この季節はあかぎれや手湿疹などがよくみられ、また、アトピー性皮膚炎・乾癬・老人性皮膚掻痒症などが悪化して薬局へ相談に来られるケースも少なくありません。
冬の寒冷刺激に抵抗するために中医学ではカラダを温め(「温」)、養い(「補」)、皮膚に栄養を充分補充し、皮膚の機能を強くすることが重要と考えます。食事からたっぷり栄養を摂ることはもちろんですが、漢方薬の服用とともに、皮膚を保護するスキンケアも欠かせない養生です。ここでは、主な症状と対策をいくつか紹介します。
あかぎれ・手湿疹
指や手の平、かかとなどカサカサになって皮がむけたり、肌に亀裂ができて痛くなったりと、特に冬は気候の影響を受け、症状が悪化し易いですね。水仕事が多い美容師や主婦の方などは、使用する洗剤によって手の皮が乾燥し、皮がむけ、手湿疹になってしまう場合もあります。体質的に血虚・気血不足の人は肌の潤いが少ないため、秋の乾燥や冬の寒冷刺激によりあかぎれができてしまいます。
紫雲膏、潤いを補い・保湿力を与えるケアとして瑞花露シリーズ などがおすすめです。
また、ボディケア入浴液は全身の入浴剤として、少し濃い目の液にして洗面器などで手浴をするのも効果的です。
ボディケア入浴液に使われている主な生薬
クジン・・・清熱燥湿、殺菌清潔、消炎止痒
ガイヨウ・・・清熱利湿、清潔止痒、殺菌消炎
チョウジ・・・芳香辛散、殺菌消炎、通絡鎮痛
サンショウ・・・辛散通絡、鎮痛止痒、殺菌消臭
チャキ・・・通絡安神、殺菌消炎、安神癒心
オウバク・・・清熱燥湿、解毒止痒、整膚清潔
養生法
◯手を洗い過ぎないように心がけましょう
◯刺激の少ない洗剤を選びましょう
◯寝る前にクリームを塗った後は綿手袋で皮膚を保護しましょう
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の方の皮膚は乾燥肌であること、表皮のバリアー機能が低下しており、刺激に反応しやすい特徴があります。皮膚表面の脂肪量を測ると、正常人よりはるかに少なく、体質的に皮脂膜の不足と皮膚内の水分保持能力の低下により、刺激物質が安易に体内に侵入し、アレルギー反応が引き起こされます。
アトピー性皮膚炎の場合バリアー機能の回復が最も重要なポイントといえます。漢方では1段階目に清熱涼血解毒剤により皮膚の炎症を抑え、急性の症状が落ち着いたら、2段階目にザラザラになってしまったドライスキンをすべすべな正常な肌に改善していきます。肌の弱い状態が改善されない限り、再発の可能性が残ります。
皮膚に潤いを与え、炎症を抑えるケアとして瑞花露シリーズ おすすめです
また、薬用スキンケアスプレーは乾燥と痒みで、皮膚を引っ掻いてしまいそうな時に。持ち運べるサイズであるため外出時にも使えます。
薬用スキンケアスプレーに含まれる主な生薬
オウバク・・・解毒止痒、清熱燥湿、収斂整膚
チョウジ・・・芳香止痒、殺菌消炎、通絡鎮痛
ガイヨウ・・・通絡止痒、消炎殺菌、保湿潤膚
養生法
◯皮膚をかかないようにしましょう
◯シャワーは38℃くらいの温度で皮膚の刺激にならないようにしましょう
◯入浴後はすぐに保湿しましょう
◯和食中心を心がけましょう
◯冷たいも、生ものは避けましょう
◯便通に気をつけましょう
◯睡眠を充分にとりましょう
◯ストレスを避けリラックスを心がけましょう
秋~冬の乾燥による肌トラブルの相談は増えています。漢方で中から外から、乾燥肌を改善しましょう。
スキンケア,乾燥,