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ドライシンドローム(乾燥症候群)とは?

目、口、肌、膣などが乾燥傾向になり、粘膜など本来潤っているべき部位まで乾燥してしまう状態のことをいいます。粘膜が潤っていないため、抵抗力が低下するために風邪をひきやすくなったり、感染症を起こしやすくなります。また、肌や目が乾燥すると痒みを引き起こし、アトピー性皮膚炎などの原因となることもあります。

「シェーグレン症候群」という自己免疫疾患でよく起こる症状で、特にドライアイ、ドライマウスが代表的です。こちらは、腺細胞からの分泌物の低下が基礎となり様々な症状が現れる症候群で、遺伝的要素、環境要素、性ホルモンの影響が関わると考えられています。ということで、今回はシェーグレン症候群と併せてのお話です。

ドライシンドロームの主な症状

ドライアイ、口が渇く、肌がカサカサして乾燥する、空咳がなかなか治まらないなどが代表的な症状ですが、以下のような症状もあります。

  • 口がネバネバする
  • 口臭が気になる
  • 味がわかりにくい
  • 虫歯になりやすい
  • 口の中や目が痛む
  • ぐっすりと眠れない
  • 会話がし辛い
  • 食べ物が飲み込み辛い
  • のどがいつもイガイガする
  • 胃酸が少ない
  • 老人性皮膚そう痒症(皮膚が乾燥して湿疹などは無いのに痒い)
  • 性交痛がある
  • 入れ歯がはめ辛い など

シェーグレン症候群の場合には、

  • 皮膚血管炎
  • レイノー現象
  • 関節炎(全身性エリテマトーデスに類似)
  • 間質性肺炎
  • 間質性腎炎
  • 肝機能障害 も起こります

シェーグレン症候群によるドライアイ、ドライマウスは非常に重く、辛い症状になる場合が多いです。一滴も唾液が出なくて痛い、目が開けるのも痛くてできないなどの話を聞くことがあります。

以下に、特によく起こるドライアイ・ドライマウスの症状を列記します。

[ドライアイ]
  • 目がごろごろする
  • 目が痛む
  • 目が霞む
  • 目やにが出やすい
  • 目が熱い
  • 目が痒い
  • 目が重い
[ドライマウス]
  • 口が粘つく
  • 水をよく飲みたがる
  • 話しにくい
  • 唇が割れる
  • 口臭が気になる
  • 口が乾いて夜中に起きる

ドライシンドロームの原因は?

今のところ完全に特定されてはいませんが、空気の乾燥、パソコン、テレビ、ストレス、エアコン、地球温暖化、口呼吸、食生活、睡眠不足、薬剤性…など多岐にわたる原因による体の分泌液の低下だといわれています。

シェーグレン症候群の場合には、自己免疫疾患ということがわかっています。異常な免疫システムにより、自分自身の唾液腺や涙腺を攻撃してしまい結果として唾液腺や涙腺に慢性的な炎症が起こり、唾液や涙の減少を招きます。その他、遺伝や環境要因、ホルモンなどの影響も関与していると考えられているが直接的な原因は不明とされている。

中医学的考察

乾燥しているから、水分を摂れば良いというのは安易な考えで、摂取しても水分保持能力が無い訳ですから実際には垂れ流し状態なのです。または、水分を欲しいところに分配できず、要らない部分に溜まったりする方もいるでしょう。

ドライアイには目薬、ドライスキンには保湿クリームをというのが一般的でしょう。もちろん、これらも大切なことですし急場をしのぐ事は出来ますが、本来の治療にはなっていないことはお解りでしょう。中医学では、体内からの改善によりこの水分保持能力を高めるような方法をとるわけです。体全体として潤いを補うような漢方を選択していきます。

ドライシンドロームと漢方

中医学的に判断すると、ベースは陰虚(いんきょ)という体内の潤いが不足している状態です。特に、肺・胃・腎の陰虚が主体となります。体にあらわれている症状別に分けて見ていきますと、

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  • ドライマウス、空咳→潤肺糖漿、百潤露、麦味参顆粒 など
  • ドライアイ、眼精疲労→杞菊地黄丸、二至丹、麦味参顆粒、百潤露 など
  • 便秘、排便困難→涼血清営顆粒、二至丹、百潤露 など
  • 老人性皮膚そう痒症→五行草茶、杞菊地黄丸、八仙丸、百潤露、麦味参顆粒 など
  • ドライスキン、陰部乾燥→婦宝当帰膠、ホンサージ、百潤露 など
  • ドライマウス+感染症→天津感冒片、板藍茶、百潤露、麦味参顆粒 など
  • ドライマウス+糖尿病→冠元顆粒、八仙丸、百潤露、麦味参顆粒 など

などをなどを組み合わせて使用する場合があります。 シェーグレン症候群の場合には、免疫疾患ですので、”腎”の強化を考えながらやると良いと思います。

※    実際にお薬をご服用される場合は、お近くの漢方薬局にてご相談ください。

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DRY MOUTH SOCIETY発行のドライマウス指導士証
このように各分野でドライマウスの研究が進んできています。

ドライシンドロームまとめ

日本は、湿気の多い国です。本来であれば、潤いすぎて苦しむ方が多くてもいいはずですね。しかしながら、実際にはドライシンドロームに悩む方が増えてきております。これは、ストレスや運動不足により体内の熱を発散できずに内にこもるため、その熱で乾燥が進み皮膚や粘膜が乾燥してしまいます。

更にエアコンで皮膚の乾燥を助長するというパターンが多いのかも知れません。気を付ける場合にはつまり、この逆をすればいいのですね。また、内側から潤いをもたらしてくれるお野菜(特に葉っぱ系野菜)を積極的に摂取していくこともとても大切です。その他、大便や小便は体内の熱や毒を外に出す大事な方法です。ですから便秘をしっかりと解消しつつ、睡眠時間をしっかりと確保する事が潤いを持たせる秘訣です。

日常生活に原因が潜んでいる事が多々あります。もう一度ご自身の生活を振り返って見直してみましょう。




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