欲不振・情緒不安定などで体調を崩していらっしゃるお客様が多くみられました。
続きを読む泡足(足湯)④
しもやけになる原因には体質的な要因と気候的な要因があり、冷え性、貧血、低血圧、多汗症などの要素をもった人が、気温が5℃前後で、昼夜の温度差10℃前後の時に発症しやすいと言われています。また、あまり温度は下がらなくても雪や雨が多い湿気の多い地域や、低温環境で常時水仕事をする人にも多いことから、湿度も発症の要因の1つと考えられます。
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