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気になる病気

高血圧 (2)

高血圧予防のための日頃の養生・注意点


血圧を正常にするには、血管の状態を良くすることが大切ですが、具体的には、

①血管内を広げ、
②血液がスムーズにサラサラ流れ、
③動脈が硬くならないこと、

がポイントとなります。

血管が狭くならないようにするには、生活習慣を含め、高血圧の原因を見つめることが重要です。ここにいくつかの生活上の注意点を列挙してみました。心当たりがあれば、実行できることから改善を試みてください!

規則正しい生活をする!


生活のリズムを崩さないようにしましょう。中国医学では、日中は「陽」、夜間は「陰」として、活動・休息のリズムを自然のリズムに合わせることが大切であると考えます。これにより自律神経の乱れによる血圧異常は避けられます。充分な睡眠と休養も不可欠です。過労・夜更かしを避けるようにしましょう。

 

血圧測定をする!


血圧がいまどのような状態にあるかを見ることで、改善意識を高めることができます。高血圧症は自覚症状がないために、毎日測定して体調コントロールに役立てましょう。また、医療機関で医療従事者の白衣を見ただけで緊張する「白衣性高血圧」というものもあるので、自宅で血圧を測ることはたいへん意義があることです。但し、計測条件(時刻・安静時など)を一定にし、精神を落ち着けて、必ず記録し変化を見ることが重要です。また、測定前30分は、食事・運動・入浴・飲酒・禁煙などを控えましょう。

食事内容に気をつける!


好き嫌いをなくし栄養的にバランスよく食べることが大切です。味付けの濃い料理・脂っこい料理は控えましょう。食生活を共にする家族が高血圧症の場合は、食事内容(塩分・脂肪分摂取量など)をチェックすることも大切です。食事のポイントとしては、

① 塩分を控えること。塩分過剰によりナトリウム・水分がたまり、血圧が上昇します。
日本人の塩分摂取は1日平均12gを超えており、理想的には6gまでに抑えたいところです。和食はカロリー管理に適当ですが、
味噌や醤油が多くならないように。また、外食・加工食品・ファーストフード・インスタント食品などは一般的に塩分が多く、要注意です。

②青魚を食べること。鯖・いわし・秋刀魚などの青魚は、血液中コレステロールを低下させる不飽和脂肪酸が豊富です。血液の粘りを防ぎ、血栓を予防します。

③甘いものを減らすこと。糖質が増えて過剰になると中性脂肪に変化し、血液の粘りにつながります。缶コーヒー・缶ジュースなどは糖分が多く要注意です。

④その他:野菜・海草類・豆類・穀類は脂肪を燃焼させるために必要なミネラル・ビタミンが含まれます。カリウムを含むりんごやバナナ(ナトリウム排泄促進)、カルシウムを含む乳製品をしっかり摂りましょう。ねぎ・たまねぎ類は血液さらさら効果も観察されています。ワイン・バナナなどポリフェノールを含む食品は活性酸素を除去し、血管をきれいにします。

 

肥満にならない!


太りすぎは、常に重いものを持っている状態と同じで、心臓に負担がかかります。このため高血圧・動脈硬化を進行させることがあります。中国医学では、食べ過ぎ・飲み過ぎは余分な水分・脂肪(痰湿)を生じ、血流にも悪影響を及ぼすと考えます。

適度な運動をする!


歩行・水泳・体操・早歩きなど、適度な運動(毎日30分間)は有酸素運動であり、体に負担をかけず全身の血液循環を高めます。継続することで血圧が下がり、また、ストレス解消としても効果があります。

ストレスをためない!


精神的に不愉快な環境はストレスとなります。ストレスは交感神経を刺激し血管を収縮し、血管を傷つける活性酸素も増加させるため、血栓が生成して血管が狭くなりやすくなります。自分なりのストレス解消法を見つけましょう。たとえば、趣味・スポーツ・おしゃべりなど、時がたつのを忘れるような楽しいひとときを過ごすことにより、発散・リラックスするよう心がけましょう。ただ、ストレス解消のための食べ過ぎ・飲み過ぎは避けましょう。また、感情の変化を少なくすることも大切です。交通渋滞などでもイライラせず、気を長くするようにしましょう。

節酒・禁煙をする!


日本酒なら1合まで、ビールでは缶ビール1本まで。これ以上を毎日続けると余分な脂肪がつき始めます。できるだけ毎日飲まないようにしましょう。タバコに含まれるニコチンは血流を悪くし、動脈硬化・虚血性心疾患・脳卒中を促進する原因となります。

急激な温度変化を避ける!


血圧に大きく影響します。たとえば、冬入浴時、寒い洗い場から熱い湯船に入るときは急に血圧が上昇します。寒暖の変化を直接受けないよう暖房等で工夫しましょう。外出時、マフラー・マスクなどで肌の露出を少なくするのもよい方法です。

西洋薬と漢方薬の併用について


漢方薬が良いからといって、西洋薬を突然やめると危険な場合があります。常に血圧が高いということは、体全体に圧がかかり負担がある状態です。高血圧状態の長期継続は、動脈硬化や脳血管障害の引き金になり得ます。長年西洋薬でその負担を和らげている場合、まずは主治医の指示通りに服用を続け、その上で漢方薬と併用することも一つの方法です。生活改善や漢方薬で改善がみられた場合には、西洋薬を少なくしてもらうよう主治医に相談しましょう。さらに、服用中の西洋薬についてよく知ることも、自己責任として大切です。

 

漢方薬による高血圧症の治療


前回、「高血圧(1)」で、高血圧の代表的な状態を中国医学的に分類しましたが、
それぞれの状態についての治療ポイントは次のようになります。

瘀血(おけつ):血液循環障害に対する代表的な中成薬として、丹参製剤である「冠元顆粒」があげられます。

丹参は、中国漢方の臨床において、循環器・心臓・肝臓・脳などの臓器の血流を改善するとともに、最近では老化防止効果の報告もされています。

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痰湿:塩分過剰などにより余分な水分がたまったり、脂肪過剰摂取によりコレステロールが体内に蓄積します。
これらの痰湿を取り除くには、「イスクラ温胆湯」などが使用されます。

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肝火上炎:ストレス等により気うつ・怒りっぽい状態・めまい・目の充血などの症状があるときは、「瀉火利湿顆粒」が選択肢にあげられます。

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肝腎陰虚:高齢となり、腎機能が低下してくると体に水分・血液のうるおいが欠けてきます。そのため血流も悪くなり、血栓・動脈硬化も進みやすくなります。目の調子がおかしい場合は「杞菊地黄丸」、ほてり・のぼせ症状が強いときは「瀉火補腎丸」などがよく使用されます。

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高血圧症は、合併症との関わりもあり病態が様々です。個々の状況にあわせて選ぶべき漢方薬が異なりますので、漢方に詳しい専門家に相談してください。

 


高血圧,

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