こんにちは、柳沢です。
今日は、男性不妊によく使われる漢方薬のお話しをしたいと思います。
不妊症では、妊娠は女性側と男性側に原因があり、ある統計では、女性側は40%、男性側が40%、女性と男性の両方に原因がある場合が15%、不明な場合は5%とされています。
男性側の原因として
1:造精機能障害:精子を作る機能が損なわれている
2:精管通過障害:精子の通過経路がふさがっている
とされていますが、1の造精機能障害が90%を占めるといわれています。
造血機能障害は、精子をつくり出す機能自体に問題があり、精子をうまくつくれない状態です。
造精機能障害は、大まかに下記のような状態です。
●無精子症:精液中に精子が一匹もいない状態
●乏精子症:精液の中に精子はいるけれど、数が少ない。
●精子無力症:精子の数は正常にあるけれど、精子の運動率が低い状態。
精子の数が少ない、運動率が低い時などは、生殖機能に関係する『腎』の力を高くするものを使っていきます。
よく使われる漢方をご紹介します。
●海精宝(かいせいほう):
中国では、中医男科という科が存在するのですが、不妊によく使われる生薬に魚鰾(ニベ科の魚の浮き袋)があげれれま。中国でよく使われる「魚鰾五子丸」に加減を重ね、魚鰾を中心に、枸杞子、沙苑子、酒黄精、マカの5種類の生薬が配合された健康食品です。
●イーパオ
食用アリが主成分の健康食品。中国では古くから宮廷料理に食用アリが使われており、 歴代の皇帝達が滋養強壮食として食べてきたという歴史があるそうです。アリにはタンパク質が豊富に含まれ、生殖器の機能向上と精子の運動を活発にさせると言われている亜鉛や マグネシウム、マンガンなど身体に必要な微量元素がバランスよく含まれています。
生活面で気をつけること
● 熱いお風呂に長く浸からない、サウナは控えて
●パンツはブリーフよりトランクス
精子は熱に弱いので、熱いお風呂に長く浸かったり、風通しの悪いブリーフをはくことによって精巣の温度が上がり、状態が悪くなります。
● タバコは控えめに
タバコ血行を悪くし、“血”状態を引き起こします。“湿熱”と“血”は精子の運動を阻害します。また、奇形率が高まる原因になりますので、控えましょう。
最近は減ってきましたが、『女性だけが妊活を頑張っている』というケースが多いです。しかし中々妊娠しない理由は、男女半々です。妊活をはじめようという時は、奥様だけでなく、ご主人も一緒に検査を受けるようにしてくださいね。