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中医学から見る痛みのメカニズム

こんにちは。

日によって暑かったり涼しかったりと過ごしづらい季節ですがいかがお過ごしでしょうか。

今回は中医学の視点から痛みについて書きたいと思います。

中医学では痛みに対して、通じないと痛む「不通則痛(ふつうそくつう)」と、栄養されないと痛む「不栄則痛(ふえいそくつう)」の2つの主なメカニズムがあります。

分かりづらいですよね?

もう少し詳しく書くと、「不通則痛」は新陳代謝のために必要なエネルギーや血の流れが悪くなり、滞った所に詰まりが発生して痛むという状態を表し、「不栄則痛」は筋肉や子宮などに栄養が行き届かず、滋養されずに痛むという状態を表します。

道路に例えると、「不通則痛」は道路が渋滞して流れが悪くなっている状態、「不栄則痛」は道路がガタガタになって通りづらくなっている状態のイメージです。

西洋医学では痛みがある場合、主に鎮痛剤が処方されますが、中医学では痛みが出るメカニズムによって使用する漢方薬は異なります。

「不通則痛」の場合は流れを良くする漢方薬を、「不栄則痛」の場合は不足を補う漢方薬を使用します。

痛みが出ることなく穏やかに過ごしたいですね。

お悩みの方はお気軽にスタッフにご相談ください。

2021/10/02

睡眠の重要性について~中医学の視点から~

こんにちは。

今回は中医学の視点から睡眠を取ることの重要性について書いていきたいと思います。

中医学では体全体に必要なエネルギーを「気」、体全体の潤いや滋養になる物質を「血」といい、その量や働きが不足している状態を「気虚(ききょ)」、「血虚(けっきょ)」と表します。

「気」や「血」は日中の活動で消費され、夜の寝ている間に体のメンテナンスが行われることで補われます。

したがって、睡眠をしっかり取ることができていれば「気」や「血」は不足しにくいですが、睡眠時間が短かったり質が悪かったりすると、十分にメンテナンスが行われないので「気虚」や「血虚」の原因になります。
携帯電話やスマートフォンの充電時間が短いと、あまり充電できないために十分稼働できないことに似ていますね。

「気虚」になると疲れやすい、やる気が続かない、風邪をひきやすい等の症状が、「血虚」になると冷え性、立ちくらみ、乾燥肌、女性の場合は生理不順等の症状が出やすくなります。

「気虚」や「血虚」の改善のためには、漢方薬を服用することも大切ですが、睡眠をしっかり取ることが早い改善につながります。

寝る前にスマートフォンを見るのは睡眠の質が下がるので避けたほうが良いですね。

 

2021/09/09

温かい飲み物が好きですか? それとも冷たい飲み物が好きですか?

こんにちは。

立秋を過ぎても暑い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。

以前、漢方薬局での問診について書きましたが、今回も問診の一例をご紹介します。

暑い夏には冷たい飲み物、寒い冬には温かい飲み物を好まれる方が多いですが、中には夏でも温かい飲み物、冬でも冷たい飲み物を飲みたいとおっしゃる方がいらっしゃいます。

これはなぜでしょうか。

 

 

 

 

 

人それぞれの体質や、病気の原因と関わりがあるからです。

例えば、体を温める機能が低下している「陽虚(ようきょ)」という状態の方は、他の人より冷房で体が冷えやすく、夏でも温かい飲み物を好む傾向にあります。

対照的に、体に必要な潤いや水分が不足している「陰虚(いんきょ)」という状態の方は、体に熱を持ちやすいので、暖房でのぼせやすく、冬でも冷たい飲み物を好む傾向にあります。

例えばカゼの場合、冷えが原因で寒気がひどい時には温かい飲み物を好むことが多く、ウイルスや細菌が原因で熱感や炎症がひどい時には冷たい飲み物を好む傾向にあります。

このように、漢方相談では体質や病気の原因を判断する手がかりの一つとして、飲み物の好みをお聞きすることがあります。

体質が異なれば使用する漢方薬も異なりますので、漢方薬は体質チェックをしてから購入することをおすすめしております。

興味がある方はお気軽にスタッフにご相談ください。

2021/08/14

血の不足について~西洋医学と中医学の考え方の違い~

こんにちは。天気が安定しない日々が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。

今回は「血」の不足について西洋医学と中医学の考え方の違いについて書いていきたいと思います。病院では貧血と言われたことはないのに、漢方薬局で相談したら血が不足していると言われることがあります。

