乳房に違和感があり、乳がんかも…と思っている方も多いのでは? もしかしたらそれは乳腺症かもしれませんよ。
乳腺症とは乳腺に作用するホルモンのアンバランスさ、つまりエストロゲンが相対的に過剰になったことによって起きる乳房の変化と考えられています。また近年の食生活の乱れや環境の変化なども関係があるともいわれています。主に30~50歳の女性に多く、閉経後の女性ではあまり起きないことも特徴です。
乳腺症の症状
● 乳房の張りや痛み
● 可動性のしこり
● 乳頭から分泌物が出る
● 月経に連動して症状が変化する など
乳腺症を中医学的に考えると
肝気鬱結
肝はスムーズに流れていることを好みます。肝の機能の乱れや強いストレスにさらされて肝気の流れが悪くなると詰まった感じやしこり、張り、痛みなどを生じます。
また、気の巡りが悪いとオ血(血の巡りが悪い状態)の原因にもなります。乳腺症の発症部位である乳房は肝の経絡に入りますので、精神面での変化や月経周期などの影響が出やすいです。
漢方薬では
気の巡り、血の巡りをスムーズに・・・逍遥丸(しょうようがん)、血府逐オ丸など
脾虚痰凝
“脾は生痰の源”でもあります。油っぽいもの、甘いもの、生ものなどの摂り過ぎは脾の機能を低下させ、水分代謝の低下をまねき、痰湿が生成されやすくなります。痰湿が経絡にはいると硬くしこりの様になったり、気の流れに滞りが出やすくなります。
漢方薬では
痰湿の改善に・・・温胆湯(うんたんとう)エキス顆粒など
まとめ
強いストレスや感情の乱れは乳腺症だけではなく、様々な症状や病をもたらします。規則正しい生活を送ることやストレスをため過ぎないことは健康を維持するために大切なことです。また、乳腺症は乳がんと似た症状も現れますので、定期的に検査を受けることをおすすめします。
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