「尿路結石」とは
尿の成分が尿路(尿の通り道)で結晶化したものです。
結石が出来ると、脇腹や背中などにしばしば激痛が起こります。また血尿や頻尿、排尿困難、発熱等の症状がでることもあります。また、
結石の出来る場所、結石の成分によっていくつかの種類に分けられています。
結石の出来る部位は次の4部位 成分の違いによる結石の種類
- 腎臓(ここにできれば腎臓結石)------シュウ酸カルシウム結石
- 尿管(ここにできれば尿管結石)------リン酸マグネシウムアンモニウム結石
- 膀胱(ここにできれば膀胱結石)------尿酸結石
- 尿道(ここにできれば尿道結石)------シスチン結石
日本人の約95%は尿路の上部に出来る「腎臓結石」と「尿管結石」で、約80%がシュウ酸カルシウム結石であると言われています。
尿路結石:西洋医学では…
日本人に多い上部尿路結石の治療方針を、腎臓への影響や結石の大きさを目安に考えます。腎臓への影響が見られず結石が小さい
(短径5mm以下)なら、多目の水分摂取や結石の排出を促す薬で体外に排出したり、結石を溶かす薬や鎮痛剤等を使用して経過をみます。
腎臓に障害が出たり、結石が大きい(10mm以上)なら衝撃波や内視鏡を使って結石を砕き取り除きます。
尿路結石:漢方では…
結石の主な原因は
- 飲食の不摂生(肝胆湿熱タイプ)
- ストレスの溜め込み過ぎ(肝気鬱結タイプ)
- 水分代謝能の低下(脾腎不足タイプ)と考えます。
① 飲食の不摂生(肝胆湿熱タイプ)
やはり飲食の問題は切っても切り離せない原因のひとつです。
動物性たんぱく質や油っこいものの過食、お酒の飲みすぎや暴飲暴食を習慣化させてしまうと、
体内にねばねばべたべたの痰湿が生まれてきます。痰湿は徐々に熱をもち湿熱へ。
湿熱は尿を濃縮させ結石をつくります。
こんな湿熱溜め込み過ぎの方には…
瀉火利湿顆粒、
猪苓湯、五淋散、大柴胡湯など
☆ このタイプの方は、舌が紅く黄色の苔が厚くついているのも特徴です。
② ストレスの溜め込み過ぎ(肝気鬱結タイプ)
結石の直接の原因ではありませんが、結石を悪化させる要因のひとつがストレス。
結石は中医学の五臓のひとつ、“肝”と大きく関わっています。気の流れを調節する肝がストレスの影響を受けると、
気の流れや血の流れが滞り結石を生み出す一因となります。
さらに湿熱があると、気の流れの邪魔をするため結石の原因となります。長期の肝気鬱結は?血(血の滞り)を引き起こし、
これが強い疼痛の原因となります。
こんなストレスでいっぱいの方・疼痛でお悩みの方には…
星火逍遥丸、
四逆散、血府逐オ丸、開気丸など
☆ このタイプの方はイライラや落ち込みなどの情緒不安定、不眠など起きることがあります。
オ血症状の方はやや暗めの舌色と舌下静脈の怒張がみられることがあります。
③ 水分代謝能の低下(脾腎不足タイプ)
“脾”は体の中の水分を巡らせるポンプのようなものです。脾からとり込まれた水分は、最終的に“腎”
でろ過され汗や尿として体外に排泄されます。
過労や加齢、慢性疾患の消耗、排尿の我慢などで脾や腎が虚弱になり気が損傷すると水分代謝がうまくいかず水湿が停滞します。
そして痰湿あるいは湿熱を生じ結石へと発展していきます。
こんな脾腎が弱まった方には…
星火健脾散、
牛車腎気丸、当帰芍薬散など
☆ このタイプの方は腎虚の症状である腰痛、腰の冷えがみられることがあります。
上記はほんの一例です。
漢方薬をお試しの際はお近くの漢方専門薬局まで。
食生活をもう一度みなおして!
尿路結石の予防と進行を食い止める基本は、やはり食生活の改善。
シュウ酸カルシウム結石の場合、シュウ酸を極力とらないことです。しかし、アクの強い野菜(ほうれん草やたけのこ)、コーヒー、紅茶、
チョコレートをはじめ、シュウ酸は多くの食品に含まれていて摂取を控えるのは至難の業。
そこで、あえてカルシウムを多めにとってシュウ酸が体内に吸収される前に、体外へ押し出してしまいましょう。
アクの強い野菜はゆでてからいただきましょう。1日2L 程度のおおめの水分補給で尿量を増やし、ビールはほどほどに。
(ビールを沢山飲んで結石を押し流す…これは逆効果です!!)
尿路結石,尿管結石,