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土曜の丑の日に鰻な理由は?

こんにちは。店長の櫻井です。

いや~毎日暑いですね。今年、2015年は観測史上最高に暑い夏になるそうですよ。大丈夫か地球!暑いときは確かにかき氷やスイカ、メロンもおいしいですよね。素麺もいいですよね。でも冷たい食事ばっかり摂っていると、あっという間に夏バテしちゃいますよね。

昔から夏バテ対策と言えば、【鰻】と相場は決まっています。「土用の丑の日に鰻を食べよう!」という宣伝文句はどこへ行っても見られます。この土用の丑の日の鰻は日本だけの習慣なようでして、元々は、かのエレキテルを生み出した平賀源内が考えた鰻を売り出すためのキャッチコピーなんだそうですよ。実はこの時期、鰻は旬ではないんですよね。天然ものの旬は10~12月の冬だそうです。江戸時代のキャッチコピーで未だに鰻を食べてるのってなんだか滑稽ですが、でもこれって特に理由もないんでしょうか。

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IXW_7236 / acme


 

『鰻』食文化


「鰻」は平安時代から滋養強壮食品として食べられてきた栄養食品で、江戸時代、徳川家康の干拓事業により鰻が住みやすい泥炭湿地がたくさんできたことで、庶民の食べ物となったようです。鰻は現代では蒲焼として食べられることが多いですが、そもそも蒲焼の「蒲」とは、蒲の補のように串刺しにして焼いたことが由来だそうで、当時はただの串焼き。値段もそばとかわらなかったそうですよ。その後、享保の頃(1716~1736)濃口醤油が発明されてから、タレをつけて焼くようになったようです。重箱に入るようになったのは、出前の時に冷めないようにということからのようですね。


塩串
塩串 / ttanabe


unagi
unagi / istolethetv


 

 土用の丑の日


この当たり前に使っている何とも得体の知れない「土用の丑の日」とは、一体どういう意味かと調べてみると、これが実は五行説から来ているそうなんです。五行説とは、言わずと知れた中医学の根幹をなす自然思想で、万物は木、火、土、金、水という五つの元素からなっているというものです。

 


 

「土用」の「土」は、この木、火、土、金、水の「土」が語源です。五行説では、春には木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を当てはめていて、その間の季節の変わり目には「土気」が当てはめられています。この季節の間の「土気」は、「土の気が旺(さかん)になるあいだ」という意味で、「土旺用事」と言われ、それが「土用」という言葉になり定着したようです。なので、土用は季節の変わり目の事で、年に4回あります。

季節の変わり目である「土用」は一定の期間を表していて、立夏、立春、立秋、立冬の直前、約18日間を(2015年の立秋は8月8日)指しています。2015年は土用の入りが先日の7月20日で、土用の明けが8月7日です。

「丑の日」は、十二支の「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」の丑のことで、土用の期間のうちで丑の日にあたる日が「土用の丑の日」で、今年は今週金曜日の7/24と、再来週の水曜日、8/5にあります。一つ目の丑の日が一の丑、二つ目が二の丑というようですが、二つ目はあまり盛り上がらないですね。

まとめるにも一言ではまとめられない「土用の丑の日」ですが、何気なく使っていましたけど、予想以上に深い意味がありびっくりです。

鰻
鰻 / is_kyoto_jp



中医学でみる鰻


中医学的にみると、は、肝、脾、腎に入り、五性は平で寒熱の偏りがなく、冷やしも熱しもしません。味は甘です。気と血を補い、精をつけ、風湿を除き、筋骨を強くするので、むくみやめまい、しびれ、関節痛などにおすすめです。


【性味】甘/平
【帰経】肝脾腎
【効能】補気 補血 補腎 養肝 活血 去風湿 強筋骨

「土用の丑の日に鰻を食べる」ことは、季節の変わり目で胃腸が元気に動きだすときに、気血を補い精をつける鰻を食べることで、夏の盛りを乗り切ることが出来るという、まったくもって理にかなった薬膳的な考え方ができますね。いやぁ、昔の天才が考える事は、何とも奥が深いですね。今年も自然に感謝して、平賀源内大先生に感謝して、鰻を頂きましょう!

2015/07/22

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