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気になる病気

不安症状改善に適した漢方薬|こころのケア方法も

薬局にいらっしゃる方の中には、身体の状態とともに心の状態でお悩みの方も多くみられます。中でも多いのは、不安感をお持ちになっているお客様。強い不安を抱え、時には息苦しさ・動悸・呼吸困難などのパニック発作という身体症状を繰り返し起こしている場合もあります。

ほとんどの方が検査をしても心臓はどこも悪くないという結果が出るので、さらに不安と恐怖心を募らせてしまうこともあります。身体症状の他には「電車の中や人ごみに出ると不安・焦燥感が増す」「訳もなく不安になる」「就寝前に不安感が増す」「いつも心配ばかりしていて気が休まらない」などの訴えも見受けられます。

西洋医学では精神科の範疇で薬物療法や精神療法を行いますが、東洋医学での体質改善もパニック発作の予防・軽減には有効です。体質改善には、今の自分の状態を客観的にみることがとても大切。どうして身体がこのような反応をしてしまうのか、中医学的に考えてみましょう。

頭を抱える女性

不安・恐怖を感じやすい体質


血(けつ)”には精神・情緒の安定をもたらす働きがあると考えます。“気(き)”は漢字の通り気分・気力をあらわす他に、内臓を動かすエネルギーという意味も含まれています。そのため気血の不足や滞りがあると心身に影響が及びます。

また、五臓六腑の中では、意識・思考活動や心臓の循環機能などを表す“心(しん)”の働きや、感情や自律神経・各臓器の機能調節をあらわす“肝(かん)”の働きが大きな関わりを持っています。“心”“肝”の機能が失調すると、感情にともなった身体症状が現れるのです。

不安症状の対処法


では、具体的に主な体質別に中成薬の例を挙げていきましょう。

心気虚(心のパワー不足)タイプ


症 状:動悸、息切れ、倦怠感、めまい、呼吸が弱い、汗をかきやすい、不安感など
対処法:心に気を補い、体力・気力をつける

心血虚(心の栄養不足)タイプ


症 状:動悸、不眠、夢が多い、めまい、健忘、くよくよしやすい、舌や唇の色が薄い、貧血傾向など
対処法:心に血を補い、精神状態を安定させる

心陰虚(体液不足、老化・過労などによる衰弱)タイプ


症 状:心血虚の症状に加えて口の渇き、寝汗が多い、手足裏のほてりなど
対処法:不足した体液を補い、陰陽とともに精神のバランスを整える

肝気鬱結(肝の機能失調、ストレスが鬱積した状態)タイプ


症 状:抑うつ、イライラ、怒りっぽい、胸・ノドがつかえるなど
対処法:肝を正しく機能させて精神を安定させる



不安症状に使用する漢方薬の一例


酸棗仁湯、天王補心丹、逍遥顆粒、加味逍遙散など

***これらの漢方薬はあくまで参考にしてください。実際には詳しくお体の状態を伺い、一番あったものをおすすめしております。詳しくはイスクラ薬局までお問い合せください。

身体の状態を整える中成薬を使うことで精神面・情緒面が整っていくのは、中医学の体質改善における大きな特徴です。『心配性な性格のせいかも…』『原因も不明だから、もう治らないかも…』と、ひとりで悩みを抱えずに、ぜひお話を聞かせてくださいね。

いま起こっている身体の症状と心の状態には繋がりがあります。ご自身でストレスや過労を避けて可能な限りゆったりと過ごしたり、常に悩みから抜け出せない状態(=脳ばかりが活動している状態)のために運動が不足しているならば軽いストレッチやウォーキングをするのも、心身をほぐして不安を和らげる養生法としておすすめです。

最後に、以前心理学の講義を聴講した際に教えて頂いたリラクゼーションの技法、腹式呼吸をご紹介します。宜しければお試しくださいね♡



腹式呼吸の練習方法


まずは自分の呼吸数を測ってみましょう。特に意識をせず、普段呼吸しているように呼吸してみて、一分間に何回呼吸しているか計測してみましょう。(吸って吐いて一回と数えます)→一分間に12回以上の人は胸式呼吸をしている可能性が高いです。

1.楽にして、椅子に深く腰掛ける。片手を胸部に、もう一方の手を腹部に置く。

2.鼻から息を吸う。息を吸い込むときには、腹部を前に膨らます。空気が肺に入ってくることを感じながら、腹部が膨らむ感覚に注意を向ける。腹部に置かれた手が前に動く。胸部に置いた手はほとんど動かない。

3.腹部の筋肉を緊張させ、できるだけ多くの空気を口から吐き出す。息を吐きだすときには、腹部においた手が後ろに動くが、胸部においた手はほとんど動かない。

4.息を鼻から吸い、口から出すという呼吸を続ける。十分に深い呼吸をして、下腹部が前に出たり、後ろに戻ったりする感覚を確かめる。息を吐きだすときにゆっくりと数を数える。

【腹式呼吸がうまく出来ない場合】

椅子に座っているとうまく出来ないことがありますので、ベッドや床に横になって試してみましょう。小さい本を腹部に載せてそれが上下するように呼吸する。胸にも置いてみて、本が上下しないことも確認してみましょう。

不安症状でお悩みの方へ


以上、不安症状に適した体質別の漢方、こころのケア方法などをご紹介しました。

不安症状のお悩み、どうぞイスクラ薬局にもお気軽にご相談くださいませ♡まずはメール相談をご希望でしたらお試しプレ相談、ご予約でしたらお電話もしくはご予約フォームから承ります♡

参考文献:《上手にストレスマネジメント》
監修
佐藤薫
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上海外国語大学留学中に中医薬膳に出会い、帰国後北京中医薬大学日本校に入学。中医薬膳専科で中医薬膳学、中医中薬専攻科で中医学を学ぶ。現在、イスクラ薬局日本橋店での漢方相談のみならず、日本中医食養学会講師、北京中医薬大学日本校で中医中薬専攻科での通訳を務める。体の基礎を作る食事からしっかり指導できる学会認定不妊カウンセラー。

「食養生は、中医養生法の礎となるものです。漢方同様、お一人お一人の体質体調に合った食養生法をご提案します。」

*不妊、二人目不妊、子宮筋腫、卵巣嚢腫、月経痛、更年期

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