実は、西洋医学と中医学では「血の不足」についての考え方が少し異なります。

まず西洋医学では血液検査をして「血液の成分」に低い数値が出たら貧血といいます。最も多い鉄欠乏性貧血では、酸素を運ぶHb(ヘモグロビン)が基準値以下になるので、疲労感や倦怠感、顔面蒼白などの症状が現れます。

一方、中医学における「血(けつ)」は酸素や栄養を体の隅々に届ける働きの他、体を温める、内臓や組織を栄養する働きも持っている物質であると考えられています。これらの血の働きが低下した状態を「血虚(けっきょ)」と言います。

血液検査の数値で判断するのではなく、血の働きの低下による症状が見られれば血虚と判断します。ですから西洋医学では貧血でなくても、中医学的には血虚である場合があるわけです

血虚の状態だと以下のような症状が出やすくなります。

・お肌が乾燥しやすい

・髪の毛が細くなる

・毛が抜けやすい

・目が疲れやすい

・ドライアイ

・便秘(便が乾燥して固くなって出にくい)

・冷え性、

・生理不順 等

また、中医学の「血」には正常な精神活動を維持する働きもありますから、血虚になると情緒不安定になったり、睡眠の質が悪くなったり、忘れっぽくなったりすることがあります。

貧血ではないけど、いつも不調がある方は、もしかしたら血虚かもしれません。血虚の場合には血を補うお薬を使ったりして症状の改善を目指します。

おすすめの漢方薬もありますのでお気軽にご相談ください。

2021/07/03

中医学の相談の特徴について

こんにちは。気温が上昇し、夏を感じられるようになってきましたがいかがお過ごしでしょうか。

今回は中医学の治療の考え方での特徴や注意点について書いていきたいと思います。

体の不調でお悩みがあり、ご家族やご友人から「私はこの漢方薬を飲んで〇〇が改善したから試してみたら?」と友人から勧められたり、「この漢方薬は〇〇に効く」という広告を見たりして、その漢方薬を試してみたけれど、あまり効かなかったとおっしゃるお客様がいらっしゃいます。

これはなぜでしょうか。

中医学には同病異治(どうびょういち)という言葉があります。

同じ病名でも、原因やその人の体質によって治療法が異なるという意味です。

例えば頭痛の場合、西洋医学では多くの場合鎮痛剤が使用されます。しかし中医学では、その人の頭痛の原因(冷え・のぼせ・血行不良・ストレス・血の不足など)と、発症時期や住んでいる地域、病気の段階、体質などを考慮して漢方薬を選びます。

ですから、あの人には効いた漢方薬が私には効果がなかった、というようなこともあるのです。

こうした病因、病位、病状などを総合的に考察し、その時に、その人が持つ本質をあわらしたものを「証(しょう)」といいます。

少しわかりにくいですね。

「自分は不眠の相談をしているのに、もらった薬が、家族がめまいで飲んでるのと同じものでいいの?」というような疑問の声をお聞きすることもあります。

これはご本人様と、めまいでご相談されたご家族様の「証」が、例えば「気血両虚(きけつりょうきょ)証」(簡単に言ってしまうと「元気・血液不足の証」)のように、一致しているからです。

つまり、同じ病気でも証が異なれば治法も異なり(同病異治(どうびょういち))、病気が異なっても証が同じなら治法も同じ(異病同治)なのです。

私たちがお受けする相談も、このような中医学の本質的な思想に基づいて行っております。

漢方薬は西洋薬と比べて副作用が少ないと言われていますが、原因や体質を考慮せずに合わない漢方薬を服用すると、症状が改善しなかったり逆に悪くなってしまうこともあります。

体の不調でお悩みがある場合は薬局スタッフにご相談してみてくださいね。

2021/06/08

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売